「女子力」のダブルスタンダード
こんばんは。WannaBeMEです。
なかなか何を書くか決めれなくて、二週間ぶりの更新となります。
あなたは、「女子力」という言葉にどのようなイメージをもっていますか?
良いイメージ?それとも悪いイメージ?
私は「女子力」という言葉にあまり良いイメージを持っていません。このnoteでは、女子力とは何か、使われる対象によってどう意味が変わるのかを私なりに分析し、読み終わった時には、なぜ私が「女子力」という言葉に良いイメージを持っていないのかをわかっていただけると思います。
女子力とは何か
そもそも「女子力」とは何なのでしょうか?
それは、女子の物理的な力のことですか?素手で何枚瓦を割れるか見たいな?違いますよね。これは誰でも知っています。それではコトバンクの定義を見てみましょう。
決まった定義はないそうです。私の経験からは、いわゆる「女性らしさ」を備える力という意味で使われることが多い気がします。それは例えば、料理のうまさ、服装、身だしなみの可愛さ、美しさ、健康に気を使っていること、などです。
日本という社会が、女性というジェンダーに求める「あるべき姿」に近づく力、と言い換えても良いでしょう。最近でこそ「男女平等」や「ジェンダーニュートラル」な考え方が広まりつつありますが、以前ははっきりとしたジェンダー規範が存在しました。(現在もまだありますけどね)
女性は料理ができて当たり前だ、身だしなみは清潔に、だらしない生活をしてはいけない、など様々なことが女性には求められました。(もちろん、男性にもジェンダー規範はありました。いわゆる「男らしさ」というやつです。男なら泣くな、ロン毛なんて男らしくない、男ならしっかりと働け、など。このことについてはトキシック・マスキュリニティ(有害な男性らしさ)について調べてみて下さい。)
最近でも、女子力という言葉はたびたび耳にしますが、このような背景を考えるとちょっと良いイメージを持てないんです、私…..。
使われる対象によって意味が変わる?
「女子力」という言葉の興味深い点は、どのジェンダーにも使えるという点です。ここでは、便宜上、男性と女性の2つのジェンダーに焦点を当てて考えてみます。
女性に対して「女子力」という言葉はどう使われるのか。
女性に対しては、2通りの使われ方があります。
1.誰かの「いわゆる女性らしさ」を褒め称える
「お弁当自分で作ったの?女子力高〜い!」
「え、いつもポケットティッシュ持ち歩いてるの?やっぱ女子力高いねぇ〜」
2.誰かの「いわゆる女性らしさ」の欠如を指摘する
「髪ボサボサじゃん、女子力ないわ〜。」
「え、毎日コンビニご飯なの?自炊して女子力上げなよ。」
女性に対して使われる場合、使われる対象の女性が「社会的に求められる女性らしさを有しているか」が基準になっています。
男性に対して「女子力」という言葉はどう使われるのか。
男性に対しては1通りの使われ方しかありません。
それは、男性の持つ「いわゆる女性らしさ」を褒め称える場合、です。
「え、OO君自分でお弁当作るの?女子力高〜い。」
「お前、肌も綺麗だし、服装も整っていて女子力高いよな。」
男性に対して使われる「女子力」はネガティブなものではありません。私の性自認は男性ですが、料理は趣味でよくしますし、高校の時から学校にマイ弁当を作って持参していました。そしたら案の定、女子力高いね〜、とよく言われました。
女子力という言葉は、なかなかひどい言葉だと思いませんか?女性に対して使われる場合、「女子力ないね」と言われたら「お前は日本社会に求められている役割を演じきれていないぞ」と言われているようなものです。言われても「あっそ」くらいで流せる人だと良いのですが、「え、私は女性としてなっていないのかな?汗」と思う女性も少なくないでしょう。
「女子力」という言葉はなるべく使わないようにしませんか?
そもそも、料理ができる、見出しなみが綺麗、気が利く、などは「女性だから」「男性だから」で括られるべきではありません。
私たちは皆人間です。料理が上手な人もいれば、苦手な人もいて当然です。清潔感があることは女性だけに求められるのですか?男性は不潔でもいい?違いますよね。
正直、私もまだ「女子力」という言葉を使ってしまいそうな時はあります。小・中学生の時に流行っていた言葉ですからね。
でも、使う前に、この言葉の意味、成り立ちの背景などを考えてみて下さい。そして、言われた相手がどう受け止めるか、考えてみて下さい。
そして、「女子力」という言葉はなるべく使わないようにしませんか?
終わり
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