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2024.7.14:すてきなひと

職場に素敵な人がいる。

御年65歳のおじちゃんなのだが、こてこての関西弁を駆使したはつらつとした物言いや、背筋がピンと伸びたたたずまいは全く65歳に見えない。

そんな素敵な人なのだが、特に素敵だと思うのが、とにかくおしゃれなのだ。

毎日違う服と靴で仕事に来る。20代の私からみても真似したいと思えるくらい現代の流行をばっちり押さえつつ年相応の気品をたたえている。
今日はノースフェイスのポロシャツにオールブラックのナイキのアマックスだった。休日はマーチンのサンダルにバレンシアガのシースルーシャツ。オその人の服を見ることが最近の限られた楽しみになっていた。

今日の夕食のときに、「どうして行ったり来たりの毎日で、毎日ちゃんとおしゃれするんですか」と思い切って聞いてみた。そしたら「好きやからな、服が!」と即答した。がつん、と頭を殴られた気分だった。

ここ数日の私は、見せたい相手はいないし出勤だけだからと眉毛すら書かないすっぴんで過ごしていた。おしゃれと美容を放棄した生活を送っていた。すべてがめんどくさかった。早く札幌に帰りたい、退屈だ、とばかりが頭を埋め尽くしていた。

好きなものを追求することで自分を大切にできる。好きは誰かに見せるためにあるのではなく、自分のためにあるのだ。大切なことを思い出せた。

いつ何時も、自分の好きを忘れてならない。

理想像がたくさんあるが、共通していえることは、人や環境に左右されず、自分の軸をもって好きなものを追求する人のことを素敵だと思う。

私も私の軸が欲しい。そのために、見栄や流行りに依らないありのままの自分の声をじっくりゆっくり聴きたい。


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