飛びたい人

空を飛びたかった大学生。今後、大学院生にアップデートされる予定。

飛びたい人

空を飛びたかった大学生。今後、大学院生にアップデートされる予定。

最近の記事

幻肢痛

幻肢痛。英:Phantom Pain。幻の痛み。幻肢痛とは、事故や病で手足を失った人がそこに手足があったかのように痛みを感じる現象らしい。 2ヶ月ほど前、2年共にしてきた恋人と別れた。環境の変化は残酷だった。1年ちょっと一緒に住んだ家は一瞬で空になった。私はこんなにもボロボロで今でも泣きそうになりながら退去の掃除をしてるのに、目立った傷のない床や壁が同棲期間を象徴しているようで辛かった。 そっからは地獄のような日々だった。徐々に薄まっていく愛情を感じながら行けもしない

    • 恐ろしく酒が美味い夜

       飲みの場などでつぶれる人にはどれだけ酒を飲んでも語りつくせない闇がある。私の勝手な偏見ですが。  仕事が、彼氏が、あるいは人生そのものが。毎回、何かしらの理由をつけてつぶれる友人がいた。誰にでも愛されるように振舞うのに、誰かしら嫌いな人が常にいる人だった。  ある日、借りている家の更新料が払えなくなったという彼女は、彼氏との同棲を決め、東京を離れるという話をしてくれた。つい先月、1年同棲した人と別れた私にである。彼女はその日も、結婚を前提に彼氏の家に住み込みに行くような

      • 祈り。

         塾講師のアルバイトをしている。しかも、教室に十数人の生徒を前に授業をさせてもらっている。いわゆる、集団授業。中学生真っ盛りの生徒たちはみな元気一杯で、生徒から元気をもらうことも多い。今日はそんな生徒と私の話。  もともと、私は恐ろしく勉強のできない人であった。学生時代は、中高一貫校に入学したのをいいことに、ただただ遊びほうけた。当時、流行っていたモンスターハンターを学年最強と言われるほどまで没頭した。ジョジョブラキもソロで倒せた。授業中は、周りの席の友人達とただただ時間を

        • 優しさと無関心の狭間で。

           人に優しい人だとよく言われる。確かに、高い所のものは率先して取るし、友人といるときも気づいたら車道側を歩いているかもしれない。怒った話もなかなか出てこない。  頑張って優しそうなエピソードを出してみたが、やはり自覚が無い。なんなら”優しそう”って言うのは、そこそこ仲の良い女友達の彼氏の顔面が著しく自分のタイプじゃないときにかける、善意の皮をかぶった悪魔の言葉だと思っていた。故に、優しいと言われても絶妙な顔面をしているんだろうなと勝手な自意識過剰っぷりを見せていた。  し

          なにかを始めたい日

           2021年8月20日、今年も年に数回ある”無性に何かを始めたくなる日”がやってきた。何を始めようか。実に悩ましい。とりあえず、机の片隅に1枚だけあったルーズリーフを手に取る。思いつく事を書いてみる。なんか書き物始めるか。そう思った頃には日付が変わっていた。  こうやって何かをはじめて、あまり長く続いた試しがない。日記、家計簿、ナンプレ、将棋、ルームフレグランス。あとはもう忘れちゃった。  今回も初投稿だけ書いて満足してやめてしまうのだろうか。まあ、今回は背伸びせず、いろ

          なにかを始めたい日