見出し画像

わかおの日記240

飲んだはずなのになぜか意識がはっきりしている、いい酒だったからだろうか。

放課後いつもの友達2人と、銀座の「ルパン」に行こうということになっていて、今日が給料日だったぼくはもちろん気前よくオーケーした。給料日だったので昼も彼女とトンカツを食べに行き、なんなら少しぼくが多く払うという気前の良さを発揮したくらいだ。給料日はすばらしい。

ほうかごサイゼリアで2杯ほどビールを飲んで勢いをつけた後、銀座まで赴き、例の「ルパン」へ向かった。この「ルパン」は文学好きの間では有名で、太宰や安吾など無頼派が愛したバーとして知られている。ひっそりとしたレトロな店構えが、歴史を感じさせる。通気口は汚れがすごくて、衛生に厳しいユンさんが見たら卒倒するんじゃないかと思った。

お世辞にもきれいとはいえない

金曜夜のルパンは混んでいて、ぼくたちは2人席にぎゅうぎゅう詰めになって座った。安吾が好んだというゴールデンフィズを頼み、これがゴールデンフィズか、確かに黄色だと納得しながら飲んだ。こんどぼくたち3人で出そうとしている同人誌(文芸誌?)の話をした。あれをやろうこれをやろうと考える時間はとても楽しく、あっという間だった。明日の早番がなければもっと遊んでいられるのに、つくづく労働が憎いが労働のおかげで一杯千円とかする酒を飲めるのだと考えると憎みきれない。

ゴールデンフィズ
モヒート8

そういえば幼馴染がバイトしていた赤坂のジャズバー(ぼくはここで初めて彼女とデートした)は相変わらずノーチャージデイをやっているのだろうかと思い、その幼馴染に連絡してみたら「就活がいそがしいからバイトお休みしている」と言われた。

あ就活が忙しいとはどういうことなのだろうか。まだぼくはリクナビとかの、この会社気になるボタンを押すことしかしていないし、それしかするべきことがないと認識していたのでとても暇なのだが。少し不穏だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?