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冬の北海道に行く前に読むnote - 大阪に帰れなくなりかけた日の話

ネット上では「試される大地」とも称される冬の北海道。

そんな北の大地へ、旅に慣れてきた自分が
いつもの気分で向かっていった結果、

・飛行機に乗り遅れてチケットを取り直す
・出航が2時間遅れて空港内で夜を明かす
翌日の仕事を休む(午前中)

と、3連コンボの悲劇を生み出してしまいました。
その戒めとして、「当時何があったのか」と「再発防止策」をここに書いておくことにします。


1.今回の旅程

初日は朝のうちに飛行機に乗り、札幌市内を観光。

2日目は小樽でのイベントに参加し、その後新千歳空港に戻り、
17時のフライトで関西に戻るという予定でした。

北海道へ行くには短めの、2日間日程での旅です。
(これが後で効いてきます)



2.当時何があったのか

i ) 朝:JRの小樽近辺のみが運休

ここからは全て2日目、家に帰る日の話です。

朝、JRが運休の予定を掲載していました。
区間は、小樽~ほしみ駅間。
10時ごろまで運休」とのことでした。

その日、9時ごろに電車で小樽行きを予定していた自分。
予定の変更を余儀なくされます。

電車以外だと、車(レンタカー)か高速バスの二択です。
車は高くつくし、帰りは電車も復旧予定、
という理由から、高速バスでの移動に決めました。


ii ) 昼:札幌発着のJRが全線ストップ

当初の予定より1時間ほど遅れ、小樽に到着。
イベントに参加し、ひとしきり満喫したところで、
時間は13時前。

JRの運行状況がどうなったかを検索します。

……。あれ???
札幌~小樽間どころか、新千歳方面まで運休に変わっとるが???

この後は小樽→新千歳に向かうのみですが、
電車での移動は全区間で封じられてしまいました。

ひとまず小樽ではバスに乗る以外に道もないので、
直近の13:25発の高速バスに乗ります。


iii ) 昼過ぎ:高速バスで新千歳空港へ

高速バスに乗りながら、Twitterで状況を確認します。
どうやら、高速道路も一部で通行止めが発生している様子。

時刻は13時半。
小樽から札幌まで、定刻でも1時間。
今は高速道路が50キロ制限のためもう少しかかる。

札幌から新千歳まで、定刻でも1時間強。
高速道路通行止めで少し伸びそう。

飛行機の出発が17時。保安検査場締め切りが20分前。
ということは、高速バスが全部定刻で上手くいっても、
猶予は30分ほどしかありません。

…まあ、冷静に考えてかなり無理ゲーですね。
ちなみに飛行機はLCCの格安航空券のため、
変更等は一切できず、乗り遅れ=チケット買い直しです。


そして15時、新千歳空港方面のバス乗り場に到着。

(写真は16時時点のイメージです)

高速バス乗り場はご覧の通りの大行列。
まあそうですよね。電車は無いけど飛行機は時刻通り飛んでいるので、新千歳に行きたい人が殺到するという。

もちろんすぐに乗れるわけもなく、残念ながら
航空券は買い直しとなりました。さらば14000円……。

ちなみにお昼過ぎから札幌~千歳間の高速が通行止めに
なってしまったので、どのみち間に合わなかった気がします。


iv ) 夜:新千歳に忍び寄る魔の手(雪)

バスは臨時便とかもあったのかもしれませんが、
圧倒的に輸送量が足りておらず、待つこと約100分。

17時前、ようやくバスに乗車。

高速道路の通行止めは乗車中に解除され、途中から高速に乗り、
18:15頃、新千歳空港に到着。

空港で夕食を食べた後、20:15発の飛行に搭乗しました。
関西空港到着は夜遅くですが、ようやく家に帰れます。

窓を見ると、新千歳空港にも雪が。
この光景も見納めだなあ。

飛行機に乗り込み、シートに座り出発を待ちます。

20:15、出発時刻。
「荷物の積み込みが遅れています」とCAさん。

20:45頃。突然の機長放送。
「雪が降っているため、翼に融雪剤を撒きます。
 30分ほどかかる見込みです」

21:30頃、ようやく飛行機が動き始める。

21:50頃。滑走路手前での機長放送。
「融雪剤の状況を確認します。」
機長?が非常口座席付近から、ライトを点けて翼の確認。
一度奥へ戻っていったあと、再度翼の確認。

