子ども生まれてもバリバリ働くぞ!と思っていた人が、職場でチャレンジできなくなる原因
前回、書いたように、私は子育てと仕事がなぜ両立できないのか探るためヒアリングを行いました。
最初に協力してくれたのは、「なんとか仕事復帰のイメージを持っておかなければ!」と、育休中にもかかわらず精力的にうちのスタートアップ(前職)を手伝ってくれていた2児のお母さんでした。
自ら選んだ時短で働くという選択肢
現在は、元いた大手日系企業で人事として復職されているらしく、時短で働いているとのこと。
育休中でもあれだけ意欲的に働いていたのだからフルタイムなのかなと思っていたので、時短を選択している理由を聞いてみました。
「そう、時短だとワンオペ育児の時間も増えてしまうから、それを避けるために本当はフルタイムでの復職がよかったんだよね。年収も100万円くらい変わるし。」
ではなぜなんだろう。忙しさは増すものの、現実的にフルタイムを選択できない状況ではない気がします。
「フルタイムにしたら残業なしに時間きっちりに退社しないといけないんだよね。そうすると、給与は増えるのに職場に対しての貢献度が減ってしまう。みんなと同じように貢献できないことで人間関係がギクシャクしてしまって、自分から空気を読んで時短を選択してしまった。」
もちろん、時短勤務などは制度なんだからと思いっきり利用して、いわゆる「ゆるキャリ」として歩む方もいるといいます。
時間的な制約があってもやりがいのある仕事がしたい
でもその方は、同時にキャリアアップを考えていました。
「時短のままではキャリアアップなんてできない。古い会社なので、そもそも子どもができた瞬間に第一線から降りたとみなされてしまっているような気がする。だから、柔軟な働き方をしながら同時にやりがいやスキルアップにつながるような会社で働きたい。」
子育てをし始める社員は上に上がろうとしなくなる
そういえば、某大手IT企業の経営者側にも子育て中社員への不満を聞く機会がありました。
「うちの女性社員は、若い間とてもやる気があって優秀なのに、子供ができた瞬間に上に上がろうとする意欲がなくなる。その頃には、世帯収入に満足しちゃうからかな。」
確かに、そういう人もいるかも知れない。
だけど、上に上がろうと思わないのは
「以前のようにフルコミットできない自分が手を上げることへの罪悪感」
という人もいるんじゃないかなとも思います。
正直、子育て中の人がその他の人と比べて、時間的な制約が大きいのは事実です。
そして、仕事が溢れている中で、周りが嫌な顔までしなくてもなんとなく居づらさを感じるのもわかります。
だけど、2025年には約583万人の労働人口が減ってしまうこの日本で、あらゆる手で人材確保を行っていかなければ企業は生き残っていけないはず。
それなのに、それまで献身的に働いてきた従業員が、時間的な制約ができただけで萎縮してしまう企業のあり方は果たしてどうなのだろう。
どう解決しようかな。わくわく。
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