ふりをする習慣のせい

資格試験に合格できないのは「ふり」をする習慣のせい?

普段の習慣が原因でなかなか合格できないのかもしれません。本気で合格したいならば「ふり」について考えましょう。「合格する努力」とはどんなものでしょうか。

■「目一杯やっているふり」という習慣

仮に1日に100の仕事量をこなせるAさんがいるとします。しかしいつも30の量しかやりません。なぜなら100できると知られてしまったらいつもより70も多くやらされてしまうのが嫌だから。

そんなワケでAさんは本当は3時間もあれば100をこなせるのに8時間~12時間かけて30しかやりません。長時間かけて目一杯仕事をしているふりをしているのです。

これは月給制の雇われ業務に就く従業員にありがちですね。その良し悪しはさておきこれと似たようなことをしている人は少なくないでしょう。給料はたいして変わらないのに仕事量を増やされるのが嫌という思いからこれが習慣になっているとしても不思議ではありません。

こういった日常をAさんが良しとしているならば他人がとやかく言うことではありません。それでずっとやっていこうという生き方をするのもAさんの勝手です。

ただし資格試験に合格したいならば「ふり」をする習慣のままではたいへん困難だと言えます。

■ 日々の「処世術」が勉強では障害に

資格試験に合格したいとして、本当は1日に100の勉強量をこなせるのにいつも30の量しかやらないでも良いと思うでしょうか?

3時間もあれば100の勉強量をこなせるのに8時間~12時間かけて30しかやらない。長時間かけて目一杯勉強をしているふりをするでしょうか?

きっとしないでしょうね。なぜなら本気で合格したいと思っているのだからそんなことをやるのはバカな真似だとわかっているから。

試験日までに勉強できる現実的な量は逆算すればだいたいわかりますよね。限られた時間をやりくりして充実した効率の良い勉強をしなくてはならないのに「ダラダラと勉強しているふり」をしている場合ではありません。

そんなことは受験生の誰もがわかっています。でもわかっているつもりなのかもしれません。頭ではわかっていても体はそうでもないのです。いつもの「○○しているふり」が習慣になってしまってそれがいわば「血肉」となってしまっているかもしれないのです。

日々実践する「処世術」は所属する組織やグループにおいてはAさんにとって有効であるとしても資格試験においては大きな障害になることがあります。だからここをしっかり区別して物事に応じて切り替える必要があるのです。

■「名実共に30の人間」と「合格する努力」

しっかり切り替えないと、いったいどう困るのか。一例をあげておきましょう。

3時間もあれば100の量をこなせるのに8時間~12時間かけて30しかやらない習慣においては少なくとも8時間以上はかけなければなりません。さらに長く時間をかけるほうが「一生懸命限界まで○○をしているフリ」には好都合だからです。そのため1日のうちで目が覚めている時間帯の大部分をその「ふり」をすることに充てて日々を過ごすことになります

毎日何をしているのか。つまり「ふり」をしているというわけです。日々やっていればこれが当たり前になります。そういう習慣になります。さらに続ければそういう生き方になります。

こうなるともう本当は何時間でどのくらいの量をこなせるのかわからなくなります。Aさんは自分の実力を発揮する機会を避ける習慣になってしまったのですからそうなっても仕方ありません。

すると、そもそもAさんは12時間かけて30の量しかこなせない人間だということになります。「いや、本当は3時間で100こなせるんだぞ!」と言ったとしても、Aさんを取り巻く世間一般は「(Aさんを)30しかできない人」とみなします。実際にこれまで30しかこなしていないので仕方ありません。事実として30なのでAさんがどう言おうと虚しいだけです。

人は自分というものをどう捉えていようとも周囲の評価によって自分を認識する生き物。だから周囲から「30」とみなされたのならばそれは名実共に「30」となる。そして「私はそんなものだ」といつしか当然のようにこれを受け入れるようになります。

それでも「俺(私)だっていざとなればできる!」と心の中では思っています。はたしてそのいざ! が資格試験に挑戦することだとして、すぐに本来できたかもしれない100をこなすことができるしょうか?

習慣の力とはおそろしいものです。100はもちろん30どころか15もできないのはよくあることです。

先にも言ったように資格試験の勉強では試験日までの限られた時間をやりくりして充実した効率の良い勉強をしなくてはなりません。「12時間かけて30」の習慣ではいくら時間があっても全然足りません。

まして「長時間ダラダラと勉強しているふり」をして合格できるなどと、どうしたら思えるでしょうか?

もしも日々の生活のためにも「12時間○○のふり」をやり続けれなればならないのにそれ以外のどこに勉強する時間があると言うんだよ! と嘆くのであれば、その勉強時間を「作るのが努力」だとお伝えしておきましょう。

合格者の誰だってギリギリの条件の中で勉強しています。Aさんだけが、またはあなただけが特別に大変な境遇であるわけではないのです。受験生の皆が忙しく大変な中にあってそれでも「努力」をした人が合格できるのです。

もしかしたらあなたが資格試験になかなか合格できないのはこんな「ふり」をする習慣のまま勉強しているかもしれません。がむしゃらに頑張っているかもしれませんがまだ「努力」をしていないか、または足りていないのかもしれません。

難関資格試験にどうやって合格するのか。頭の良し悪しはほとんど関係ありません。おおいに関係あるのは考え方と習慣です。

どういった考えでもって日々行動してどうのような習慣になっているかを正しく認識してそれが勉強に合うのかどうかをしっかり考えるべきなのです。

考え方と習慣が正しければ合格しやすい環境が作れます。それによって行動が変わります。現状のままただがむしゃらに勉強を頑張ればいいというわけではないのです。合格できる努力をすべきなのです。

今回のnoteは以上です。お読みくださりありがとうございました。

あなたが合格しますように。

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