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スポーツにおけるマクロ視点とミクロ視点

こんばんは。わらしです。

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今日は研究者とコーチの観点から。

一昨日、同級生と研究のことで話をしたことから考えたことです。

↓のコメントをくれたとても優秀な研究者の同級生です。

思いついたことを取り留めなく書いたら結構な文字数になりました。

お時間あればお読みいただけると嬉しいです。


スポーツの環境を整備するためには

国によって、スポーツの振興を推進するために、国策として打ち出している政策があります。

有名なものとして、次のものがあります。

カナダのLTAD(Long-Term Development in Sport and Physical Activity)

公式▼

中山さんのブログ▲にてわかりやすく日本語訳と解説もされています。


次に、FTEM。こちらはオーストラリアから。

スポーツを楽しむところから、スポーツに参画し、育成過程を経て、競技力向上を目指していく道のり(パスウェイ)を概念化しています。


日本でも、JSC(日本スポーツ振興センター)から、日本版FTEMが提唱されました。

このような概念・フレームワークをもとに、地域や競技団体にて、スポーツの振興(わかりにくいですが、スポーツに親しむという意味で捉えるといいかと思います)や競技力の向上を目指すことが求められます。


マクロ視点|競技統括団体やシステム

上記のようなフレームワークをもとに、競技団体や地域で必要になるのが、振興・育成・強化のためのシステムです。

現在、このシステムに抜本的なメスが入れられようとしていると感じています。

時代の早い流れに伴って、選手のニーズやエンターテイメントを求める観客のニーズ、それらを取り巻く企業や支える人たちの環境自体が移り変わっています。

このような流れや変化に伴って、システムも常に見直していく必要があると思っています。

それこそ、今話題のガバナンスやコンプライアンスはもちろんのこと、よりシステムとして循環可能な団体形態が必要であり、また相互に干渉しあいながらオープンに運営をしていく仕組みが求められてきてもいます。


独裁的にではなく、ティール組織的(下記参照)に、企業もスポーツ団体も変わりゆく、移りゆく時代なのだと感じています。

ここで大事なことは、上司が上司だとふんぞり返っている場合ではないということです。


組織のビジョンに基づき、ミッションを掲げ、それのもとに複数のゴールを設定したとしたら、そのゴールを達成するための小グループを作っては解散することのできる自由度の高い組織形態を許容する組織が今後求められます。


運営している人たちが疲弊しない。

関わっている人たちが愛想を尽かさない。

支援し・支援される双方が益を得て、それを循環できるような構造にする。


肩書き云々ではなく、成果を出すことに向けたチームづくりや運営手法を現代の流れにそぐう形で再構成していく必要があるのだと思います。


そのためにも、意見が押さえ込まれない環境が必要です。


意見を救い上げられる人間関係やツール、コミュニケーション方法や手段の見直しも必要かもしれません。

これまで、「なんとなく」やってきたことに対して、意味付けや理由づけを再度問いただして、見直す時期になってきているのだと感じています。


マクロ視点|コーチがエクセレンスを得るまで

また、別観点で同級生と話していたこととして、コーチの「エクセレンス」(卓越性)がどうやって醸成されるのか、その卓越性は周囲にどういった影響を与えうるのか、ということがありました。

話をしていて、めちゃくちゃ面白かったので、1時間以上もこれについて話していましたが、もっと話をしたかったです。


端的に言えば、コーチのエクセレンスが及ぼす影響は、競技を超えて、様々な正の影響をもたらしうる、ということでした。

それは、後進の育成にも関わりますし、競技団体のシステム構築にももちろん関与し、果てはファンづくりの礎ともなるかと思います。

競技によっては、そのコーチのキャラクターを前面に押し出してプロモーションをして、成功している例もあると思います。


また私の疑問としては、そのコーチのエクセレンスはどこから来るのか、ということでした。

優れた選手が必ずしも優れたコーチであるかというとそうではないですが、優れたコーチには共通の要素があると言われています。

▲の国際コーチング評議会では、その要素についてのディスカッションが盛んになされています。

現在日本ではあまり浸透していませんが、スポーツコーチングを国際的に容認された職業として普及・促進させることをミッションとした国際的な非営利組織です。

コーチング全般に関する人材育成と質保証の仕組みを検討しています。


枠組みとしては、どのようにアシスタントコーチがコーチに、上級・シニアコーチに、そしてヘッドコーチとして統括する立場になるか、というものを吟味し提唱しています。


その内容も多岐にわたり、


練習の実施や試合に関わることから、

現場の対応・読み、学習や内省・評価や革新性をいかに出すか、

環境や計画の作成、

人員の配置や発掘、

リスク管理、

内外の関係構築や教育・指導、

ビジョンの作成や規律や統制の施工など


というところまでを検討しています。


コーチの身につけるべきスキルや求められていることの水準の高さがこれからも伺えるかと思います。


ミクロ視点|選手とコーチ

少し現場に視点を戻すと、選手とコーチの1対1の関係でも、話が盛り上がりました。

キーワードは、「カオス」でした。

よくコーチング分野では複雑系、と表しますが、いろいろな条件や要素が絡み合って、パフォーマンスが発揮されるので、パフォーマンスそれ自体がカオス(いろいろ混ざり合っている)ものです。

それを発揮するための準備として、選手は練習に臨むので、いかにそのカオスをチャンクダウン(細かく分解)するかが大事です。


さらにコーチは、それを捉えて、潜り込んで、選手の目線とコーチの外部の目線でコーチングをするさらにカオスを自分の中で処理をして、言葉を発したり、一挙手一投足をする必要があります。


単純に、漫然と時間を過ごしていいのではなく、「何を」「どうする」というものをそのカオスの中で実験し、検証し、積み上げていく。

これこそが、選手とコーチの間で交わされるべきもので、そこに価値が生まれるのだと思います。


その中から、次世代を牽引するコーチングのエビデンスとなるものが想像されうるものですし、またはこれまでのコーチングの常識がそこで覆されることにも繋がります。


日進月歩で進むテクノロジーや周囲の環境にも合わせ、何と何を掛け合わせて組み合わせたら、選手やコーチらは共に進んでいけるのかを考えられるといいのだと感じています。


これから目指すスポーツ環境に向けて

とにかく、知らないものを「否定をしない」ことから始められるといいのかなと感じています。


これまでのシステムや構造が軒並み機能しない、あるいは逆方向の機能となっているものも少なくありません。

それらを検証して、「どう変えていったらいいのか」ということを組織やスポーツに関係する全員が考えていければいいのかなと考えています。


その中で、弊害になるのが、損得のみで動く人の存在かなとも感じています。

お互いがお互いに上手にあやかって、手をとって進んでいけばいいと思うのですが、それをよしとしない既得権益を守る勢力も少なからず存在すると感じます。


その既得権益を守る人たちとも、どうやって手を取り合って、皆がWin-Winでいい方向に向かうため。

どのような施策を打ち出すべきか。
どのような段取りで変えていくことができるのか。

こういったことを建設的に議論していきたいな、と考えています。


今自分は組織を変えたりだとか、スポーツの枠組みを考えようだとか、そういった立場にはないですが、今後活動を進めていく中で、少しでもスポーツの環境をいい方向に変えていけるお手伝いができればいいなと思っています。


一筆書きで書いてしまったので、乱雑な部分があるかと思いますが、ご容赦ください。

今日はここまで。

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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
 大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。 #西野亮廣エンタメ研究所 サロンメンバー

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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員

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