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【マンション理事会の問題】③実態

蕨市にある築52年のマンションでは修繕工事をめぐる理事会問題が起きています。背景には組合員の高齢化があり、ほとんどの理事長は高齢で自分では理事会を仕切れなくなり、第三者が理事会に入り込むようになりました。理事会の補佐役として修繕工事を仕切る人たちに何の利益があるのか、冷静に考えればわかるはずです。工事や業者選定にリベートはつきものですから。

こちらの理事会の実態は以下の通り。滑稽なドラマのようです。

0.工事を仕切る第三者の登場

20年近く前、自分が業者を決めればリベートが簡単に手に入ることに気が付いたO氏。理事は2年ごとの輪番制のため会議の議題や進行は理事会を仕切る賃借人のO氏にお任せとなっていきました。

総会の議案に議決権の変更という規約上の重大事項が盛り込まれ、第三者である賃貸人でも組合員の委任状があれば議決権を認めるという異常事態に。組合員のお金の使い方に第三者が関与できるようになりました。支持者が多数派の総会では、この委任状を確認して第三者を排除することがなかなか難しいのです。

O氏は生活保護受給者であった時期に給食費を払わないで学校ともめた事件があり、社会性に問題があるとみる人もいます。

1.理事長と副理事長とは?

工事を仕切っているO氏たちは自分たちのために動いてくれない理事長を辞めさせ、代わりに副理事長を利用しました。高齢で動けない副理事長を会議に連れて行き、O氏が用意した書類を読ませたのです。つまり理事会を正常に運営できる人は不在の状態が続き、理事会は名前だけの存在なのです。

2.理事会はあぶない?

理事長は辞任して副理事長は体調不良のため欠席した理事会で事件が起こります。出席した理事が5名中2名となったため、規約では成立せず流会です。O氏たちは欠席した理事から委任状があったとして理事会を成立とし、理事とは関係のないO氏側の組合員を副理事長に決めました。管理会社もこの人選を後押ししていたので、O氏と事前に打ち合わせていたことは明白。適正に助言する立場にあるはずの管理会社はO氏のサポート役。善管注意義務違反どころではありません。

そして6月の総会でO氏側の副理事長は理事長となりました。出席していた総会屋のように組織された支援者たちに支持されたのです。

なおO氏は専門家ではないですが、なぜかアドバイザーとして理事会に出席しています。

3.工事は必要だったのか?

数年前の総会ではO氏が議案を作り、フェンス工事と駐輪場工事を実施することが決まりました。しかし本来は必要のないフェンスと駐輪場の工事であったため、工事事業者との契約を進める理事長はいませんでした。

それが今年、とうとう工事業者を決め、体調不良の副理事長を動かし契約書に署名をさせて工事を実施してしまいました。組合員への説明を省いているので、業者選定の方法や実際の金額などは不明のまま。フェンスが6軒分600万円、駐輪場はアスファルトに白線を引いて1台分を増やすために60万円という話があります。

一般的に業者を決めるには複数の見積や工事内容を比べて業者を選びますよね。ところが、このマンションでは業者の選定や工事内容の審議が行われていないのです。しかし高齢化で、疑問を持つ人は少数派かもしれません。

4.議事録の非公開

総会や理事会の議事録は打ち合わせ内容を知るためのツールで、組合員はこれを閲覧する権利があります。しかし3月に請求した議事録の閲覧が5月末、個人情報保護の観点からできないと通知されました。組合員は第三者ではなく全くの的外れ。再度申請しましたが、いまだに閲覧できません。

このマンションでは原状、管理会社が議事録を書き、O氏が修正した議事録抄が配布されています。議事録抄は手直しされたもの。管理会社が残した議事録に何らかの痕跡が残っているのかもしれません。

5.弁護士の登場

O氏側から工事業者の選定や会計資料の説明がなく、O氏が規約にない方法で理事会を仕切っている中でこれをけん制しようと「理事会を正常化する会」のメンバーが集い、意見書を組合員向けに配布してきました。

意見書では工事による無駄遣いを指摘し、損害賠償の可能性についても言及したことでO氏は管理組合の費用で弁護士を雇いました。組合員のお金で、自分たちの活動を支援させているのです。

弁護士はO氏をクライアントとみており、O氏が不利になる発言はしません。総会に第三者が出席するためには組合員からの代理出席依頼が必要ですがO氏にはこれがありませんでした。しかし組合員からO氏の出席資格について質問が出ても、弁護士はこの質問には答えず無視しました。その一方、高齢な組合員を介助していた家族の出席は認めず、退席を要求しました。

6.O氏を支持するOBAシスターズの登場

O氏の強みとして、O氏に従うOBAシスターズがいます。彼女たちが総会に出席すれば採決で勝てるのです。彼女たちはおそらく、不正の疑いがあっても工事を仕切っているO氏を支持し続けることでしょう。

またOBAシスターズは総会屋まがいに「議事進行を妨害しないでください」「大声を出さないでくださーい」「どちらが間違っているの?おかしいでしょう!」と声を上げることも忘れません。弁護士の指導のたまものか、しっかり組織化されています。

正常化する会のメンバーはこうした反対勢力や管理会社、弁護士による脅しに屈せず、理事会の正常化を目指して活動を進めます。

マンション問題に詳しいみなさまからのご助言などいただきたくお願いいたします。

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