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ハイゼンベルク補正器はどんなふうに働くのか


ユーモアは精神的な重圧のかかった状況を乗り切るのにも役立つ

量子の「位置」と「動き」を同時に、正確に測ることはできない、これがハイゼンベルクの不確定性原理です。量子の世界は不確定なのです(中略)光や電子だけではなく、量子である電子などから成る原子や分子も、見方によっては粒になり、見方によっては波になる

長尾先生(※尼崎市の開業医・長尾和宏医師)の近著『痛い在宅医』を読むと、追いつめられた患者の実情と選択肢がよくわかります。※引用者加筆.

検索エンジンは「意図的な情報操作を受けるリスクのある情報」

「エンドルフィン」は私たちが笑うと脳内で分泌される。この物質はモルヒネやヘロインに似た構造(中略)「感情」は体内で「ペプチド」という物質に変わる(中略)エンドルフィンもペプチド(中略)分泌されたエンドルフィンは、体内を循環し、免疫機能をはじめとする体のいろいろな機能に直接いい影響を与える

自分のためのレポートは、大切なことだけが書いてあります

肺や骨に転移があっても、完治に至ったケースが多々見られる

抗がん剤のほとんどは、細胞を障害する細胞毒という性質を持っています(※第一次、二次大戦で使われたマスタードガスを小児白血病に試したもの)(中略)抗がん剤はひんぱんにDNAを複写して増殖する、がん細胞に作用します。しかし、同時に正常細胞にも少しは作用しますので、副作用を避けることはできません(中略)これに対して分子標的薬は、DNAにじかに作用することはありません。がん細胞を無限に増殖させる信号を送る物質(分子)か、信号を受ける物質(分子)に作用してブロック(阻止)します。だから正常細胞に副作用がないか、あっても少ないと考えられました。しかし、正常細胞にもがん細胞と同じ分子が少しはありますので、まったく副作用がないわけではありません(中略)分子標的薬には、約50種類の製品があり、ハーセプチンはもっとも代表的な製品のひとつ(中略)オプジーボが使われだしてから4年たった現在、効果があるのは20〜30%程度(中略)一般の抗がん剤は、20%の効果があることが証明されれば認可されるのですから、この奏効率をとくに問題にすることはないでしょう。延命効果のほうは、平均して2カ月だといわれます(中略)そもそも標準治療は、患者が副作用にたえられる最大耐用量を、休薬期間をおきながら短期間に投与して、がん細胞を死滅させようとする方法です。しかし精巣がんと、白血病や悪性リンパ腫のような血液のがんをのぞけば、この方法は有効ではありません。化学療法だけではがん細胞を根絶することはできませんし、化学療法はいずれは効かなくなる薬剤耐性という宿命をおびています。薬剤耐性が起こらなくても、患者はやがて副作用に耐えきれなくなるでしょう(※抗がん剤の問題は腸内細菌のバランス乱れること)※引用者加筆.

腸内細菌のバランスが乱れて腸が不調になれば、免疫がうまく働かずに万病が引き寄せられます───藤田紘一郎教授(著書名失念)

がん細胞を生み出す親玉であるがん幹細胞(中略)手術や化学療法で、がん細胞は消すことができます。しかし、がん幹細胞が残っている限り、それは血中を巡りほかの部位や臓器に転移し、細胞増殖して、完治したと思っていた病状を再発させることが判明しました。がん幹細胞は若いがん細胞を次々に生み出すので、がんは巨大化していきます。増殖を止めるにはがん幹細胞を死滅させる必要があります。

病気になったとき、その病気をどう受け止めるかによって、病気は治りやすくも治りにくくもなるし、治る早さも違ってくる───パッチ・アダムス(中略)まず、理解しておかなければならないのは、あなたが前に進もうとすれば、つねに周囲からの拒絶にあうということだ(中略)何かに一生懸命に取り組んでいる人のことを「取りつかれてるんじゃない」などと茶化すのは、たいていの場合、ぐうたらな人たちである(中略)ハンター・キャンベルには、家族や大切な友人が何人も亡くなるなど、たくさんの悲しいできごとによって心の病となり、自殺未遂をしたために精神病院に入れられてしまった経験がある。そんな彼は、病院を退院したあと、医科大学に入学した(中略)医師となったあとも、彼は治療のなかで患者を笑わせ、楽しませる活動に取り組みつづけた(中略)治療に笑いの効果を取り入れただけではなく、彼は自分の病院も設立した(中略)もし自分が、「起こってほしくない状況」のことばかり考えているのに気づいたら、頭を切り替えて、「起こってほしい状況」のことだけを考える。それだけでいい。

「起こってほしい状況」のことだけを考える

肺や骨に転移があっても、完治に至ったケースが多々見られる(中略)転移について、「がんは骨まで転移したら、おしまい、もう助からない」と考えている人が多いようですが、それは間違いです。骨転移でも、見事治癒する例もあります(中略)優れたがん治療とは、どんなものでしょうか。重要なポイントのひとつとして、「自宅にいながら、治療できる」ことが挙げられます(中略)自分で治療できれば、それに勝るものはありません(中略)がんは根性で治すものではありません。そして、治療法選びで見落とされがちなのは、「楽しい」治療であるということ。「治療が楽しい? そんな話は聞いたことがない」と思うでしょうが、確かによく知られるがん治療は、辛く厳しいものです。しかし、それががん治療の本質ではありません。辛さを耐えれば、完治するわけではないのです(中略)当然ながら、副作用がない治療が望ましい(中略)とにかく末期でも《効く》ものを!(中略)体力を奪わずに、がんのみを叩けるものを!(中略)サイモントン博士は、がんの放射線治療医でしたが、同じようながん患者でも、治療の効果が人によって大きく異なることに注目しました。サイモントン博士の結論は、「患者の精神状態は、あらゆる治療効果を左右する」というものでした。

(※オキシトシンは)炎症を抑える

(※オキシトシンは)傷の治療のペースを速める(中略)(※オキシトシンは)炎症を抑える ※引用者加筆.


