見出し画像

【0泊3日】夜行フェリーと夜行列車に連続で乗って過ごしやすさを検証した結果

結論:個人的にはフェリーの勝ち。異論は認める。


事の発端

2022年はじめごろ。
大阪府が突然、フェリーのクーポンを配り始めました。

大阪府民かつ、大阪発(着は対象外)のフェリーの場合、
このクーポンを使うと片道2000円引き

「応募者多数の場合は抽選」だったのですが、多数いなかったのか、
特に外れることもなく普通にもらえてしまいました。

クーポンは応募前に船会社を選ぶ方式で、
自分が選んだのは、大阪と愛媛を結ぶオレンジフェリー。


しかしクーポンをもらったものの、
なかなか愛媛に行った先の予定を立てるアイデアが湧かず、数ヶ月。
徐々にクーポンの有効期限が近付いてきた頃、
とある日曜日に東京へ行く用事ができました。

大阪から愛媛に行く予定。
そして、東京に行く予定。
ふとあることに気づく。

「これ…合体させたら面白いのでは?」


0泊3日の旅

というわけで、このような行程が爆誕しました。

1日目
 
夜 オレンジフェリー(大阪→愛媛)
2日目
 朝 愛媛着
 夜 夜行列車サンライズ瀬戸(香川→東京)
3日目
 朝 東京着
 夕 大阪へ帰宅

大阪→愛媛→香川→東京→大阪と3日かけて移動しつつ、
途中ホテルで宿泊することのない0泊3日プランです。

0泊移動といえば夜行バスや車中泊が通例ですが、
今回は「夜行フェリー」に「夜行列車」という、
どちらもなかなか乗る機会の少ない乗り物。

しかも2日連続。
記憶がホヤホヤなうちに両方乗るので、もはや乗り比べです。
つまり、

「夜行フェリーと夜行列車、どっちが優秀なのか?」

という、その手の人からすれば宗教戦争にも発展しそうな話が今回できてしまうわけですね。



西:夜行フェリー(オレンジフェリー)

というわけで、まず最初は夜行フェリーから。

オレンジフェリー。
大阪/愛媛を22時に出発し、反対側に翌朝6時に着くという
まさに夜行バスのフェリー版というべき存在です。


とはいえ、その内装は夜行バスとは段違い。
エントランスはちょっとした豪華客船のようです。

(公式サイトより)

中には大勢が座れるレストランもあり、

(公式サイトより)

広々とした大浴場も完備。
タオルは持ち込む必要がありますが、(備え付けの部屋もある)
お風呂に入れる夜行移動手段はフェリーだけでしょう。


そして部屋。

右側に写っている「S」から始まるものが
このフェリーで最安値の部屋「シングル」です。

フェリー最安部屋=雑魚寝、だったのは昔の話、
とでも言うように、オレンジフェリーは全ての部屋がドアで隔てられた個室となっています。

それでいて、シングルの運賃は7000~8000円ほど。
(繁忙時期、原油価格によって変動)

大阪愛媛の移動、宿泊場所、お風呂、諸々込みでこの値段というのはやはりコスパが高すぎると言わざるを得ません。


ちなみに愛媛側の港は駅から少し遠いのですが、
今治方面や新居浜方面(無料)、松山方面(有料)へバスが連絡しているので、普通に便利です。



東:夜行列車(サンライズ瀬戸)

フェリーで四国に上陸したその日の夜。

午後9時。香川県は高松駅にやってきました。

今や日本で唯一の定期寝台列車(の片方)、サンライズ瀬戸です。

香川県の駅で見られる「東京」の文字がエモい。
あと左の☆彡アイコンが可愛いですね。


中に入ると廊下はこんな感じ。
荷物が無くてもすれ違うのはかなりギリギリです。

最もベーシックなシングルルームはこんな↑感じ。
昨日のフェリーのシングルに比べると狭いです。

荷物スペースとしても、機内持ち込みサイズのスーツケースで、ベッド横のスペースにギリギリ入る程度でした。大きいのだと詰みそう。
とはいえ、この部屋のサイズ感も秘密基地感があって楽しい。


ちなみに、自室の灯りはスイッチで自由に操作できるので、
「真っ暗な車内×夜の車窓」を好きに楽しむことができます。

真っ暗な電車、なんか物凄く新鮮だなあと思ったんですが、
普通の電車は中明るいし電気消せないですもんね。
これは夜行列車だけの特権。


1時間ぐらい走ったところで岡山駅に到着。
ここで、島根からやってくるサンライズ出雲と連結して、一緒に東京まで向かうことになります。


ちなみに、電車の中にはシャワールームがあるんですが、
利用するにはこのシャワーカード(330円)が必要です。
また、数に限りがあるので売り切れたらシャワー無しです。

11時になる前にはもう売り切れてました。早い。

そしてシャワールーム。
お湯が出る時間に時間制限があり、1回の使用につき6分間です。
短い!

…と思いつつ使ってみましたが、余裕で時間が余りました。
6分間出っ放しじゃなく好きに止められるので、洗う時間だけお湯を出すようにすれば割と余裕でしたね。

シャワー自体は不満は無いのですが、瀬戸で2部屋、出雲で2部屋しかないため、人がそこそこ乗ってる日は全く空かないのが難点。
お湯こそ6分しか出ないものの、着替えたりドライヤーしたりも同じ部屋なので1人が20分ぐらいは占有するんですよね。回転率が悪い。


そして翌朝。
目が覚めてカーテンを開けるとそこは線路の上。
電車だから当たり前なんですが、新鮮な気分です。

そして朝7時、終点の東京駅に到着。
サンライズの寝台は2階建てなのですが、こちらは1階部分なのでホームより目線が低くなっています。次は2階にも乗ってみたい。



まとめ:過ごしやすいのはどっち?

夜行フェリー(オレンジフェリー)
○ 個室が夜行列車より広い
○ 安い(大阪~愛媛で7700円)
○ レストラン、大浴場あり
▲ 海の上なので夜は何も見えない
▲ 電車に乗りたい場合は接続バスに乗る必要がある

夜行列車(サンライズ瀬戸)
○ 公共交通機関へのアクセスの良さ(降りたら東京駅)
○ 陸上を走るため景色に飽きない
▲ 個室はフェリーより狭い
▲ 高松~東京で22000円ぐらいする
▲ シャワーは有料、かつ稼働が高く空きにくい

それぞれの良い点・悪い点をざっくりまとめるとこんな感じでした。
単に「過ごしやすい移動手段はどちらか」という評価基準の場合、
断然フェリーの方が快適だと思います。

フェリーは「圧倒的コスパと快適性」、
電車は「コスパと快適性は劣るが圧倒的なロマン」という感じ。

ちなみに揺れ方も両者で結構違いました(当たり前か)
フェリーはゆら~っと揺れるのに対して、電車は細かく急に揺れるので、どちらかが超苦手って人はいそう。


まあどっちも楽しいのには違いないので、
機会があれば乗ってみてください(雑)

この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?