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中国共産党の嘘と東トルキスタン

■嘘は大きく
 情報戦では「真実半分で嘘半分」が一番騙しやすい。一番悪いのは大半が真実で一部の嘘。もしくは大半が嘘で一部が真実。これらは「千三つ」と呼ばれる。大半が真実で一部の嘘の場合は、相手を誘導する時には使える。だが一部の嘘だと見抜かれやすい欠点が有る。最悪の場合は、一部の嘘を見抜かれると、大半の真実も嘘だと思われる事が有る。

 中国共産党は中国の歴史を根拠に、東トルキスタン抹殺と宗教弾圧の正当性を主張する。堂々と言うから真実の様に思えるが、国際社会の基準から見れば、中国共産党の嘘が判る。

中国、新疆ウイグル自治区を「不可分の領土」と強調
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/中国、新疆ウイグル自治区を「不可分の領土」と強調/ar-AAEG92p#page=2

■国家の始まりと終わり
 中国共産党は東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)が、「後漢時代の3世紀から中国の一部」だと主張する。これ真実と嘘を半分にしている。中国という空間で行われる国家間の覇権で見れば、東トルキスタンが中国の一部だった。だが国家の始まりと終わりの命運から見れば、今の中国共産党とは無関係。

 国家の始まりと終わりである命運は、「国家体制の変更」で決まる。これが国際社会の基準。例えばロシア帝国の国家体制が崩壊したので、新たに新国家体制のソ連が建国された。そしてソ連は、国家体制が崩壊して今のロシア連邦が建国された。

ソ連建国:1922年
ソ連崩壊:1991年

ロシア建国:1991年

 ソ連は1922年に建国され1991年に崩壊。ソ連は国家体制の変更で終わり、新たな国家体制として今のロシア連邦が1991年に建国された。国際社会ではこの様に国家体制の変更で建国が規定されています。

 今の中国は以前の国家体制が崩壊し、新たな国家体制で建国された。だから今の中華人民共和国の建国は1949年。だから今の中華人民共和国と3世紀の東トルキスタンとは無関係なのです。

■ミルクとコーヒー
 中華人民共和国の主張は、異なる話を一つの話に繋ぎ合わせている。例えて言えば、ミルクとコーヒーは別物。次にミルクとコーヒーを混ぜて、一つのミルクコーヒーとして客に商品として売る様なもの。

 ミルクコーヒーとして飲んでも、ミルクとコーヒーは別物とは考えない。この考え方だと中国共産党の嘘を信じてしまう。ミルクとコーヒーは別物と考えれば、中国共産党の嘘に騙されない。

 中国共産党は「中国と言う空間」をミルクとし、今の「時間」に存在する中華人民共和国をコーヒーとした。空間と時間は別物だが、過去の時代の空間と現代の時間を一つにして主張した。これが中国共産党の嘘の中身。

■継承
 中国共産党は過去の空間を継承したので、過去と現代は一つだと主張。だが中国共産党は、中国が受け入れたイスラム教・仏教・キリスト教などの宗教を否定。中国共産党は宗教の継承は都合良く否定している。

 ここで中国共産党の主張に矛盾が生まれる。真に継承しているなら、イスラム教・仏教・キリスト教などの宗教を肯定するし文化も継承する。だが中国共産党は宗教・伝統を否定したことで、自らミルクとコーヒーは別物だと明らかにした。

■異質の証明
 今の時間を生きる中国共産党は、過去の空間に存在した国・宗教・文化とは別物。今の中国共産党は社会主義・共産主義の政治思想を根拠としている。だから過去の空間に存在した宗教・文化は、拒絶反応が出るほど異質なのだ。

 世界史を見ても、世界各地で王朝交代が行われている。すると新王朝は旧王朝を否定するのが普通で、旧王朝の宗教・文化などを排除している。何故なら敵の宗教・文化であり、新王朝は間違った宗教・文化として排除する。

 さらに新王朝は旧王朝とは考え方が異なる勢力だから、異質な宗教・文化を拒絶する。だから新王朝は旧王朝の宗教・文化を排除する。中国共産党は新王朝だから、旧王朝(過去)の宗教・文化を拒絶している。

■異質な物として排除する
 中国共産党は東トルキスタン(ウイグル)を異質な物として排除している。だからウイグル人が受け入れたイスラム教は異物であり、言語・文化も異物に見える。中国共産党から見れば東トルキスタンは旧王朝に該当する。

 新王朝である中国共産党から見れば、東トルキスタンは旧王朝。中国共産党は東トルキスタンが受け継ぐ宗教・文化は間違った価値観であり悪の価値観。だから中国共産党は東トルキスタンからイスラム教文化を排除している。

■中国全土に適用
 これは東トルキスタンに限定されたことではない。チベットも同じ理由で仏教・文化が排除されている。さらに中国が受け入れた仏教・キリスト教も排除されている。これらは伝統だから、旧王朝の価値観は悪として排除されている。

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