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【ゲーム批評シリーズ19】サガシリーズ もう一つの王道RPG


いつもは1本のタイトルについての記事を書いてますが、今回は時系列を書きたいためサガシリーズ全体の記事になります




始まりは1988年 FF2

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FF2と言えばレベルが存在せず攻撃する事で武器の熟練度があがり、魔法を使う事でMPが増え、ダメージを受ける事でHPが増える画期的なシステムを取り入れたシリーズ全体で見ても特殊な作品です。


ある意味でよりリアルに見えますが、味方を殴るのが最短の成長方法になるなど穴も多かったです。FFシリーズは3以降、いわゆるドラクエ的なレベルアップシステムに戻ります

つまり賛否両論、どちらかと言えば否の方が多く、それ以降のRPGで主流になるシステムではありませんでした。





1989年 魔界塔士 Sa・Ga

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シリーズ1作目

ゲームボーイを舞台に冒険者たちは、塔の謎の解明と楽園を目指して塔の扉を開く。

携帯ゲーム機向けソフトとしては初めてのロールプレイングゲームでもある。 本作は同社史上初のミリオンセラー作品となり、のちにサガシリーズとしてシリーズ化された。

(FFシリーズは毎回画期的システムを取り入れては捨てているので、このような派生作品でシステムが残るのはいいですね。FF12のシステムも派生してほしかった)



1992 ロマンシング サ・ガ

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ゲームボーイで3作品出た後、シリーズ4作品目はスーパーファミコンで発売

この頃から売り上げも伸び、認知度、ブランドも固まってきた

ロマンシング サ・ガで画期的だったのはシンボルエンカウント

そして超自由なフリーシナリオ

ただし、私もゲーム制作者のはしくれとして厳しく言わせていただく。

この作品はテストプレイ不足の未完成作品だ

あくまでコアな遊び方としてではあるが、バグを楽しむプレイスタイルが本作を一番楽しめるスタイル

一般には修正と加筆されたロマンシング サガ -ミンストレルソング- (2005年4月21日) - 『ロマンシング サ・ガ』第1作のリメイク作品をオススメする







1993 ロマンシング サ・ガ2

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一つ国家の歴史を継承という形で体験するストーリーは凄い・・天才というしかない

昨今の長いだけでここで泣いてというようなRPGはロマサガ2を見習って欲しいですね。これでいいんだよこれでと言いたくなる。

戦闘面では閃きシステムが熱い

敵が強いほど起死回生のひらめき技が出る事が多く、戦闘を盛り上げる

難易度がかなり高く、ザコ戦は気を抜くと1ターンで全滅するほど。

こちらも対抗する為に合成術陣形が用意されているが、それを使いこなすにはかなりのやりこみと知識を要する。自由なシナリオ、世界各地のお宝さがし、武器防具仲間集めなど異端でありながら王道のRPG。

戦闘後HP回復するのは嬉しいが、LPは一部アイテムを除き死ぬまで回復する事はない

これがかなりシビアで、ただでさえ難しい本作の難易度がさらに上がった印象。


ロマサガ2は結構やり込んだのでストーリー考察

オープニングでまさに英雄の扱いをされた七英雄ですが、ストーリーを進めるとただの小悪党だったりズルだったり、モンスターと一緒で暴れるだけだったりイメージと大分違う事が分かってきます。特に最初のクジンシー。


地図にも描かれていない東の七英雄の故郷でストーリーが解明される事になります(ここ自体は来なくてもクリア可能な所がサガ)

七英雄とは何だったのか

大義を持ったリーダーワグナスについていったのは

同志のノエル

これはわかる

ノエルの妹ロックブーケ

ワグナスの従兄弟スービエ

つまり身内の2人

暴れん坊のダンターグ

ずる賢いボクオーン

嫌われ者のクジンシー

村でもはみ出し者の3人しかついていっていません


これは現実でも通じるのですが、英雄譚は時が経つと美化されて伝わる

それがロマサガ2七英雄の本質というわけです


ノエルとワグナスは同化の法を使う事に躊躇します

しかし最終的には「地元を救う為なら自身はどうなろうと構わん」と決意します。以下5人も同意します。

禁術、同化の法によりモンスターを取り込む事で地元を救った七英雄

しかし同化の法によりモンスターの精神をも取り込み、ついには自我が消え地元を滅ぼす存在になりました

FF10のシンを倒した究極召喚獣が次のシンになる原理に似ていると感じました


蛇足ですが「一見ただの遺跡だが、実は七英雄の時空移送装置。でもその真実はメインストーリーでは語られない」

というのは私にとって衝撃的なアイデアでした。

私の製作したRPGにも影響を受けています。










1995 ロマンシング サ・ガ3

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本作が何かと言えば、前作を万人向けに難易度を落とした作品と言える

8人の主人公から1人選び、フリーシナリオをこなしながら世界の悪である四魔貴族を倒すのが目的となる

個人的にサガシリーズは1より2、2より3とグラフィックも遊びやすさも進化していると思う。

3はこれから訪れる3D時代前、最後の完成作品

ドット絵、2D、スーパーファミコンとしてはFF6と並び最高水準で、それを証明するのがソシャゲ時代のリバイバルブーム

グラブルなどのソシャゲを見ても分かるようにロマサガ3のような2D時代の作品を多いにパク・・リスペクトしたものが多い

当時の最新鋭技術は30年経っても色あせる事はない


ロマサガ3で画期的だったのは陣形からの3人協力術など新しい試みが取り入れられた。

後の連携技の第一歩だろう

システム面では、技道場に行かなくてもメニュー画面から習得できるようになり、前作を遊びやすくした部分が多かった

また、当時は1,2年で新作が出るなどリリースが早かった








1997年 サガ フロンティア

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サガフロンティアの大きな特徴は連携と思います

3連携、4連携、5連携と組み合わせは数万通りを超え、次はどんな技が繋がるかワクワクしたし素晴らしい発明と思う


まとめ

従来に無い斬新な発想が次々に出て、そのほとんどが成功しているというのがサガシリーズの凄い所

今回書いていないグラフィック、音楽でもレベルが高く、どの作品もやり応えのある良作揃いです。

ただしどのシリーズも難易度がやや高く、ある程度のRPGの腕が求められます


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