地域商社は地域活性にどうつながるか?東神楽町地域商社本格稼働から1か月。想像を超える価値発掘に毎日夢広がりつづけてます!
3名体制でいよいよスタート
2019年秋に東神楽町の未来への価値向上として、東神楽町地域商社の素案をつくり、そこから肉付けをしてどういったことができるのか、可能性があるのかなどを考えつつ人材を募集し、
年齢も出身地も性格も経歴も全然違うけど、さもこの形だったかのような素敵な3人のメンバーが集まってくださり2021年6月から本格稼働しました。
開始からわずか1か月ですが、想定したよりはるかに面白いことになっています。
動く前のもあるので細かく全てを書くことはできませんが、地域活性へつながる地域商社の考え方や最初の動きなどを書いていきます。
地域商社までの整理
いきなり0から始まったのではなく、今年で東神楽町の農業プロデューサーとして6年目を迎えてますので、それまでに様々な下地づくりをしてきていました。
北海道の町と聞くと、「広い」「海」などのイメージがあるかもしれませんが、東神楽町は北海道のほぼど真ん中に位置し海もなく、面積も5番目に小さく、山手線の内側と同じぐらいです。
観光事業が中心ではなく農業と居住地としての街づくりをしてきている為、有名な方ではない街ですが、こんな素敵なトピック(下記画像)もあります。
なんといっても「神」がつく名前というのはいいですよね。(これも、町民には中々伝わらないのですが・・・)
よく勘違いされますが、「神楽」はいわゆる道外でいう神事毎のお神楽ではなく、アイヌ語で神々の多い場所=カムイミンタラからごにょごにょって変換されて神楽がついてます。今は旭川市になってますが、神楽村・西神楽村・東神楽村とかつてはあり、東神楽村だけが東神楽町として単独自治体としてあります。
そんな人口1万人の東神楽町ですが、素敵な農業者も事業者も会社も食べ物も人もいるのですが、地域活性というトーンではまだまだ未活用の資源・連携・発信などがありもったいないが溢れています。
※誤解を招くと困るので書いておきますが、現時点でも住民の方々の生活満足度は高く、利便性のあるいい町です。
とこんな想いから東神楽町地域商社を立ち上げていきます。
19プロジェクト構想でスタート
構想段階で19プロジェクトと大量の構想を考えてました。
公表できないこともあるので全てを紹介はできませんが、ざっくり分けると
・流通/商品開発/販路開拓
・グリーンツーリズムの構築 など
になります。
角度を変えると
・東神楽町を外へ発信する事業
・東神楽町へ来てもらう事業 という感じです。
この中から実現性の高いものから1つ1つ行っていくことを目指しました。
とその前に、やはりロゴは欲しかったのでプロにお願いしてつくっていただきました。
いくつかパターンがありますが、こちらはスクエアタイプ。
旭川空港のある町、そして大雪山系、お米の町、新しいことを刺激的にやっていく事業などを連想してつくってもらいました。
スタート1か月の活動振り返り
そんな中で始まった商社事業の最初の1か月の活動を写真と共に簡単に振り返ります。
▼流通などを行うべく東神楽町地域商社カー導入
現在、集荷作業や納品、営業など町内外をこの車でぐるぐるまわっています。
▼事務所の裏庭の畑を使わせてもらい自社生産(特産品候補の試作)開始
今、事務所で使わせてもらっているところも農家さんのグリーンツーリズムの一環としてコワーキングスペースとしてるのをお借りしてるのですが、その裏庭にあった家庭菜園スペースを、東神楽町の特産品になると思っている作物の試験場として活用させてもらってます。
▼グリーンツーリズムのモニターツアー実施
アスパラ農家さんでお子様連れの家族にお越しいただきモニターツアーを実施しました。
▼平岸マルシェへの出店で東神楽町PR
私がプロデュースしている平岸マルシェにも東神楽町のPRとして出店し、激美味夏イチゴの「夏端(なつみづき)」など特産品を販売もしました。
▼町認定ブランド「種と実セレクト」の陳列棚完成
これも私が以前から関わっている種と実セレクトで町内の様々な所で販売できるようにと専用棚を作成。棚の作成も町内のパッケージ会社さんと組んで実現。7月以降営業に回り町内で認定商品が買えるように広げていきます。
