ヤゴの孵化に生命の非線形はいたるところにあるのだなと思った話
週末。ママ友からヤゴをとるぞとの情報が回ってきたようで家族みんなんでヤゴ狩りへー。
濁ったプールに沈む落ち葉を網ですくいあげては覗きこむ。
するとすばしっこく動くヤゴがちらりほらり。
捕まえたヤゴはペットボトルに入れてお持ち帰り。
家に着いたら即席で半分に割った2リットルのペットボトルの中へ。
落ち葉も入れつつ。その周りに割り箸を斜めに差すとのこと。
疑似稲穂のできあがりのようです。斜めがポイント。
ヤゴが上ってきて孵化する寝床になるそうな。
というかこの時期にトンボ?
赤とんぼのせいか秋のイメージが強いよな、トンボ。
そうそう、ヤゴは肉食とのこと。共食いしたり、水の中のバクテリアを食べたりとの話だったので、特にエサはやらずじまい。
そのまま日陰に置いておきました。
まだかなまだかなと待つこと一週間。
ついに・・・。
孵化だ!
ほー、イメージはしていたけども。
いざ、その様子を見てみるとアタマの中で整理が追いつかない。
その羽も、その尻尾も、どうやってしまっていたのだろう。
あんな小さいヤゴからこんなノッポなトンボが。
トンボはしばらく殻の近くにじっとしていました。
殻(今までの自分)との別れの名残惜しさの時間?
羽と尻尾(新しい自分)をなじませている時間?
トンボがトンボに慣れる時間。
そんなこんなに繊細さを感じさせるゆったりとした時間。
いや、ただ寝てる時間?それもあるかな。
ただしばらくして観たときはもうおらず。
周りを見渡したら壁にペタりと。
一気に飛び立たないそのあどけなさがまた愛おしいじゃないか、トンボ。
次の次に見たときは旅立っていました。
いってらっしゃいー。
うむ。
孵化する昆虫は春のチョウ、夏のセミばかりと思ってました。
でも、トンボもそう。
石の塊みたいなヤゴが空飛ぶ木の葉のようなトンボへ。不思議。
生命体は非線形。
人間だって、受精卵から赤ちゃんになるし。
生命体は非線形。
そう思ったら、植物だって、あんな種から花を咲かすし。
いたるところに非線形。
いやいや、目に見えるわかりやすさだけでもないんだろうな、非線形。
あなたもわたしも。きっと非線形。
昨日から今日。今日から明日。
まだ気づかないくらいの微細さで何かが変わってて。
ゆっくりと羽の動かし方を確かめているのかも。
そんな夏至。
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