「やる気スイッチ」が入る瞬間
今年で25周年を迎えた「わかさ生活」の社長 角谷が、従業員に話してくれる「豊かな心」になる話を毎週紹介しています!
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あなたは何かに没頭するようになった時のキッカケを覚えていますか?
何かに本気で取り組んだことがありますか?
私はその瞬間に対して「やる気スイッチ」が入ったという表現をよくします。
「やる気スイッチ」が入ると、人が変わったように成長スピードが早くなります。
わたしはその瞬間が好きで、よく周りの人の「やる気スイッチ」を入れるチャンスを作るようにしています。
その中でも、わたしの記憶に鮮明に残っている人がいます。
スタッフが50人を超えた頃のことです。
わたしの頭には、やりたいことがどんどん浮かんでくるにもかかわらず、やらなければいけないことも日増しに積み重なってきます。
いろいろな人に「あれをやっておいてください」「これを調べておいてください」とお願いをするのですが、「まだやっていません」「忘れていました」と答えられることが多くなり、ストレスが溜まっていました。
そんなある日、一人の女性スタッフと話をしていた時のことです。
わたしは彼女につい「もう社長なんてやめたいよ」と愚痴をこぼしてしまいました。
その言葉に彼女はショックを受け、やめられたら困ると本気で心配してくれました。
同時に、このわたしの一言が彼女の「やる気スイッチ」になったようでした。
しばらくすると会社が少しずつ変わり始めました。
わたしの話を聞いて真剣に考えてくれていた彼女が、改善するための方法を見つけて整えていってくれたのです。
「やりたいことの一覧」「やらなければならないことの一覧」「お願いしたことの一覧」「各仕事の進捗管理の方法」など、さまざまな工夫をしてくれました。
インターネットが普及する前だったので、進捗管理やタスク管理などのテンプレートも存在しません。
彼女は自分で考え、独学でそれらの環境を作っていってくれました。
仕事は驚くほど改善しました。
売上も伸び、さらにスタッフも増えていきました。
仕事の現場では、感情は出さないほうがよいと言われます。
でも、本当にそうでしょうか?
感情を表に出したからこそ相手に伝わることもあれば、それによって行動してくれる人が現れることもあります。
ミスをしたり、チャンスを逃したりして「悔しい」と思っているなら、素直にその感情を表に出したほうが良い時もあります。
それを見た人が「この人は本気だ!」と感じれば、一生懸命協力してくれるからです。
本気かどうかわからなければ、人は動いてはくれません。
感情を表に出すのは恥ずかしいと思っている人は多いと思います。しかし、もしあなたが、心の底から湧き上がる感情を抑えられないと感じたなら、誰かに伝えることをためらわないでください。
本気の感情は、まわりの人の『やる気スイッチ』を押してくれ、あなたを取り巻く世界を、きっと変えてくれます。
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