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内定辞退率を下げるためにすべきこと~内定を出すだけで採用フローを終えていませんか?~

内定辞退が多いというお悩みは、エンジニア採用が過熱する中でお客様からよくお聞きする課題です。採用コストにも関わってくるこの課題に対し、どのような採用活動を行うことが有効なのでしょうか。今回は「内定辞退率を下げるためにすべきこと」をテーマにお伝えします。

内定承諾率を左右する要素としてまず前提としてお伝えしたいのが、内定を出した後の取り組みで承諾率は上がるものではないということです。承諾率は選考の最初から最後までのやり方で決まります。よくあるパターンとして、内定を出した後にどうやって承諾してもらうかということを考え始める場合がありますが、内定通達後に企業側ができることは限られているのです。候補者との連絡、面接、一つ一つのフローが内定承諾に関わってくると考え、どのようにしたら承諾してもらえるかを考えながら進めるようにしましょう。

内定承諾率の指標として掲げられているのは75%です。これを切ったら何かしらの対策が必要と考えて下さい。
では具体的に取り組むべきポイントについて解説します。


①選考スピードの向上

応募者の心理として「一番最初に内定が出た会社に決める」という傾向があるため選考スピードを上げるよう心がけましょう。

応募から内定までの日数は2週間~1ヶ月半が理想です。これまでの応募者データを振り返り、2ヶ月以上かかっている場合は選考フローの見直しが必要です。

選考フローにかかる時間を削減するためには、次の2点を見直してみましょう。これらを行うだけでフローの日数を大幅に削減することができます。

・適性診断の必要性
適性診断については診断結果を有効活用できているか、分析を行えているかチェックをし、本当に必要なものであるかよく検討した上で利用すべきと考えます。実施するだけで採用活動の質に寄与できていないようであれば、実施しない、または実施のタイミングを変えるなどの改善を行いましょう。

・応募者への返信スピード
応募者との連絡の頻度やタイミングは大切なポイントです。頻度が高いことが志望度に繋がることもあります。候補者とのやりとりはメールだけでなく、日程調整ツールを利用するなどメールの往復を減らすこともフローの短縮につながります。
その他にもエージェントに対するリプライを早くすることも大切です。◯時間以内に返信する、といったルールを企業の中で定め運用するようにしましょう。
また、面接を行う中で応募者が合格点に達していると判断できるのであれば、面接の中で結果について伝えることも選考と選考の間を短くするための有効な方法です。

選考のスピードが上がれば、自社の魅力度はグッとあがります。
逆に、採用スピードが遅くなってしまうと内定辞退率は上がっていきますのでご注意ください。

②オファー面談の実施

オファー面談とは、具体的な配属や業務内容について連携、応募者の魅力や期待値に対するフィードバックを行う場です。この面談の実施により、応募者は自社への魅力を確固たるものにし、内定承諾の後押しとなるものでなくてはなりません。そのためオファー面談を誰が実施するか、担当する社員の選定が重要です。バックグラウンド、スキルレベル、担当プロジェクトの経歴等、応募者との共通点がある社員にオファー面談を担当してもらうことで、応募者の働くイメージを具体的なものにし、また「この会社で力を発揮できるか」という応募者の疑問を解消できる場となります。

内定通知についてはオファー面談で実施する場合もあれば、内定通知後に行う場合もあり、候補者の状況やタイミングによって調整が必要です。くれぐれも、"通知を出すだけの場"にならないよう、年収などの条件面での交渉・調整についてはオファー面談を実施する前に吸い上げておきましょう。

③候補者の選考状況を把握する

候補者の選考状況については、面接を有利に進めるための戦略を立てる大切な情報となります。エージェント経由の応募の場合は、エンージェントに聞いた上で応募者に対しても確認を取るようにしましょう。また、エージェントからのフィードバックは候補者の情報を得るための大切な機会です。他の企業の選考状況や転職活動の軸を理解し、候補者と自社とでズレが生じているようであれば不安要素を解消するようにしましょう。


④面接官への教育~質を上げる~

これは、面接を行う現場社員との意識をすり合わせ、応募者に対する回答を共通のもの、かつ具体的なものにしておく必要があります。「風通しの良い職場です」「意見が通りやすいです」「残業が少ないです」等、具体例に乏しかったり、面接官によって回答が統一がされていないと応募者にはかえってマイナスな印象を与えてしまいます。また、基本的な事となりますが面接に応じる際の態度、特に無意識レベルでの表情や口癖など、面接官本人が気づかないうちに応募者にマイナスな印象を与えてしまうことがあります。エージェントを介している場合は、応募者の面接に対するフィードバックについて共有してもらうようにしましょう。
候補者に対して見極めることでいっぱいいっぱいになり、自社の魅力をうまく伝えられない場合は面接官としてのトレーニングが必要です。また、面接官ごとの辞退率などの定量データやエージェントからのフィードバックなどの定性データも併せて蓄積していくことも有効です。

面接や選考を一つの部門だけでクローズさせず、周りを巻き込みながら全社で選考の質を上げていけるように意識するようにしてみてください。

面接は、会社から応募者に対する一方的な価値の押し付け、条件の提示の場ではありません。互いの価値観をすり合わせることで、初めて自社の即戦力となる人材の確保、入社後のアンマッチを減らすことができるのではないでしょうか。これらの考え方を現場社員に共有し理解してもらうことが人事担当者の役目であり、念頭に置きながら採用活動を行って行きましょう。選考全体でアトラクトの質を上げられる仕組みづくりを行えると良いと思います。




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