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推し色十色

メンバーカラーという概念

グループのメンバーそれぞれに『色』という概念を持ち込んだのは、特撮戦隊ヒーローものといわれている。
平時は素顔で過ごし、敵とのアクションシーンではヒーローに変身する。
たしかに、色で分けられてないとショッカー(雑魚の敵キャラ)のごとく、だれがだれだかわからなくなりそうではある。

同様に、広いコンサート会場でも見分けがつくように、アイドルもそれぞれの『色』を持つようになったというのは理にかなっている、ともいえる。
いまとなっては自分の『推し』のメンバーカラーを、ファン自身が積極的に身につけるのだから、そこに商機が見いだせそうなほどだ。

マリオとルイージ

わたしの『推し』キャラクターにも、実は『メンカラ』風なものがあったという話。

わたしは任天堂のキャラクター全般が好きなのだけど、任天堂を代表するキャラクターといったらやっぱりマリオだ。
マリオには双子の弟がいて、類似しているからルイージと名付けたらしい。日本以外の国ではより原語に近い『ルイジ』と発音されている。

そのふたりが初めて同じ画面に登場したのが1983年に稼働した『マリオブラザーズ』である。
今と違ってグラフィックの描画能力も容量もなかったために、プレイキャラを同じにせざるを得なかったということなのか、色分けという手法で二人同時プレイでも、自分の操作キャラがはっきりと見分けられるようになっている。

そう、ここでも色での見分けだ。
当時はマリオは青い帽子とオーバーオールに赤い上着、ルイージは緑の帽子とオーバーオールだ。
そうして何度か変換を経てマリオが赤い帽子と上着、ルイージが緑の帽子と上着というところに落ち着いたようだ。

きみのメンカラは?

任天堂はamiiboというフィギュアを販売していて、それがメーカー公式の『正装』といってもよいと思う。
ゲームメーカーらしく、土台にはゲーム機本体とやりとりできるNFCチップが埋め込まれていて、マリオシリーズのキャラクターは『スーパーマリオシリーズ』に使えるamiiboと、『大乱闘スマッシュブラザース』に使えるamiiboの二種類がある。(ワルイージだけスマブラ版がないようなのだけど……)

上記の写真を見るとなんとなく見えてこないだろうか。
女性はドレスの色、男性は帽子と上着の色で区分けされているように見える。
マリオは赤、ルイージは緑、ワリオは黄色、ワルイージは紫、ピーチ姫はピンク、ロゼッタは水色、デイジー姫はオレンジ。
パッケージを見てもそんなふうに思える。

……だが、ワリオだけは違った。
『スーパーマリオシリーズ』のamiiboは紫色の文字でWARIOと書かれ、『大乱闘スマッシュブラザース』のパッケージのベースに使われている色はオレンジ色なのだ。
ファンとしてはしっくりこないきもちの悪さがある。
だけどわたしはワリオのメンカラは黄色だと思っている。

マスコット化

ゆきだるまマリオ

キャラクターといえど、人間の姿をしたキャラクターをマスコット化してハンドメイドしてみようとすると、案外難しいものだ。
そこで任天堂の公式サイトや直販のニンテンドーストアなどを見て、どんなふうにマスコット化、意匠化しているか探ってみた。

すると、これがあるとマリオとわかる明確なもの、マリオを象徴するのはやはり、赤い帽子、青いオーバーオール、ヒゲであった。
オンラインで配布していたアイコンにも、マリオを雪だるまに見立てたものがあって、雪だるまに赤い帽子をかぶせてヒゲをつければ、もうそれでマリオなのだ。
本体の雪だるまが同じであっても、メンカラがあればそれだけで見分けられる。
キャラグッズも簡単に作れてしまう。

いや、でもそこは微妙な差をつけて。
彼らは体型もヒゲの形も微妙に違うから。

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