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わかおの日記255

大学が始まってからというものの、日記を書くのが面倒で書いていなかったが、急に書く気が湧き起こったのでとりあえず近況報告でもしてみようと思う。

本当に金がない。夏休みの間旅行三昧でろくにバイトに入らなかったので当たり前といえば当たり前だがやはり金がないのはひもじいもので、ラーメンいっぱい食べるたびに「本当はこんなもの食べてはいけない身分なのに」という罪悪感に苛まれる。自分が食べていいのはせいぜい中本のカップ麺がいいとこだ。そして彼女も愛おしいことにぼくの誕生日を祝ったために金欠で、お互い金がないため、全くデートらしいことをできないでいる。

こないだは学生のフリータイムが330円だという理由だけで、神田のカラオケまねきねこで暇を潰した。途中まで普通に歌を歌っていたものの、お互い飽きてしまい、カラオケで見られる芸人のネタ動画を見て過ごしていたのだが、ハライチとアルコ&ピースとあばれるくんのネタは彼女にそこまで刺さらなかったらしく、なんだか自分が滑っているような気になってヤケクソで大相撲の名取組集を流した。千代の富士対北の海の取り組みから始まる、かなり渋い動画だ。彼女と2人の状況で日本相撲協会監修の動画を流すのはかなりリスキーな賭けだが、この停滞した空気を打破できるのはスモウレスラーだけだと思ったのだ。

最初こそ彼女は怪訝な顔をしていたものの、次第に千代の富士のワイルドなかっこよさにほだされていき、中盤では技のデパート•舞の海のトリッキーな相撲に目を丸くして驚き、最後の方は高見盛を見て「一生懸命がんばってるねこのお相撲さん。かわいい」と、完全に相撲の魅力に目覚めていた。自分は小学生の頃少し関心があったくらいで、そこまで相撲が好きなわけじゃないが、なんとなく彼女が相撲の魅力を知ってくれて嬉しかった。気づいたら30分ほどの動画を見終わってしまい、こんど一緒に『サンクチュアリ』を見ようと約束してカラオケボックスを出た。

帰りに寄ったラーメン屋では、隣席の会社員3人組のうちの1人(30代くらいのモテなさそうな男)が、大阪は飯の量が多くて安いという話と上野のキャバクラに行ったら1時間で3万円したという話を手を替え品を替え繰り返していて、それに無理に付き合わされているその他2人がかわいそうだった。しかしその2人のうちの若い女の方も、「私こう見えて結構遊んでるんです〜」と謎のセックスアピールをおじさんたちにかましていて不快だった。

もし自分がこのつまらな社会人たちの同僚だったらと考えるとゾッとする。社会に出てこんな思いするくらいなら、自分は貧乏でいい。

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