エンドルフィンの語源はご存じだろうか↓

音楽が脳のミラーニューロン系を活性化させることで、ほかの人が思っていることや感じていることを認識し、理解しやすくなる(中略)音楽によって脳が刺激され、アドレナリン、ドーパミン、エンドルフィンが大量に分泌されると活力が出て、痛みが緩和される(中略)実際、脳は体を動かす合図として、音楽を認識する(中略)体が安静状態にあるときでも、こうした現象が起こる(中略)エンドルフィンの分泌は激しい運動に関連していると思いがちだが、座ったままできるジェススチャーなどで穏やかに動きを合わせるだけでも、痛みへの耐性が高まり、他人同士のつながりを生む

大笑いがエンドルフィンの分泌を促し、モルヒネ類似の効果をもたらす

アドレナリン、ドーパミン、エンドルフィンが大量に分泌されると活力が出て、痛みが緩和される

病気に勝って見せると決意した人々のほうが、不安で神経過敏になっている人よりも、激痛に耐える力が大きいということは、今までの研究でも十分にわかっている(中略)思い切り笑うということは。戸外に出る必要のない体内のジョギングの良法(中略)どの患者も自分の中に自分自身の医者を持っている。患者たちはその真実を知らずにわたしたちのところにやって来る。わたしたちがその各人の中に住んでいる医者を首尾よく働かせることができたら、めでたし、めでたしなんです(中略)病院の立場からは、この笑い療法にはマイナスの副作用が一つあった。それはほかの患者たちの邪魔になることだった。

骨転移でも、見事治癒する例もあります

状況から瞬時に最善の一手を選ぶことができるのは、まさに直感のなせる業と言えるでしょう。彼らの直感を裏づけているのも膨大な量の専門知識と経験です(中略)パターンが蓄積されているからこそできること。経験値のなせる業なのです(中略)「チャンスは準備している人にのみ訪れる」というのは生化学者ルイ・パストゥールですが、その分野について学習や経験でしっかりと準備ができていることは、直感を発揮する上でとても重要な条件なのです。知識と経験があってこそ直感は生まれる。何もないところから湧いて出るヤマカンは直感にあらず。

彼らの直感を裏づけているのも膨大な量の専門知識と経験

ハイゼンベルクの不確定性原理から得られる帰結(中略)SF作家が想像するのとは違って、対象の特徴をすべてスキャンして受信ステーションに送信することでテレポーテーションを実行することはできない(中略)世界を完全に理解するのは不可能だ(中略)ハイゼンベルクの不確定性原理は、観測によって特定できる事柄の限界を表している(中略)哲学的な言い方をすれば、不確定性の本質は認識論的である。認識論とは、可知な事柄と物事を知る過程を扱う哲学の一領域(中略)ハイゼンベルクによれば、質量が大きければ大きいほど、速度の不確定性は小さくなる(中略)一方、電子のように質量のきわめて軽い小さな物体の場合、この効果はまったく無視できない(中略)電子は同時にさまざまな速度で運動する可能性をもち、また同時にさまざまな場所に存在する可能性を持つ(中略)『スタートレック』を書いた人たちは、どうやらハイゼンベルクの不確定性原理によって課される限界についてどこかで聞いていたらしい。科学者のなかにもファンがたくさんいるから、そのうちの誰かが教えたのだろう。『スタートレック』ファンなら誰でも、制作者がこの問題をどうやって回避したのか知っている。「ハイゼンベルク補正器」なるものを発明したのだ。この架空の装置は、ハイゼンベルクの不確定性原理の示す問題を解決してくれる。実際には、そんな装置はきわめて根本的な理由で実現不可能だ。したがって、ハイゼンベルク補正器で用いられている仕組みを説明することはできない。『スタートレック』シリーズで技術アドバイザーを務めたマイケル・オクダは、あるとき《タイム》誌に「ハイゼンベルク補正器はどんなふうに働くのか」と訊かれ、「じつによく働くよ、おかげさまで」と答えたと言われている。

パターンが蓄積されているからこそできること。経験値のなせる業

1億円プレーヤーは、ネット空間の情報を盲信しません。ですからグーグルなどの検索エンジンで情報を集めることもありません。あなたがもし、「検索エンジンは便利」と思い込んでいるのであれば、まさにそれがスコトーマです。検索エンジンは「意図的な情報操作を受けるリスクのある情報」を信じさせられる可能性があるうえに、「決して知識が増えることのない」ものだということを知ってください(中略)瞑想は「哲学そのもの」なのです。アインシュタインの言葉を借りれば、「思考実験」(中略)アメリカなどの海外では、「心理学」も「哲学」も理系に分類されることが多いのです。(すべて、数学的な考え方が必要になります)───苫米地英人博士(著書名失念)



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