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長編ファンタジー小説『獣の時代』とは

1.この物語は

人間界と魔界・天界が比較的近い世界の中で唯一、魔界や天界などの異界を認めない国・日本王国。
かつて世界を創造した創造神より生まれた神獣が存在することから、自国を神有国かみありくにと称し鎖国とも取れる厳密な外交政策を行っていたが、実は現在「神獣」を名乗る存在はかつての戦いで神獣「亞の獣」を倒しその座を奪い取った偽の神獣「めいの獣」と呼ばれる存在だった。
朙の獣は倒した神獣が2度と蘇らないように呪いをかけ、神獣より生まれし水・空・地・炎を司る聖なる獣・聖獣も滅ぼした。

だが聖獣たちは人間達の中に紛れ密かに血を繋いでいた。
朙の獣は聖獣の気配を感じては彼等を探し出し、狩っていた。
静かなるその戦いは長い間、永い時間の中で繰り返されてきた。

そして地上の静かなる戦いと同じように、魔界の奥深くにも闇よりも濃い、誰にも知られることのない漆黒の存在があった。
ある時、その存在に接触する男がいた。
男は世界の混沌を望んでいた。

これは、混沌より世界を救おうと生きる若き聖獣達の物語である。

2.物語の舞台

舞台は日本。国の首長を王族とする立憲君主国家。正式名称・日本王国。
四季を持ち、複数の島から成り立つ小さな国で行政の単位は「県」ではなく「洲」。「しま」「しゅう」と読む。
首都は東の大洲にある玉都。だが元々西にあった旧王都・京都に準え専ら東の京「東京」と呼ばれる。
西の大洲では大阪府に行政府が置かれ、副首都は王族が在京するかつての王都・京都である。

神の在る国として精霊信仰にも似た土着信仰が各地に生きており、この世は国神である天照乃命の元にあるという国家信仰を掲げ、世界中で人間界の隣人とされている魔界の存在を否定している。
神の存在は認めるが国外で存在が認められている魔界は認めないなど矛盾は多いものの、他国とは比べ物にならないほどの高い工業技術を持っているおかげで国際社会でも高い存在力を放つ不思議な国。

3.登場人物

有泉 湖澄(ありいずみ こすみ)     普通のOLだが、実は水の聖獣。
砥神(砥上) 逍遙(とがみ しょうよう) 自分が何者かわからない青年。
秋山 守人(あきやま もりと)      4/1(クウォーター)吸血鬼の青年。

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