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人に言わない秘密を持つということ

私:「最近の学生のガクチカってなんなんですか?」
上司:「いや、"ガクチカ"って言葉自体、最近の言葉すぎてわからん。」

私と上司との先日の会話。
二月中旬。私の上司は3次面接の面接官をやってるらしい。
20代半ばで組織のリーダーを任せられるほど優秀な人材でも"ガクチカ"は知らないらしい。
と、若干優越感に浸りつつも"ガクチカ"について説明する。
このnoteでもいつか書いたことがあるが、私の就活のときは”ガクチカ”は必須でみんなが武器として持っていたが、上司の時代にはなかった言葉らしい。(と言っても私と上司もそれほど年が離れているわけではない)
それに今の時代の就活生は、満足に活動もできない期間も多く、就活で何を武器にするのか単純に興味があった。

「それで言ったらこの子はすごいなと思う子がいたけど、、、」

と言って、上司が例に挙げた子は、大学に入学するときに目標として掲げた【TOEICを受けて毎年100点ずつ点数を上げていく】を見事達成したらしい。『あー、これは嫌味を言われてるな』と思いながら、私は馬鹿なフリをしてその意図の表面だけを掬い取る。

「TOEIC○○点は結構いますけど、継続して点数を上げるってのはなかなかいないですよねー。」
「そうなんだよ、継続するってところがすごいんだよな」

上司がそのあと何を言いたいのか気づいていながら、私は馬鹿なフリ作戦を遂行中なので気づかないふりをして、スムーズに話題を他へずらした。







昨年12月にあった同期集結の全体研修では上司からのサプライズメッセージがあった。
サプライズとはなんと残酷なんだろう。
気づいていても初めて知ったような表情をしなければならない。私はそれがかなり苦手だ。ぶっちゃけ、サプライズをして楽しんでいるのはサプライズを仕掛ける側であってサプライズを受ける側はそのダシに使われているだけの自慰行為ではないか。

ちょっと表現が過激でした。失礼しました。

幸いそのサプライズには当の本人はおらず、手紙という形で教育Gの方から受け取るだけだった。
内容は、「あなたは後輩スキルが高いです。率先して頼みごとを受けてくれるので助かります。あなたもみんなのことを頼ってください。」というお褒めの言葉と「行き当たりばったりで予定を立てるのではなく、週初めに1週間の予定を立ててください。」というお叱りの言葉だ。
正直、前者の言葉も「ホウ・レン・ソウをしっかりしろ」という言葉の裏返しだと思うが、後者はストレートに行動を改める必要性を説いている。
さらにこれは今回に限ったことではない。定期的に言われていることだ。
言われてすぐは、日曜の仕事終わりに次の週の行動計画を立てたりするのだが、如何せん飽きやすい性分だ。1か月もしない間にその習慣はなくなっている。

今回の上司の言葉の真意はこんなところだろう。
「継続するってところがすごい」≒「お前も継続してやることやって」
そう、痛いところを突かれた私は馬鹿なフリをしてやり過ごすしかないんだ。
継続することってほんとに難しい。昨年やっていた筋トレも1か月ほどでいつの間にかやめていたし、このnoteで綴ってた日記だって途中でフェードアウトしていた(これには諸々の訳はあるのだが…)。

そんな私にもいま継続してやっていることがある。
それは日記をつけることだ。
おいおい…つい三行前に日記はフェードアウトしたと言ったではないかと思ったそこのあなた。
おっしゃる通りです。返す言葉もありません。しいと言えば、noteの日記はフェードアウトしたけど、アナログの日記をつけ始めてるということです。

つけ始めたのは今年の元日。
いま現在(2023/03/22)まで欠かさずつけている。もちろん忙しかったり、飲みに出てて次の日につけたりはするが、それでも毎日分つけている。
毎日の日記をつけるということはその日の自分にけりをつけるということだ。
見返したときに、「あーこんなこと思ってたわぁ」とか「この時の感情は今とは違うな」とか思い出すことができる。写真もそうだが、その時の感情の引き出しを開けるトリガーを持っていないと、振り返った時の人生の密度が違う気がする。気がする、というのは、私が全てを振り返るような経験をまだしていないから。歴史は不可逆で何者も二者択一のもう一方の結果を知ることはできない。ただそのとき、二者択一の片方を選んだことを思い出す努力はできる。それが私にとっての写真やnoteや日記なのかなと。