▼商品開発着手
種と実セレクトの充実や町のもったいない資源の利活用にもつなげるべく、商品開発にも早々に着手しています。こちらも早ければ7月中には販売にまでいけるのではと思っています。
これ以外にも、いくつか業務を進めていますが、新スタッフ3名も充実した?しすぎている?(笑)最初の1か月が足早に過ぎ去っていきました。
7月からは町内の中学校、小学校、保育園の給食への一部商品納品も開始し、地元野菜を地元の子どもたちへ!と進めています。
また、拠店がありスタッフがいることで行政や地元農家との交流時間なども必然的に増えていき、情報交換や新事業の構想なども以前よりぐぐっとスピードアップしているのも特徴ですね。
地域商社・地域活性の肝は、●●●
当初考えていた内容は19プロジェクトでしたが、本格稼働してから1か月、町内の様々な事業者や農家、行政とコミュニケーションをとり、こちらが動ける体制をつくったこと、仕掛けようとしていること、悩みなどを拾い上げていくと、本当に町内には未活用・未発掘の価値がゴロゴロしていることに気づかされます。東神楽町に限らず全国で何故こうしたことが進まないのかを考えていくと見えてくるキーワードがいくつかあります。
それらのキーワードの最初に感じるのが、
語っている単位がそもそもずれている
ことが一番大きいです。
どういうことかというと、通常時
・行政が語るのは「町」
・事業者が語るのは「自社」
・町民が語るのは「自分」
です。
これが正常ですよね。
ただ、その延長線上で「地域活性」の議論をもってくると、会話の根幹となっている単位が「場所」「会社」「人」となりますので、目標や成功の指標、今の課題や悩みなどが大きく食い違います。
これでは本来話が進まないのにも関わらず、それを修正せずにまとめようとするので、よくわからない包括的かつふんわりとしたまとめになるでしょう。
ではその語る「単位」を統一すればいいじゃないか!というとそれまた難しいのです。議員ならまだしも普通の住民にいきなり単位を「町」として発言して考えてといっても、それは簡単にできることではなりません。同じ人単位で会話したって相手のことを理解するのが難しいのに、町という単位で考えて語ってくださいなんて、いきなり聞きなれない海外の言語をしゃべらせるようなものです。
どうするかというと、必要なのは「通訳者」であり「数学者」です。
それぞれの立場の発言単位を理解した上で、それぞれに最適な言い方や回答を見つけてあげるのはもちろん、関わる人全員がHAPPYになる正しい最適解を見つけていく作業もしていかなくてはいけません。
そう、まさにそれを実現することで地域活性という話がようやくスタートするのではないかと思います。
東神楽町でいえば東神楽町地域商社がまさにその役割を担っていく必要があると思います。
また、その他の地域活性につながるキーワードも説明はしませんが箇条書きしていくとこんな感じだと思います。
・「面倒くさい」から「価値を生む」
・全員がHAPPYになるという概念で進めるが平等ではない
・必要性を感じてないからといって動かないわけではないを知る
まだまだ要点はありますが、説明やその先はまたいずれ。。。noteで書くかはわかりませんが(笑)
これからの道筋
わずか1か月動き回るだけで、さらに新しいプロジェクトややれること、発掘した価値がざっくざっくと掘り返されている状態です。
秋には大型新規事業にも乗り出す(かも)しれませんし、
新商品も今月末にはリリースしてる予定です。
そして何より、そうした色々な動きをしながら、行政や事業者、農家の方にフィードバックしたりヒアリングをしていくことで、新しいプロジェクトがわんさか湧き上がっていきそうです。
まだまだ町内で私たちの活動を知っている方は少数ですが、気が付けばあそこにもここにも東神楽町地域商社が関わっていて、町に面白さを足したり、これまでにない連携を生み出したり、なにより誇りをもてる町に住んでいると思ってもらえるように頑張ります。
次回は、また大きな動きがあったらこうした記事を書くと思います。
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