わたしの宇宙は「キュウリのスライス」
家の近くに干潮の時間にだけ入れる海の温泉があります。
1日に2回、干潮があり、だいたい50分ずつ、ズレて行きます。
屋久島に移り住んで、しばらく経った真冬の新月の事です。
海中温泉に入りに行き、夜空を見上げると、生まれて初めて見る光景があったのです!
どう表現したら良いのか難しいのですが、、、
黒い厚紙に針で沢山の穴を開け、後ろからライトを灯したような世界。
天の川が天の川ではなく、まるでキャンプファイアをして火の粉が上がったみたいな様子、、、、
なんか違うなぁ〜火の粉と言うより煙、煙と言うより光のスジ、、かなぁ。
ともかく、驚いたのです。
そして温泉に浸かりながら夜空を見ていたら、なんだか真ん丸でキュウリをスライスしたようなものが、こちらに向かってチカチカと点滅しているのを発見し、一体これは何なんだ?、、、と。
それから、毎晩、毎晩、海中温泉に通い始めたのです。
その星の集合体は、幾つかの星の集団なので「キュウリ星団」だと勝手に名付けて、「どれどれ、今夜のキュウリ星団は、どうかな?」と、温泉に入る日々が数ヶ月は続いた記憶があります。
あの頃はまだガイドの仕事もそれほど無く、各家庭から出る生ゴミを堆肥に作るアルバイトなどを掛け持ちでしてました。
かなり暇があったからなのか、見たキュウリ星団を表現する絵を毎日毎日、描き続けていたら、かなりの量になりました。
今ではデフォルメしたキュウリ星団が急に絵の中に登場する位の親密な関係になり、意識しなくても気がついたらモチーフの一つになっています。
で、後でわかった事なのですが「キュウリ星団」は『プレアデス星団』という正式な名前がついていたのです。
そうなんです!!
日本名で言うと『すばる』です。
noteの「お題」で「宇宙」と言うキーワードを見つけたのですが、もう締め切りが済んだかも知れません。
それで、久しぶりに「キュウリのスライス」に出会った頃を懐かしんで『宇宙』をテーマに書いてみました。
もし屋久島に来島される機会があれば、真冬の新月に是非「海中温泉」にお越しいただきまして「宇宙」を感じてみて下さい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?