日記を書く上で自分の中で一つルールを作った。
それは日記を書いていることを職場の誰にも言わないということ。
これは今年から行なっているライフハックだが、大学時代に同じようなことを思ったことがある。
大学時代、私には高校時代の友達、講義を受ける大学の友達、ゼミの友達、サークルの友達、ボランティア団体の友達、バイト先①の高校の先輩、バイト先②の友達、飲み屋の知り合い、40個上の先輩など幾つかのコミュニティに所属していた。積極的な多くのコミュニティに所属したきっかけは(成るようになったというところが本音だが)、自分の人間性を深めたかったからだ。私の中の人間性のイメージは絵の具のパレットに深さをつけたようなものだ。単純なベン図でもなく、ただ深いだけの炭鉱の穴でもない。
何言ってるかわかんないですね。僕も何が言いたかったのか忘れました。迷子です。(炭鉱だけに)

そういうわけで!、コミュニティの数が少なかったり、接していく中で底が見えてしまうような人に魅力を感じなくなってしまう。バイト先②にいた社員がそんな感じだった。私にとってバイト先②は、時給と待遇がいいだけの【金を稼げる場所】だった。だから職場の飲み会はおろか忘年会や新年会ですら参加したことがなかった。下手に関わって気に入られても、時間外業務や急なシフトのお願いなどをされるからだ。そのため、言わずもがなそこでの私の評価は「少し変わってる距離感の掴めない奴」だっただろう。でも大学の同級生とは個人で飲みに行くほど上手くやっていたし、時間内での自分の仕事量はしっかりこなすのでパートのお姉様方にも可愛がられ、居心地の良い環境を手にしていたのは間違いない。
それが気に食わなかったのが社員さんだ。いちいち突っかかってくるし、賄いが周りのバイトだけ量が多かったり品数が増えてることもあった。
あ、あれ、大して美味しくない賄い増やされたぁ〜ってみんな苦笑いでしたよ。
「賄いいただきます」を私が言ってないと店長経由で間接的に伝えてくることもあったが、一緒に賄いを貰いに行った後輩が証言してくれたこともあって、逆に店長に謝られたこともある。困らせてごめんなさい。

普通のバイトであれば辞めてもおかしくないダルさだが、わたしにとってそこは時給と待遇がいいだけの【金を稼げる場所】でしかなく、大事なコミュニティは他にあったから。貴方にとって私はいただきますの声も小さくて聞こえないぶっきらぼうないちバイトかもしれないが、貴方の知らないところで私は大声で笑い朝まで飲み明かし可愛いお姉さんと仲良くしてるから。
その社員さんは朝から晩まで半地下のその場所で働き、ホールに行きたいと言っても異動させてもらえないような環境でしか生活ができない可哀想な人間としか見ることができなかった。うわー、書いててすごい性格悪いな私。
でも人間的に面白いかどうかってそこだと思う。ある程度その人の全てがわかってしまう人間には、どんな一面があるんだろうという興味も湧かないし、話していてもつまらない。自分が仲良くなりたい人に他の仲のいいコミュニティがあったら嫉妬するし(卵が先か鶏が先かみたいな話かもだけど)、より知りたいと思ってしまう。そう思われる人になりたいので、私はできるだけ自分のコミュニティを複雑化している。

増やしているというよりかは深さや高さ、混ぜる色を増やしてるってイメージ。
あるコミュニティに属している人にとって、知られていない私の一面をたくさん持っておきたい。それが自分を守る手段に繋がるから。

最初の話に戻るが、上司になじられた時にも「あ、私も今やってることあるんで(貴方が知らないだけでね)」と内心思いながら馬鹿なふりをしている。
恋愛についても同じだ。モテない素人キャラ(事実だが…)を笑われながら、いや彼女いるんでーと心の中で思っている。

秘密を持つということは、人間性を深めることと自分を守るライフハックという役割を持つ。


『意外な一面って慣用句を考えた人は人間を立体だと思ってて、薄っぺらいという悪口を考えた人は人間を平面だと思ってたのかな』

呪術廻戦4話の次回予告より


今日も今日とて上手くまとまらない惰性の文章なのでここで終わり!

(珍しくアルコール抜きのnoteです。)

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