見出し画像

4 絵空事

親の介護など自分にとってはまだまだ関係のない事だと思っていた。
だからそういった事には全く知識が無かったし興味もなかった。
高齢者施設にはどういう種類があるのかすらも知らなかったのだ。
そして申し込んでもすぐには入居できずものすごく高額なイメージがあった。
以前youtubeで入居に数千万、毎月100万近い金額の高齢者マンションというのを見たことがあったので、一部の富裕層にしか入居が許されない場所もしくは本当にプロの手がないと生きて行けない状態の人たちのものだと思っていたのだ。
そう言った場所は認知症が進んで私のことが認識できなくなったり、外を徘徊するようになったり、寝たきりで食事や排せつが自力で出来ない状態になったら入居するものだと思っていた。
要介護と要支援の違いもよくわからないし
親の事で何かあった時にはどこに相談したら良いのかもわからなかったというよりは調べてもいなかった。
両親は普通に会話もできるし少しづつ不便なことはあるようだが、自力で生活しているので高齢者向けの施設というものはまだまだ縁のないものだと思っていた。


そんな風な認識だったため、ここ数年でじっくりこれからの事を考えて行けば良いと思っていた。
ところが水面下では事態はかなり深刻な事になっていたのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?