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【古民家リノベーション・ゲストハウス】泊まれる劇場「スロウプハウス」を作ってみて

昨年、携わったプロジェクト
新潟市秋葉区新津「泊まれる劇場 スロウプハウス」の紹介です!


スロウプハウスのスロウプとは文字通り
坂道=slope という意味で
坂の途中に位置することから名付けられました。

この古民家を宿とカフェに改修するということで、
新津の街づくり会社『パッチワークAKIHA』さんにお声掛けいただき、
新潟家守舎では建築部分のマネジメントを担いました

クラファンもやりました!

スロウプハウスについて

まずこのプロジェクトには、2つのきっかけがあります。

1つ目は、
ベルリンから新津に移住したダンサーの土田さん夫妻の
芸術と地域を結びたいという想い

2つ目は、
『新津に宿泊施設がない』という地域課題への直面。
農家や建築家、大学教員など様々な方が地域課題の解決に向かったこと

そして、その2つが重なり、「泊まれる劇場」スロウプハウスが生まれました。

中はこんな空間
庭の眺望を遮らないため、カウンターの高さを抑えた作りです
素敵な写真は床材屋のアンドウッドの遠藤さん撮影


建築プロジェクトのポイント

今回の新潟家守舎のミッションは、建築プロジェクトのマネジメント。
与件整理から設計、現場監理、ワークショップの運営などを行います。

ポイントは、
① コストや法律部分の解決、工事のマネジメント
② 建築のプロセスから色んな人を巻き込んでいく
③ スロウプハウスの空間の体現

みんなの楽しい想像を
断面スケッチに込めました
建築の指針にしていきます!

プロセスについて

工事を進めてみないと分からないことも多く、試行錯誤の繰り返しでした。

工事前の写真
大きな梁の小屋組の空間。
けやきの鴨居も見事。
解体した現場の地面の状態を見て、
土間の下地を考えます。
土間と板間の段差をステージに見立て、
「泊まれる劇場」
のコンセプトを空間や機能に落とし込みます
大工さんと
細かく納まり相談も必要
土間が打てたこの瞬間、少し安心
色んな意見があって、あっち行ったり、こっち行ったり、、、
でも、この形にしていこう!となりました!
2階も徐々に出来てきた

ワークショップの様子

建築中のプロセスを開いて、
色々なワークショップを実施しました。
塗装や草刈りに古材を洗ったり、本当に様々。
色々な意義がありました。
ここは別の記事でもう少し深く書きたいと思います。

地域の子どもたちと壁を塗りました
真剣なまなざしです
学校じゃない所で学ぶ場所があるって、良いことだなと実感しました。
当日の塗装の様子をダンスにして、みんな踊ってくれました

スロウプハウスという建築

江戸時代の武家屋敷の移築と予測される歴史的な文脈と
現代アーティストの活躍の場になる現代的な文脈から、

・古きものを活かすこと
・異素材を衝突させること

2つの対比や混じり合いが、建築としての在り方にも繋がりました。

正面は昔のままの状態を保存した外観に
シンボルとなる大きな緑ののれん
のれんをめくって
中に入ると土間の空間。
家具も特徴的
蔵の扉をそのままテーブルに
美味しいお味噌汁が飲めます
テーブルの背景もとても良い味を出している
庭への眺め
床は既存の梁や鴨居の色に近い、
浮造りのチークを使用
ドミトリーは小屋のような空間
IDEKO小出さんのデザインプロダクト

まとめ

本当にやりがいのあるプロジェクトで体力も使いましたが、
建築のプロセスに人を巻き込むことが大切なんだと
価値観の変わる経験にもなりました
ぜひHPも見てみてください


プロセス毎も記事にしてます!


クライアント
 株式会社 パッチワークAKIHA(https://note.com/patchwork_akiha
建築プロデュース 
 株式会社 新潟家守舎(https://niigata-yamorisha.com/
施工 
 株式会社 Ag-工務店(https://eiji-arch.com/

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