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目が合いにくい子どもの対応法

子どもが1歳ごろになると、目が合いにくいことに気がつく親ごさんが少なくないです。名前を呼んでも振り向かないのはもちろんのこと、アイコンタクトがなく、注目させようと思っても見ないことがあります。これは、自閉傾向のお子さんにみられる典型的な特徴です。

自閉傾向とは、自閉症の特性がみられることを指しています。例えば、順序や物へのこだわり、感覚過敏(鈍麻)、他者に興味がないなどの特徴です。

以前、ご相談を受けていた6歳の女児(自閉症スペクトラム診断あり)は、『おやすみなさい』の言い方にこだわりがあり、自分が納得する言い方でないと止めることができません。そのため、毎晩、親御さんは、彼女が納得できる『おやすみなさい』を30~40回言うのに返事をしていました。

また、同じ診断を持つ5歳の男児は、着替えにこだわりがあり、同じ順番でないと、母親にやり直しをさせていました。このように、”こだわり”といっても様々のように、目が合う子もいれば、合いにくい子どもがいます。

以前、何人かの保育士から、『教科書で自閉症は目が合わないってあったから、単なるワガママだと思った』と聞いてびっくりしたことがあります。目が合うから自閉傾向ではないということはありません。(※診断重視ではなく、必要な配慮を見落としてほしくないのです)

ではなぜ、自閉症は『目が合いにくい』のか?
最新の研究では、”他者と目を合わせることで脳内の特定部位が過剰反応する”ことが分かっています。彼らは、目を合わせることで、不快感やストレスを感じやすいのです。また、乳幼児においては、アイコンタクトの意味や必要性を知らないからという見方もあります。

以上を踏まえると、目が合いにくい子どもに対して、無理やり目を合わせることはNGです。(*´Д`) 
一方で、目が合いにくい子どもも、自分の要求時は、相手を見ることが多いのでチャンスです!では下記に対応方法をご紹介します。

<目を合いやすくする方法>
①子どもの要求時は、目を合わせて要求を確認してから満たす。例えば、飲み物の要求時は、目を合わせながら『ジュースが飲みたいの?』と聞いてから(反応をみる)、ジュースを渡す。ポイントは要求が出来た時は、後回しにしないことです。

②子どもが遊んでいる時に、子どもの視界の中(正面)に入ります。例えば、こどもが遊んでいるおもちゃの後ろに入り込み、おもちゃの近くに、自分の目を近づけます。そこから声をかけると、子どもは、おもちゃから相手に視線を移しやすくなります。ポイントは子どもの視線を上げること、机の上におもちゃを置くなどがオススメです。



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