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こうゆうことってまた起き続けていくんだ

2024/05/31
バイト先の人が遠くの支店に転勤になってしまって,今日が最後の日だった。
なんか,自分でも驚くほどとても悲しい。
そう思うのには,理由がある。

初めてその人(A吉さん)と一緒に仕事をした時,A吉さんは歌っていて,ずっと歌っていて怖いくらい歌っていて,私はその歌声(不安定な裏声)に不気味な怖さを覚えた。
覚えてるのはコレサワのタバコとか,ドラゴンボールのオープニングのDAN DAN心惹かれていくとか,ちびまる子ちゃんのエンディングの走れ正直ものだとかそんなのだった。
ラブソングを歌ってる時は特にきつくてドラクエで例えるからマホトラでMPを吸い取られてる気持ちだった,,。

A吉さんは,結構ポップで誰にでも冗談を言う人で(あんまり面白くない)私にもそのしぶきが飛んできたんだけど、どうすることもできずただ苦笑いみたいなことが多かった。
私が,「食べるの好きなんですけど,太りすぎてダイエットしてます」と言うと,
A吉さんが「えー太ってませんよ〜。僕をみてください」
と言われて,何にも言えなくて気まずくなったこともあった。

うん…

他は,「僕のご飯を作ってください」とか,手が当たって,「うわ!やばい運命?」と言いlove so sweetを歌い出したり,一番やばかったのは,私が何かを言おうとして言葉がつっかえてた時に「えーなんですか?僕に告白ですか?」と言ってきたりしてきたことだ。この時は本当にMPが吸い取られすぎて辛かったのを覚えている。前のバイトの子は,これらの行動が嫌だったらしく辞めたらしい



ある日,店のイベントで嫌な軍団(他の店舗から来た社員の人)が来た時,A吉さんは歌を歌わなかった。私は,逆に不安になって、「大丈夫ですか?」と言うと,「ありがとうございます。大丈夫です。」と明らかに大丈夫じゃない声で答えて心配になった。
案の定,その嫌な軍団とA吉さんがバチバチに喧嘩をしたらしく,嫌な軍団が仕事をボイコットし,A吉さん1人で仕事をやってのけた日があった。本当,大変だったらしい。ボイコットした後その軍団は何事もなかったかのようにまた一緒に働き始めた。
嫌な軍団と仕事をする日々が続き,(嫌な軍団は偉そうなことを言い,汚れ仕事をしない人々)
A吉さんと私は裏で悪口大会を開いたりしてそれでなんか仲良くなった。

だけどその数日後,A吉さんが他の店舗に転勤になった。
その知らせがあった日,A吉さんからディズニーのお土産を貰った。おかきをもらった。
色々思い返すと,めっちゃ優しい人だったんだとしみじみと思うことがあり,例えば大学の用事で急に次の日のバイトのシフト消してくれたり、私の仕事量減らしてくれたり,当たり前の仕事してるのにありがとうございますを以上に言ってきたりと本当に後で気づいた。
ずっと,MPを吸い取られてしまうことしか考えてなかったけど,いつの間にかその行動にも愛着が湧いててそれがいなくなるとなると,なんか悲しい気持ちが大きくなった。

A吉さんが転勤の代わりに,あの嫌な軍団が私と一緒に仕事をすることになり,それでとても嫌な気持ちもあるんだけど,なんか普通に友達が転校するイメージの気持ちかもしれない。

今日は,最後だったので近くのカフェのスコーンとクッキーを買って渡して終わった。いろんな人からいろんな食べ物をもらっていたのでA吉さんは,いろんな人にしたわれてたんだとおもうとどうじに、とっても太ってしまうだろうなと思った。

私はアルバイトだし,インスタも知らないしもう2度とその人とは会わないんだろうなと,人生って感じのことを考えながら近くの川を眺め「暗っ」と言った。夜だったから何も見えなかった。



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