22:00頃。
「もう一度融雪剤を撒くため、一度駐機場へ引き返します」

22:20頃、駐機場へ到着。
機材の準備で30分ほど待機。
燃料の再補充、融雪剤の再散布。

0:00頃、再び滑走路へ。離陸。

遅れに遅れ、関西空港到着は
日付が変わった夜中の2時半でした。

飛行機乗り込んで安心してたのが完全にフラグだったか……。

関空ターミナル内で3時間ほど仮眠し、帰宅。
さすがにそのまま出社できる元気もなく、午前休みを取りました。



3.教訓 - 冬の北海道旅で気を付けること

i ) 反省点

今回のやらかしポイントはざっくりと3つ。

・航空券の取り直し(飛行機間に合わず・LCCのため)
・バス待ちでめちゃくちゃ並んだ
・真夜中の空港に投げ出された


ii ) どうしていればよかったか

完全に結果論ですが、やらかしを防ぐための
ターニングポイントとしてはおそらく3つありました。

①帰りの便(翌日以降にしておくべきだった)

主目的であるイベントと同日、しかも夕方の便を取ったがために
「JRが止まったら詰み」な行程が完成してしまいました。
当日の便としても、せめてなるべく遅めのものにしておくべきでした。

「LCCではなくJAL/ANAなら良かったのでは?」
確かに柔軟な対応が期待できますが、この2社の大阪便が
夕方までしかなく、無料で変更できても翌日以降になります。
なので微妙かなと。値段もLCC×2ぐらいするし。

②朝の移動手段(バスかレンタカーか)

全行程をレンタカー(新千歳空港で乗り捨て)としておけば
小樽から新千歳まで一直線なので、夕方の便でも
ギリギリで間に合った可能性は高いです。

一方で、費用としては札幌~小樽~新千歳で14000円ほど。
全てバス・JRなら2800円なので、朝の「小樽周辺のみ運休」
という情報だけでは手が出せませんでした。

③昼過ぎの移動手段(バス待ちかレンタカーか)

昼、札幌に戻ってきた後もこの選択肢はあったと思います。
元々の飛行機に間に合わせるのはかなり厳しいですが、
取り直す便が早いものにできて、深夜空港泊は避けられたかもしれません。


iii ) 今後の教訓

今回のトラブルを経て学んだ「冬の北海道旅での教訓」、

①雪の日の電車は突然止まるものとして考える
たとえ雪国だろうと止まるときは止まるし、
元々予定していなかった区間だって運休になる。
信じられるのは「車」と「下道」だけ。

②帰りの日に北海道での大事な予定を入れない
帰りの日は諦められる予定だけを入れて、最悪の場合に
朝一から空港に向かえるようにしておく。

③帰りの飛行機は夜遅い便を避ける
離陸が2時間遅れても良いものを選ぶ。

④翌日以降も札幌に留まれる備えをする
今回は「JRは死んだけど空港は生きていた」パターンですが、
逆に「空港が死ぬ(=欠航)」という話も非常によく聞きます。

そうなると、バスを待とうがレンタカーを使おうが帰れません。
特急で函館まで行き、新幹線で東京・大阪と乗り継げば帰れますが、今回の高速バスのように皆特急に殺到するため地獄となるはず。

帰りの予定が突然翌日にずれ込んでも対応できるような
準備があれば、精神衛生上良いかもしれません。


冬の札幌。
モスクワか?と思えるほど異国感が溢れまくる雪の都市であり、
それゆえに旅程崩壊と隣り合わせな恐ろしい場所。

トラブルは大変でしたが、それを上回る
旅の楽しさがあったのもまた事実。

今回のことをしっかり教訓としつつ、ぜひ来年も
冬の北海道にチャレンジしてみたいです。


おわり。

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