「何でもない人たち」の話し合い
新聞社員って高学歴の人が多くて。
僕は地方の私立文系なのでいわゆる高学歴ではないんですけど、会社には東大から早稲田やら、関東の有名大学出身の人が多いんですよね。
だから「仕事ができる」なんてことは一切なくて、むしろ会社に入って思ったのは学歴なんて関係ないということ。どの学校を卒業したかどうかではなくて、入社してからどう働いてきたかの方がよっぽど重要だなと思います。
タイトルの内容で何が言いたいかというと、
特にマスコミでは「学歴と実績のある人の話し合い」しか取り上げられないことに違和感があります。
ワイドショーに出ている人たちなんて、起業して成功した人、海外でバリバリ活躍する弁護士、有名大で研究する専門家、世襲の政治家、などなど。
「一般企業で働いているただのサラリーマン」は絶対に登場しません。
これが結局のところ、「政治や社会に関することは学歴や実績のある人たちが話し合って決めるものだ」っていう雰囲気を世の中に作り出していると思います。
「専門家の言葉は間違っていない」という考え方。
むしろ少数派である「頭がいいであろう人たち」だけで世の中を変えようとすれば、そりゃ格差も生まれます。
同じ属性のコミュニティにずーっといれば、そりゃ「LGBTが近所にいたら気持ちが悪い」なんて言葉を平気で吐いちゃうわけです。
メディアもマッチポンプな面があって、政治家や実業家のような「頭のいいであろう人たちの失言」を取り上げて、「何でもない人たち」に炎上させる燃料を提供しているところがあります。
そこに「よりよい社会」なんていう目的はなくて、格差と分断を作り上げるだけなんですよね。
最近はテレビに出るような人たちとはちょっと違う、SNS上での「何でもない人たち」の反発が取り上げられます。
それが社会現象になることもありますが、匿名の壁を越えられていない印象です。
「顔も名前も所属も明らかにしない人」の言葉はブームになることがたまにあっても、大多数の言葉は切り捨てられます。
なので、顔や名前を明らかにした「何でもない人たち」の話し合いを公共の空間でどんどん増やしていいんだと思います。自分や自分の身の回りを主語とした話し合いをオープンにすることで、社会への関心は今よりもっと高まるのかなと。
・・・というか、「何でもない人たち」なんてそもそも存在していなくて。
別に成功者や政治家だけが偉いわけではない。みんな同じ空間で生活しているわけですから、役職の違いはあっても1人の人間同士。社会を構成している一人ひとりであることは間違いないんですよね。
それぞれの考えを否定しない。「そんな考えもあるよね」っていう話をし合える空間がリアルとネットどちらでも増えれば、社会はもっと変わるのかな〜なんて思います。
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