なぜ「新入社員のアイスはダメ」だったのか?

こんな記事を読みました。

私は新入社員の「なぜアイスを食べて注意されるの?」って気持ちにも、この信夫さん(仮)が「アイスはダメだ」と思って注意してしまった気持ちにも、どちらにもちょっとずつ共感しながら読んでいました。

Twitterでも少し話題になってましたね。「注意するなら根拠を!」って意見が多かったように感じます。

こういうのって「どっちが悪い」みたいな結果論になりがちなんですが、個人的には「なぜ信夫さんは注意したくなってしまったのか」というプロセスを考えてしまう方なので、それを書きつつ自分の考えを整理していきたいと思います。

(正直実際の気持ちは本人にしか分かりませんし、この記事が本当にあったことなのかも不確実なので、もしかしたら私は虚に対して想像しているのかもしれません(笑))

あくまで私の好き勝手な想像として読んでくださいね。

なんとなく、職場でアイスを食べない理由

私も職場で小休止にチョコやクッキーなんかのお菓子をつまむことはよくあるのですが、そういえばアイスって人から誘われて食べることはあっても、自分から進んで食べたことはありませんでした。

社内に売っているお菓子(オフィスグリコ的なもの)にはアイスも含まれているんです。だから選択肢の中には当然チョコやクッキーと並んでアイスもあるのですが、選ばない。

ここで個人的に「アイスを選ばない理由」を3つ考えてみました。

1.アイスは食べるのに時間がかかる
まず冷凍庫から出さなければいけないし、カップのものはスプーンがいるし、棒付きのものはずっと持ってなきゃいけないし、一個の量が結構多いので食べきるのに意外と時間がかかります。だから小休止にはふさわしくないかな、という理由です。(その点アイスの実って考えられた食べ物ですね、一粒売りしてほしい)

2.アイスは汚れるリスクが高い
アイスはあっという間に溶けて液体になります。垂れでもしたらべたべた……。PCでも紙でも服でも手でも、汚れが付くとすぐにはリカバリーしにくい食べ物です。
(チョコやジュースも怪しいものの、固形物はすぐ拾えば汚れはそんなつかないし、アイスと並ぶべたつきはミックスジュースくらいな気がします)

3.アイスは「もしも」のときの処置に困る
もしアイスを食べているときに、電話がかかってきたら?上司から呼び出しがあったら?その対応が一瞬で終わればいいのですが、そんな簡単にはいかないものです。すぐそばに冷凍庫があればいいですが、まあないですよね……。
また、もし周りに人がいる状況で自分だけアイスを置いて抜けたとしたら、「〇〇さんのアイス溶けてはじめますけどどうします?」なんて、余計な気を使わせてしまうかもしれないと心配になってしまいます。

以上。

書き出してみると、もですが、特にに関してはいわば「仕事意識」、組織の中で生きる会社員っぽさのある考え方かも?と思います。

なぜ新入社員に注意したくなってしまったのか

たいていの社会人は数か月~数年すれば、仕事の内容、進め方やサイクルの感覚をつかみ、慣れ、自分である程度コントロールしながら進めることができるので、適切な休憩の仕方も分かってきます。仕事の様子を見てアイスだって食べたらいい。
でも人によっては上記の理由と似たようなことを考慮して、仕事中アイスは食べないって人もいるかもしれません。それは例えば、電話や来客など突発的な対応をする仕事をする人だったり、前触れなく上司から呼び出される職場にいる人だったり、そしてまだ仕事や職場に慣れておらず仕事の感覚をつかめていない人だったり……。

新入社員はどうでしょう。
研修中であれば、まだ仕事を始めてもいないし掴めてもいない段階である可能性が極めて高いのではないか、と考えられます。

行動としては同じことでも「新入社員」と「仕事を問題なくこなす3年目社員」がアイス食べている状況では、上司から見た感じ方は変わってくるでしょう。

きっと信夫さん(仮)は「まだ右も左も分からない新人が」「仕事意識を持たずに」「アイスを食べている」状況に注意したくなったのではないでしょうか。

反対に言えば、新入社員たちは「急な仕事に邪魔をされず休める研修中の15分休憩」だからこそ、アイスを食べたのかもしれませんけどね。


(ちなみに前提として、この新入社員研修の15分休憩は就業時間内に「ちょっとタバコ」的にとる小休止とみなして考えています。研修中はタイムスケジュールが決まっていたり講義形式であることも多く、自分で休みながら進められないため、進行側が最低限の配慮として休憩時間を設定してくれていることが多いからです。
しかしもし、この15分休憩が労働基準法で定められた「8時間で最低60分休憩」をばらした、例えばお昼休憩45分+15分 の内ものなのであれば、休憩時間に何をしても自由です。実際私もお昼休憩の60分の時間内なら堂々とアイス食べます(笑))

「社会人の自覚を持て」と教えるのは難しい

いうなれば信夫さん(仮)は、
「社会人の自覚を持て」ということを注意したかったのでしょう。

ただこれ、よく言われる言葉なんですが、
「社会人の自覚」って仕事をしてないと養えない感覚じゃないですか?

毎日仕事をする中で私たちは「仕事に影響が出るしこれはしない方がいいな」っていう感覚や判断が身についていくわけですが、それって絶対的な指標がないので掴みどころがないですし、ふわふわした基準です。

しかし「新入社員研修・指導」=「社会人の自覚を持たせる」の会社は多くあることでしょう。
ただでさえ難しいのに、指導する側も「なんとなくダメな感じがするからダメ!」で言うことを聞かせられる時代ではなくなってきたので、よけい指導の難易度は高くなっているのでしょうね。

違和感を言語化するということ

そんな時代だからこそ、なんかよく分からないけど感じたモヤモヤを整理し、言語化していくことは大切です。
すぐさまモヤモヤを言語化して伝えることは難しいため、日ごろから「なんとなくダメだと感じること」「違和感」に対して繰り返し考えたり、伝えたりする練習が必要かもしれません。

指導する立場の人間は特に、相手を納得させられるように、適切な注意をする努力を怠らないようにしなくてはいけませんね。


それにしても法務部に気軽に相談できる会社っていいな。うらやましい!

では。


気に入ってくださった方、サポートしてくださると嬉しいです!

まだまだ初心者で文章を書くのに時間がかかりすぎ、はやくも挫折しそうです! サポート&スキ&フォロー等してくだると書き続ける励みになります!