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230430 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:香港から大量の観光客が「巨大スーツケース」で来日、日本人も舌を巻く理由とは

以前、中国向けインバウンドが始まる前に、知り合いの会社が社員旅行で日本にやってきたというので、参加者に集まってもらってその感想を聞いて、発見などを原稿にまとめたことがありました。「牛乳が美味しかった」とか「地域ごとに水道水の味が違う」とか、ものすごく他愛のない話ばかりだったんですが、彼らが日本で見聞きしたことを楽しそうに語ってくれたのが伝わったようで、読者からもものすごい反響をいただきました。

ちょうど当時は2012年の大規模反日デモの余韻がまだ日本側には残っていて、すごく対中感情が悪化していたときだったにもかかわらず、中国の若者たちが社内投票で「日本に行く」と決めてやってきて、日本人にとってはささいな見聞が外国人には珍しく映るんだというのが読者的にも面白かったようです。「観光客」の枠に収まらない視点は、逆にインバウンドに向かっていた日本人には刺激的だったんでしょうね。

今回のきっかけは4月のイースター連休を前に、香港人の集まるFBのグループが盛り上がってるぞ、と気がついたことでした。さらにそこに本稿でもご紹介した友人の動画が流れてきて、いろんな楽しみ方をしてるんだなぁとつくづく感じたのでした。原稿には書き忘れましたが、最近香港人は日本を「郷下」(郷里)って呼んでいるんですよね。それくらい、近い存在なんです。

日本旅行の熱狂は香港の連休が終わったはずの月末にも続いています。本当にすごい。コロナ前の統計では香港人は1年間にのべ140万人、つまり総人口の約5分の1が日本を訪れていたということですが、もしかしたら今年はそれを上回るのではないか、という勢いです。

これはコロナ後の「リベンジ人気」なのか、それとも他に理由があるのか…しばらく見守ってみようと思います。

それにしても、わたしが出した原稿タイトルは「You はなにしにニッポンへ?」だったんですが、最近のネットメディアは「〜の理由」「〜するわけ」みたいなタイトルが多くなりましたね。タイトル担当者が疲れていらっしゃるんでしょうかね?

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