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2019年8月の記事一覧

【ぶんぶくちゃいな】立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」最終回

香港の最高議決機関である立法会のビルにデモ隊が突入した7月1日。史上初めてのことに社会全体が衝撃を受け、平和的なデモ行進で始まった「逃亡犯条例」改訂案への反対活動が、ここにきて大きく様変わりをしてしまったのではないか、と思った人たちは少なくなかった。

だが、そのショックを大きく和らげたのが、「立場新聞」記者何桂藍さんが立法会ビル内で撮った動画だった。過去、「香港独立」の主張をする「本土派」の取材

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【ぶんぶくちゃいな】立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」その3

香港中文大学社会学部の周保松教授が主催する民間サロン「Brew Note Salon」。このサロンで7月19日に開かれた、オンラインメディア「立場新聞」の記者、何桂藍さんの講座の全訳第3回目をお送りする。

何さんはもともと、雨傘運動以降に現れた「本土派」と呼ばれる若者グループをテーマに、長いインタビューなどの記事を発表してきた記者。「立場新聞」自体が、少々「本土派」寄りなので、今回の香港のデモで

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【ぶんぶくちゃいな】立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」その2

衝撃的だった7月1日のデモ隊による香港立法会ビル突入。その意味を、デモの方向を見守る多くの人たちが掴みかねていたときに、決定だとなった現場からの生中継ビデオ。半泣きで「警察が突入してくるかもと不安だったけど、みんなで一緒に撤退しようと思って、立てこもっている人たちを迎えに来たの」と、メディアのインタビューに答えた若い女性の声に、香港中の人たちが感動し、同ビル突入に対する市民の見方をあっという間にデ

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【ぶんぶくちゃいな】立場姐姐が語る「香港デモの現場からみた運動の現実」その1

7月1日、みなが衝撃を受けた立法会ビルへのデモ隊突入、そして議場占拠。逃亡犯条例改訂に反対して起こったデモでは初めての激しい破壊力を見せつけた立法会ビルへの突入と、明らかに台湾ひまわり学生運動の縁起を担ぐかのような議場占拠は、突然のことに多くの運動賛同者を困惑させた。ある意味、運動に同調していた人たちの多くにとって、許されざる事件になりかけたと言ってもいいだろう。

だが、そんな市民の視野を変えた

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