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「THE MODEL」を読んでわかった!非SaaS営業が時間を投資すべきこと

SaaS営業なら必読のTHE MODELを先日ちゃんと読みました。(今さらかいという声が聞こえてきそうですが)

私はSaaSの営業ではありませんが、読んでいく中で自社の環境・営業体制について整理するきっかけになったので感じたことをここに書きます。

書こうと思ったのは私が働いているクラスメソッド株式会社は7月が年度の始まりとなっており、営業体制について社内で話し合う機会が多くなったのがきっかけです。

THE MODELの分業制について

まずTHE MODELに書かれていたSaaSサービスの営業活動におけるプロセスモデルについて整理します。

SalesForceのHPの説明がわかりやすいので詳細は以下URLからご確認いただくとして、基本的にはこれまで営業が一人で行っていた一連の活動を分解し、各過程の情報を可視化する。また各過程を担当する部門が連携して成果・顧客満足度を最大化するためのモデルです。


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引用:https://www.salesforce.com/jp/hub/sales/the-model/

これを今のクラスメソッドの営業活動に置き換えて考えてみます。

クラスメソッドについて

そもそもクラスメソッドって何の会社なの?というところですが、Amazonが提供するAWS(Amazon Web Services)の活用支援をはじめ、モバイルアプリの開発やSaaSサービスの活用支援を行うテックカンパニーです。

私はAWSの導入・活用支援を行う部門で営業活動をしています。実際に提案している商材はAWSでありSaaSではないものの、THE MODELと共通する点・異なる点が見えてきました。

THE MODELと照らし合わせてみる

今の自分の環境と照らし合わせてみます。

■マーケティング

マーケティング部門がおり、リード獲得のためのイベント・キャンペーン・ウェビナーの企画や運営をはじめナーチャリングや定期的な満足度調査等も行ってくれています。

営業やエンジニアがアイディア出しから一緒に動くことももちろんあります。

・イベント
AWSが主催するイベントへのブース出展や自社イベントなどでのリード獲得がメインになります。自社イベントでは商談を希望するお客様はそのまま対応ブースでご要望をお聞きすることもあります。

自社イベントは今年はウェビナーですが複数日程に渡って100セッションを行います。現在開催中ですのでぜひ!

・ウェビナー
ウェビナーも高頻度で行っており、一部はYoutubeでアーカイブ配信されています。


■インサイドセールス
前提としてインバウンドでの新規問い合わせ→そのまま商談が非常に多いのが弊社の特徴です。そのためリードから商談に押し上げることに特化したメンバーは現在クラスメソッドにはいません。インバウンドでのお問い合わせが多いのにはいくつかの要因があると考えています。

・AWSの最上位パートナー認定を受けていること

日本で10社のプレミアティアコンサルティングパートナーの認定を受けており、実績の証明になっています。案件をご紹介いただくケースも多く、またお客様がプレミアパートナーに候補を絞って契約先を選定されるケースもございます。

・自社の技術ブログがエンジニア界隈で認知度が高いこと

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「会社は知らないけどブログは知ってた」と言われることもあるくらいで、技術関連のブログとして、エンジニアの方で一度は見ていただいたことがある人は多いのではないでしょうか。

掲載記事数も昨年末には2万本を超えています。ブログ投稿専門の人がいるわけではなく、エンジニアを中心に最新のアップデートをはじめ、業務で学んだこと・つまづいたことを公開しています。

入社した時はアウトプット意欲が高い人が多いことに驚いた記憶がありますね。

そちらからお問い合わせやイベント申し込みへの導線が用意されていたり、詳しそうなので相談してみようというお問い合わせも多くあります。

ノウハウを抱え込むのではなく開示することでブランディングにつながっていると思います。

・AWS、パブリッククラウドの市場自体が伸び続けていること

根幹の話になりますが、お客様から求められる市場でサービスを提供しているということも大きいと思います。

直近ではAWSの四半期売上が100億ドルを超えたという報告もございました。データセンターのサーバーをクラウドに移行するというお問い合わせは年々増えてきております。

クラスメソッドに転職してから4年ほど立ちますが基本的に0からリストを作ってテレアポということはしたことがありません。

お客様から能動的にお問い合わせや資料ダウンロードいただき、会社を知っていただいた状態でやりとりがスタートする機会が多いのは営業としても大変にありがたいことです。

■外勤営業
今はWeb会議がメインになっているので「外勤も内勤もする」営業といったところでしょうか。

クラスメソッドでは新規顧客を担当するメンバーが該当します。問い合わせフォームからの新規問い合わせや資料ダウンロードした方、イベントご参加者の中で商談を希望されるお客様に対して提案を行います。

AWSのリセールやコンサルティング・構築・監視運用といったサービスラインナップを元に要望に沿う提案をしています。

■カスタマーサクセス
ご契約いただいたお客様の満足度向上やクロスセル・アップセル、解約阻止を行う役割です。私は現在にこの役割で主に仕事をしています。

カスタマーサクセスの部分もクラスメソッドの営業体制としてはTHE MODELとは異なる部分があると思いました。

まずAWSに関しては毎年契約更新するといった概念がなく更新率という指標は定めていません。いつでも辞められるというのも特徴です。

また、例えば1ユーザー追加のたびに営業担当者に連絡があり、売上見込みを正確に把握できるようなサービスとは異なり、お客様側で自由にリソースの構築も可能で従量課金で費用が発生します。営業が介在しない部分でもリソース・売り上げの増減が発生しうる、という状況があります。

こういったお客様の使用量によって従量課金で毎月計算・請求されるサービスモデルは増えてきている印象です。

さらに特定領域に特化したSaaSではなく、サーバーインフラというシステムのベースになるもののため、一度契約の実績を作ってからもカスタマーサクセスとしてのクロスセル・アップセルの余地が非常に大きいのも特徴です。

新規プロジェクトでの利用やデーターセンターのサーバーをクラウドに移行するといった際にも提案の可能性があり、お客様のシステム状況・計画を把握し提案していけることが醍醐味だと思っています。

THE MODELから学びとれるもの

SaaS営業に限らずベースの営業プロセスモデルとしてTHE MODELはとてもためになるものでした。分業せずに一気通貫で1人の営業が対応する場合、引き継ぎの手間がない・1人の営業マンとして長期的な関係構築ができるというメリットはあると思います。

ただ属人化してしまう点もあり、さらに新規獲得・既存フォローのどちらにも頭を使っていかなければいけません。THE MODELの分業体制はメンバーが各領域のスペシャリストとして集中して取り組めるのが良い点と感じました。

一方、カスタマーサクセスについては私のような非SaaS営業の場合、その後のクロスセル・アップセルの幅が広いことを考えると、より時間を投資すべきところではないかと考えました。


さいごに

THE Model自体も非常に参考になりましたし、自社の体制との比較という観点でも読み進めることで特徴や強みを改めて認識する機会になりました。

読んだことのない営業の方はぜひ。それではまた。


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