見出し画像

リファレンスチェックがあるなら選考を辞退します

最近選考時のリファレンスチェックが段々と広まってきてるなという印象を受けます。数年前リファレンスチェックのプラットフォームを知った時、なんて画期的なんだ!と思いました。けれど、転職をサポートするメンティーから、リファレンスチェックに関する相談が増えています。


これまで受けたリファレンスチェックに関する相談には2つのケースがあります。

ケース1                                                                                                                       一次面接通過後、リファレンスチェックしたいので、現職の上司を含む2人の連絡先を教えて欲しいと言われ、一次面接通過後に選考を辞退。

求職者の勤務先は転職が当たり前の環境ではなく上司にリファレンスを頼みにくい、またはどうやっても頼みづらいというのが理由でした。


ケース2
内々定獲得後、リファレンスチェックをしたいから現職の上司を含む2人の連絡先を教えて欲しいと言われたが、良いフィードバックが送られなかった。

上司には転職活動をしていることを打ち明けていたため現職の上司を含む2人に依頼。上司は快諾してくれましたが、とても厳しいフィードバックを送ったようで、後日別の方にリファレンスを依頼することになりました。

内定獲得まで後一歩というところだったので悪いフィードバックで内定が取り消されてしまうのではないかととても不安を感じていました。最初に依頼したもう1人からの評価がとても良かったようで2人の評価のギャップに疑問を感じた企業側が現職とは関係ない別の方に依頼するよう配慮してくれました。

リファレンスチェックの依頼先に現職の上司を含める意図は分かりますが、必ずしも上司と関係が良いと言うわけではないですよね。上司との人間関係を理由に転職する方もいます。


多いのはケース1。選考の途中でリファレンスチェックが発生するケースです。

転職が当たり前になってきたとはいえ現職の上司には頼みにくくないですか?リファレンスなんて絶対に無理なので、リファレンスの依頼が来たら選考を辞退しますと予め仰る求職者もいらっしゃる程です。

リファレンスチェックというプロセスがあることで選考がストップしてしまうのは、企業にとっても求職者にとっても勿体ないなと感じます。



私が転職した時にはリファレンスチェックは公にはありませんでした。けれど狭い金融業界、選考中の企業には私の同僚や上司先輩と繋がりのある人が必ずいました。当時私が勤務していた会社の上司/先輩と面接官の間で、「藤原さんってどんな人?」という会話があったことは容易に想像できます。

ある面接で開口一番「君のことは知ってるよ」と言われたことがあります。ロンドンにいる面接官でしたが、当時私が勤務していた会社のロンドンオフィスで勤務していたようです。部署は違いましたが、彼の元部下と私は仕事で関わりがありました。こっそりと、私がどんな人か元部下に確認していたかもしれません。

リファレンスチェックというとこんな風に求職者の知らない内にこっそりとチェックされている、そんなイメージがありましたが、今では公に行うことが当たり前のようです。

けれど最初に書いたように、公になったリファレンスチェックのお陰で選考をストップしてしまう事態にはモヤモヤします。

そこで考えたのが、LinkedInの推薦機能を使ったリファレンスチェックを活用すること。転職活動を始める前から予め推薦を依頼しておくことで、いつ転職活動をするか誰にも知られることなく推薦文をもらうことができます。実名アカウントのLinkedInならば、企業側は推薦者の経歴もばっちり確認できます。

強いて言うなら、今のLinkedInの推薦機能だと自由に文章を書くだけなので、リファレンスチェックにも使えるような質問項目などがあると良いかもしれません。

リファレンスチェックで良いフィードバックをしてもらうためには、成果を上げる→良い評価をもらうという当たり前のサイクルを成り立たせることです。そのため、日々の仕事に対する姿勢にも良い影響を及ぼすかもしれません。推薦文がいつか転職に役に立つと思ったら、良い推薦文をもらうために何をすべきか?と考えるようになりますよね。

あとは企業側がLinkedInの推薦機能をオフィシャルのリファレンスとして認めてくれるかどうか。(既に認めてる会社があるかもしれませんね!)




求職者の中には、LinkedInのアカウントを作ると現職の人に転職活動してることが知られてしまうから、と非公開設定にしていたりアカウントを作ることに消極的な方もいます。でも転職が当たり前の時代です。誰だって転職する可能性はあります。(まだまだそうは思えない環境もたくさんありますが)部下がいつでも転職できるような状態になっているなんて、上司としては嬉しくないですか!

私がいた金融業界は転職がとても多かった業界です。外資系では業績次第では、解雇なんてこともありました。だから、いつでも転職できる状態であることが大事だと考えていたのです。

「転職できるけれど敢えてしない」そんな状態が会社にとっても働く人にとっても良い状態ではありますが、もし転職を選んだ際には、同僚や部下の転職を喜び応援してあげよう!、頑張った部下にはLinkedInで推薦文の1つくらい喜んで書いてあげよう!、そんな文化が浸透すればリファレンスチェックで選考を辞退するケースは減るのかもと感じました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?