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【キネマ救急箱#26】トップガン/マーヴェリック 〜どんな若手俳優よりもブッチギリの現役、トム・クルーズ〜

こんにちは。
ニク・ジャガスです。

私は今、どう表現すべきか非常に混乱しています。

『トップガン/マーヴェリック』が良作過ぎたからです。

前作に敬意を表する、とはこういう事か。
そう観客に強く思わせる作品でした。

トム・クルーズの背中が語る「スターとしての生き様」
そして、ハリウッド映画の真髄

もし、鑑賞を予定されている方がいらっしゃれば、

①出来れば『トップガン(1986年)』をおさらいして、
②最寄りに環境があれば、是非IMAXシアターにて

ご覧になることを強く、強くお勧めします。

※ちなみにIMAXでの座席は、
 真ん中ブロック前から4列目センターあたりでしたが
 身長156cmの私でも画面に没入しやすい席でした。

作品が脈打っている

私は一生懸命考えました。
この作品の「強烈な魅力」を、どんな日本語に変換すれば適切だろうと。

結果として、
「作品が脈打っている」
という表現に落ち着きました。

とにかく全てが本物。リアルなんです。

主演のトムを指導者として、パイロット役の俳優全員が、
3ヶ月間の戦闘機飛行訓練に参加したという本作。

また、特注のSONY製IMAXカメラを
あんなに狭いコックピット内に6台も設置して撮影を敢行。

そのおかげで戦闘機の操縦中、俳優達の顔が激しいGで歪む
リアルな様子を捉えることが出来ています。

トムの体当たり演技はお馴染みですが、
他の俳優達も負けずに追随していることが驚異的でした。

冒頭、トム演じるマーヴェリックが
戦闘機「ダークスター」でマッハ10を超えるテストを無断で決行。

基地に到着したケイン少将(エド・ハリス)が、それを見上げるシーンです。

70歳のエド・ハリス、あの風圧で仁王立ちできてるの凄くない…?
ちなみに隣にある小屋は、その衝撃で屋根が剥がれていました。

そして、訓練生の中で一番調子に乗っている「ハングマン」役の
グレン・パウエル。

命懸けで危険な操縦をしながら「調子に乗っている」おちゃらけた演技を
こなしている姿に感動してしまいました。笑
常人が出来ることではないと思うんですよ…。

既存ファン、新規ファンどちらも引き込む冒頭

既存ファンの皆様。
きっとオープニングを見ただけで泣けたのではないでしょうか。

私は前作をリアルタイムで鑑賞できていない世代ですが、
それでも全身に鳥肌が立つのを感じました。

(↓↓↓こちらは前作のオープニングシーン)

トップガンの説明字幕に始まり、夕日をバックに戦闘機が
続々と出撃していくシーン。

前作を踏襲したオープニングに背中がゾクゾクしながら、
戦闘機を眼前に見上げるアングルが迫力ありすぎて
終始、身体をこわばらせっぱなしでした。

オープニングの感動から息つく間もなく、
戦闘機「ダークスター」でマッハ10を出すテスト飛行で、
いきなりラストを迎えているような高揚感。

そこで発される“Talk to me, Goose.”の衝撃たるや。

また、亡き親友グースの息子ルースターが
父親のDNAをしっかりと引き継いでいるのが堪りません。

あの日のグースと同じようにピアノを弾き、
思い出の戦闘機F-14でマーヴェリックの後席に座る。

グースを守れなかった後悔を抱くマーヴェリックと、
本当はマーヴェリックを受け入れたいルースターが
互いを信頼し、固い絆で結ばれるラストは胸熱でした。

というか、ミッション完遂後も立て続けにおこる大波乱が
本っっっ当にスリリングで面白すぎる!
スクリーンに目が釘付けになって眼球埋まるかと思ったわ。

「考えるな、行動しろ」に見るメッセージ性

劇中、マーヴェリックが繰り返すセリフ。
「Don’t think. Just do it.(考えるな、行動しろ)」

これが個人的にグッと刺さりました。

マーヴェリック曰く、ルースターをはじめとする若手は
ルールや規則を守ることばかりに気を取られ、
ここぞという大事なタイミングを逃していると。

耳が痛い。
トム・クルーズ自身の説得力も合わさって余計に。笑

若い頃からルールを破ってばかりだったマーヴェリック。
上層部からすれば頭の痛い問題児ですが、
そんな彼だからこそ見せてくれる、想像を超えた景色。

上も下も関係なく、彼に畏怖の念を抱かざるを得ないのは
いつも自分の責任で行動して、必ず結果を出すから。

そんなマーヴェリックの生き様が、
俳優トム・クルーズの姿にピッタリと重なると思いませんか。

ついつい考えすぎてしまう私たち。
必要なのは、マーヴェリックのような覚悟と行動力かもしれません。

いつも通り、ちょっとだけ茶々入れさせてください

言わずもがな、『トップガン/マーヴェリック』は
今世紀最大の名作となることは間違いありません。

ですが、どうしてもお酒を飲みながら茶々入れしたくなるのが
ジャガス流の映画感想文。(もちろん、そこに愛はあります)

まず冒頭あたり、カワサキのバイクで戦闘機と滑走路を並走するシーン。

ノーヘルめっちゃ気になる。

かなりのスピード出してるよね?
デフォルトで、トム・クルーズ本人が運転してるよね?

ヘルメット被ってないと、ハイウェイ・トゥ・ザ・デンジャー・ゾーンじゃ…?

この笑顔、命知らずにも程がある。

ペニー(ジェニファー・コネリー)を乗せてる時は、ノーヘル×2だし。
「ハリウッドの宝が危ねぇ!」と、つい思ってしまう。

あと、ペニーと船に乗るシーン。
さては「海軍の癖に、船の事が分からないの?」のセリフを
言わせたくて、ペニーを船乗りキャラに設定したな!←

ノーヘルといい、傾きまくった船といい、
意外とジェニファー・コネリーも体張ってる説。

最後に

前作でマーヴェリックのライバル“アイスマン“を演じたヴァル・キルマー。
病気の為、数年前に本当に喉の手術をされています。

思うように声が出せない中、トム・クルーズたっての強い希望もあり、
テクノロジーを駆使しながらキーマンとして出演したヴァル。

特に既存ファンの方にとって、その感動は言葉にならなかったでしょう。

また、エンドロール直前に出たトニー・スコット監督への追悼文に関しても
胸に迫るものがありました。

主演のトム・クルーズを始め、製作に関わった全ての人にとって
『トップガン』は思い入れの深い作品。

だからこそ続編は完璧に、前作に敬意を表するものに。
そういった製作陣の強い思いが、作品の徹頭徹尾に感じられ、
一観客ながら頭が下がる思いでした。


歴史的な瞬間に立ち会えているようで、帰り際に少しだけ泣きました。
それくらい素晴らしい作品でした。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました😊


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