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「傭兵」だからこそ、当事者意識を持つ

最近、助成金申請のお手伝いが多いです。本業はウェブ制作屋さんなんですけれど。

ウェブ制作のお仕事

ウェブサイト制作というと、数十万円から数百万円のイメージかもしれませんが、システムが絡むと数千万円規模になってきます。インフラや監視を含めると数億円というお仕事もあります。

私たちは数十万円規模のお仕事は自分一人で対応します。数千万円規模のものはPM(プロジェクトマネージャー、映画でいうと監督さんです)やディレクター(ウェブ制作分野の設計や現場監督業務をやる人)として参加します。数十人が常時ではないにしろ、かかわるお仕事になってきます。

他所の血を借りる柔軟な業界

ウェブの業界は人材が流動的で、運用が柔軟なので、大きな案件でも、大きなお仕事を受ける一次請けの会社(プライムと呼んだりします)の名刺をもって、その会社の社員さんとしてクライアントと話をしたり、案件収支を設計したり管理したりするケースが多いと思います。全員外注とかほとんど外注というチームをまかされることが多いです。

でもクオリティ的に手を抜いているとか、そういうことではなく、人材が流動的なんですよね。いろいろな会社を手伝うのですが、手伝うときは、その会社の社員さんの気持ちで働きます。そうじゃないと、その会社さんに嫌われてしまうと思うんですよね。お客さんにも失礼ですし。自分の会社への売り上げを強引に誘導したりはしません。そういう姿勢をきちんと維持できることが多分信頼なんじゃないかなと思います。多分社員さんよりも激務で、社員さんよりもお金がもらえます。

経験上、ITの分野とかウェブ制作の分野では割と多いスタイルかと思います。でもよく考えると、製造業でも全部の製品や部品を自社で製造しているわけじゃないし、下請けや関連会社の人がプロジェクトに参加するほうが自然ですよね。いろいろな会社の名刺を持っている企画会社の人もいるわけだし、どこの業界でもそんなものかなとおもったりもします。

というわけで受注前の提案フェーズにあるものや、たまたまローンチ(公開のこと)後の相談なんかを含めると、常時10件ほどお仕事が平行して動いていきます。それくらいないと、継続的に仕事がこなくなるという危機感もあります。

全部の仕事がおなじコミットメントで動いているわけではありませんが、傭兵だからこそ、正規軍以上に、その会社の人として意識をしないと、浮いてしまいます。もちろんにじみ出る個性がどうしてもでてしまうようで、「ウチとしては異例なんだけど」と役員さんに苦い顔をさせてしまうケースもあります。というかそういう異例のケースが回ってくることが多いです。システム入れ替えとかやったことがない改修とか。そんな中に助成金申請というお金のお話も入っている感じです。

ウェブ制作は、マーケティングや営業ともかかわってきますし、そうするとシステムや社内制度ともかかわりが出てきます。コンテンツの中身に踏み込んでいくと、パンフレットや営業資料にもかかわりが出てきます。深入りしないスタイルの人もいますが、深入りしていくと、予算獲得のために助成金申請なんかも提案していくことになります。

お仕事は広がるんですが、ほかの人には引き継げなくなっていくので、「うちとしては異例なんだけど」と苦い顔をされるケースが出てくるんですよね、すみません。でもそうしていくことでお役に立てる部分が広がっていくので、わかって使っていただいている部分もあるはず、と思います。

その代わり、正規軍の人よりも会社を儲けさせるぞという気持ちで頑張っていく所存です、というお話でした。


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