リスク管理のためのキューイング
こんばんは、わらしです。
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リスク管理のためのキューイングは、指示者が楽をしないことが必要だと感じます。
一番注意したいのは
「〇〇」をしないようにしてください。
という指示です。
なぜなら、その指示を受けた選手は何をどうすればいいのか、ということをそこから自分で考える必要があるため動作に移るまでに時間がかかります。
指示自体に<自分で考えさせる>という明瞭な意図があればいいですが、その意図なしに簡単に「〇〇をしないように」という言葉がけをしてしまう事例をよく目にします。
注意点がわかる側(指導側)にとって、目についたエラーを口にすることはとても容易です。
しかし、トレーニングにおいてリスク管理の目的を考えれば、再受傷をしないことあるいは今後の「エラー動作が残ることでの再受傷のリスク」を減らすことが求められます。
具体的な修正例で言えば、つま先を10度ほど外に向けて、スタンスを10cm広く、というような外的なキューイング。
頭が上に引っ張られているように姿勢を保持して、手が大きな半円を描くようにパッと挙げて、というような内的なキューイング。
これらをより多くの観点で動作評価をして、声かけする必要があります。
目線は?頭の位置は?
動作のストップ時の重心はどうか?
着地の音はどれくらい大きくするのか?
着地での股関節の使い方は?
などなど
こうした観点から、具体的に指導された側が「何をすべきなのか」を明示する必要があります。
これを積み上げることが、リスク管理に繋がり、長期的な選手自身のリスク管理意識を高めることに繋がります。
上記のことを踏まえれば、膝で言えば「膝が内側に入らないように」という言葉がけがいかにナンセンスであることがわかるかと思います。
しないことを指示するのではなく、することを指示する。
そして、することの指示の後に、その理由や主観をディスカッションすることで、選手のセルフコンディショニングや動作の自己評価ができるように設計する。
このような言語化の積み重ねを選手に対してどのようにできるのかがとても重要だと感じています。
キューイングの際に自身が楽をしていないか
これを常に自問自答して、より選手の意識や動作に潜り込んでかけられる言葉を探したいですし、これからトレーナーを目指す人にはその意識を持って欲しいと感じています。
膝で言えば、パフォーマンスとの兼ね合いの中で、膝が内側に入る場面はどうしてもあります。
通り一辺倒の指導で、それだけを行わせた結果、パフォーマンスが目に見えて落ちることもとても多くあります。
選手の感覚的に、そして解剖学的にどれくらいまでが許容範囲なのか。
禁則事項だけでなく、「許容事項」をすり合わせて、積み重ねていくことがとても大事な観点だと考えます。
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●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。 #西野亮廣エンタメ研究所 サロンメンバー
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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員
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