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月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」

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2021年8月の記事一覧

【ぶんぶくちゃいな】中国当局の「ファン経済」叩きはどこへ行く?

中国で「アイドルブーム」叩きが白熱化し、ちらちらと日本のマスメディアにも取り上げられるまでになった。これはこれで大事件である。

中国のアイドルブームは、「韓流」とともにやってきた。いまでは「K-Pop」という言葉で呼ばれる韓流にとって、たぶん中国は海外プロモーションが最初に大成功した国のはずだ。中国で韓流が認知されて人気を集めるようになったのは日本よりもずっと早く、1990年代の終わりには中国芸

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【ぶんぶくちゃいな】急速に進む党の統制強化 「共同富裕」は富の再配分なのか

7月からこっち、香港でも中国でもあれこれと事件が起こり、それが大きな注目を浴びている間に次の事件が起きるものだから、その流行り廃りがむちゃくちゃ早い。

先週のぶんぶくちゃいなで触れた張文宏医師の「討伐」騒ぎは週明けにはまだ話題に上っていたが、あっという間にアフガニスタンのタリバンによる政権奪取に取って代わられ、そして週末直前には「共同富裕」「三次分配」へと焦点が移った。

さらにすぐにIT大手「

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210821 「現代ビジネス」寄稿:急速な「中国化」に窒息する「香港社会」、市民たちの悲痛な現在  国家安全法の施行から1年

2020年6月30日深夜の香港国家安全維持法(以下、国家安全法)施行から1年が経った香港。これまでにもあちこちで書いてきたように、移民が急激に増え、市民が自由に発言できる空間は激減し、人々は戦々恐々と暮らしています。

わずか2年前の香港はもう別世界のようだと、多くの人たちが口にします。

かつてわたしが、いや香港の住民がよく知り、馴染んてきた社会が、もうまったく違う社会になってしまった…それを語

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【ぶんぶくちゃいな】コロナは政治か科学か――混迷する中国のデルタ株対策

【ぶんぶくちゃいな】コロナは政治か科学か――混迷する中国のデルタ株対策

東京五輪も終わって約1週間。香港や台湾でも過去最大のメダルを獲得し、興奮する人々は選手たちの凱旋を暖かく迎えた。その一方でその余話として上がったのが、「中国発」の五輪話題である。

中国のニュースを見ていても、陸上男子100メートルでアジア人として初めて10秒の壁を破った蘇炳添選手の活躍はかなり人々を元気づけたものの、決勝戦ではメダルに手が届かず、蘇選手の「凄さ」は認めつつもやっぱり物足りなさを感

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【ぶんぶくちゃいな】まるでリアルSF小説…香港国家安全法の2年目

香港国家安全維持法(以下、国家安全法)施行後の2年目、香港は初年度よりもずっと早く「解体」されている気がする。

そのおかげで、この間に人生を大きく狂わされた人がどれほどいることか。

香港メディアは先月、香港出入境データをもとに、同法施行後の1年間において出境者が入境者の数を10万人以上上回ったことをはじき出した。ちょうどこの間は世界的なコロナ感染拡大下で世界規模で人的移動が大きく制限されており

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210806 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿《「愛国」圧力強まる香港のいま、民主派区議が200人以上辞職の異常事態 香港の選挙制度はどう変わったのか》

香港はこれから下半期、「選挙イヤー」に入ります。10月に選挙委員会、12月に立法会議員、そして来年3月には行政長官の選挙が行われます。

「立法会」は最高議決機関、「行政長官」はトップ行政担当者、じゃあ選挙委員会ってナニ…? 

そうなんです、そこがミソなんです。そして、今後の香港の選挙を牛耳る新たな鍵ともなっています。どこからどうみても民主選挙から大きく後退してしまった今後の香港選挙の行方を、こ

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