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「あやうく一生懸命生きるところだった」から学ぶ現代思想

今回初めて最近流行りの韓国文学・エッセイに手をつけてみた。

「あやうく一生懸命生きるところだった」というタイトルにドキっとさせられるのは私だけではないはず。今まさに歯を食いしばり一生懸命に生きているからだ。

この作家さんは働いてお金をどんどん稼ぐことが正義であることを疑わず40歳になるまでイラストレーターと会社員の二足の草鞋をはき、休むことなく働き懸命に生きてきてふと我にかえった。

「あれ、今の自分全然幸せじゃない」

と。

幸せ=お金

という資本主義的考えに誰もが当てはまるわけではないし

世の中の敷いてるレールから外れてしまうことを人生の終わり、敗者と決めつけてしまう人があまりに多くいるのではないだろうか。。


最近この思想に価値がないものと唱える人がちらほらと声をあげだしていると個人的に感じる。

この本の中でも

会社員は、自分の時間と引き換えにお金をもらっている

自由をとるかお金をとるか?

この当たり前なことを当たり前に思わず立ち止まり考えることが必要な時代なのかもしれない。

私達は資本主義の魔法にかけられていて、

他人よりももっと良い家に住み、

良い服を着て、

素敵なパートナーを見つけ

全ては老後の安定の為に今一生懸命に生き抜くことが何よりも正義だ。

と学校や親に言われて生きてきた。

しかしながらそれらが誰しもが必ず手に入るものではない。

それは努力したから必ず手に入ると確約されているものではないし、

努力は必ずしも報われるものではないという世の中の不条理がある事実を知らなければならない。


韓国は日本よりシビアな学力社会だし、外見を重要視する国。

でも、本当に大切なのはどんな国においてもその人間の価値はその人がどのような人格でどのような生き方を自分が望んだか。


他人目線において幸せを測ることは決してできないとここ最近感じる。

そしてダメな自分を受け止めることでどれだけ心が救われるかも理解した。


これからの時代は多様化の時代。

人の価値観ではなく自分はどう生きるかを考えていくことが何よりも大切だとこの本は教えてくれる。

自尊心が低い方、他人と比べてばかりの人には是非読んでみて欲しい。





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