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後ろ歩きの効果

今回は、ウォーキングから少し離れたお話になります。
ウォーキング療法士は一般方々の健康をサポートするだけではなく、疾患を抱えた方々の『歩きたい』という思いもサポートしています。
その疾患を抱えた方に対して医療職だからこそできるアドバイスがあります。
今回は、その疾患を抱えた方々の歩行をどうサポートするのか?
その場合の知恵についてお伝えしていきます。

臨床でよくである歩容

臨床にいると立脚相後期が減少している方を見かけることが多くあると思います。

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その立脚相の後期が減少すると歩行速度が低下してしまい歩行効率も悪くなります。常に努力的な歩行になっていることがイメージできると思います。
では、その立脚相後期についての知恵をご紹介します。

後ろ歩きという選択肢

臨床で、後ろ歩きをすることが時折見かけます。その後ろ歩きはどのような効果があるのでしょうか?
今回紹介する
後ろ歩きの運動学分析 関節角度と床半力に関する検討
では

足関節の底屈では前方歩行が9.7 ± 6.7°,後方歩行が10 ± 7.5°,背屈は前方歩行が10.0 ± 13.7°,後方歩行が20.8 ± 5.3°,運動範囲は前方歩行が23.4±4.7°,後方歩行が30.9 ± 8.8°であり,背屈角度と運動範囲において後方歩行では有意に大きい値を示した(p<0.05)

と報告されています。
つまり、後ろ歩きにて背屈角度の増大し、立脚相後半に必要な足関節の背屈を動作の中で経験することが可能となります。

続いて、後ろ歩きの筋活動についても注目していきましょう。
ご紹介する
後ろ歩き
では、

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と症例されており、後ろ歩きにて腓腹筋の活動が高いことが理解できます。
この腓腹筋も立脚相後期に必要な筋活動です。
こちらも後ろ歩きで立脚相後半に必要な筋活動を動作の中で経験することが可能となります。

つまり、後ろ歩きをすることで歩行という動作中に、立脚相後半に必要な足関節の関節運動・筋の運動を促すこと可能になります。

まとめ

ウォーキング療法士の対象者は様々な背景を抱えていることがあります。
そのため、歩行に対しての引き出しを多く持っていると、その分対応が可能になります。

ウォーキングを指導し、その方の健康寿命をサポートしてみませんか?
療法士として、社会貢献ができる手段がウォーキング療法士です。

ウォーキング療法士の詳細はこちらから

https://iairjapan.jp/wt/

【コラム執筆者】

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ウォーキング療法士
山田 隆徳(やまだ たかのり)
『歩くにもいろいろな歩き方があります。あなたの歩き方はどんな歩き方ですか?私たちと一緒に考えてみましょう!』


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