見出し画像

働き嫌いなフリーランス

デザイン会社2社を経て2013年末で仕事を辞めキリよく2014年頭からフリーランス(自営業)となりました。活版印刷とデザインの工房「まんまる〇」として、夫婦で仕事を始めて無事6年目。なんとか仕事も続いて、やりたいことに挑戦したりと仕事が「楽しい」と思えています。

と書くと、かっこいい感じですが、私は生来めんどくさがりなのと、あまり丈夫な体と心を持ち合わせていないので、何かあるとすぐに働きたくない!ずっと眠っていたい…とネガティブひきこもり魂を発揮します。
ただ、フリーランス6年目を迎えて確実に毎年「仕事が楽しい」と思う時間が増えています。フリーになる転機がなければ私は引きこもりになっていた自信があります。

ゆきずりフリーランス
フリーになった時、持っていた仕事はほぼゼロでした。
活版印刷に出会ってから、こんなに私の「好き」がつまったものがあったのか!と感動し、仕事を辞めて、とにかく好きだから活版で仕事をしたい!と思っていた矢先にオールライト工房(現オールライトプリンティング)の活版部門の社員募集を発見し、「私のための募集」と思ったので、履歴書を送ると同時に退職届を出しました。しかし!なんと最終面接で落ちてしまったので、もうこれは自分でやりたい仕事をやるしかないな、とそのままゆきずりでフリーランスになりました。

「働く」が嫌いなフリーランスは死ぬ
フリーになって2年は暇な時間の方が多く、めんどくさがりなので仕事を熱烈に欲しがったりもせず貯金をつぶしながらもとりあえず来る仕事を断らずとにかくなんでもやっていました。仕事もなければお金もないんですが、時間と体力があったので良く出かけていて、活版印刷に関わる人にとにかく会ったりできるいい時間でした。
3年目くらいからありがたいことに活版もデザインも仕事が増えて来たのですが、仕事がないから選ぶ権利などない、と思って仕事を全て受けていたら、そこまで忙しくないのに心身のバランスをよく崩すようになりました。
仕事の仕方を見直すと「楽しくない仕事」が多くて、せっかくフリーなのに私はなぜ楽しくもなく、お金のために仕事をしているんだろうか…楽しくない仕事ならば会社員と同じ…会社員に戻った方が安定してお金ももらえるじゃん…とフリーランスをやめることも考えました。

働く≠ 仕事の捉え方
私は「働く」ことが嫌いなので、仕事のほとんどが「楽しくない仕事」でした。フリーランス2年目から、夫も会社を辞め二人で自営業というスタイルになったんですが、夫はとにかく働くことが好きな人間に見えました。
一緒に働いていてもその差に戸惑うことが多かったのですが、あまりに私と働くことについての姿勢が違ったので発見がありました。

夫は働くことに、楽しさ・やりがいを求めておらず、働くことによって「楽しさ」「やりがい」を見つけているようでした。

つまり「楽しい仕事」をするのではなく、働いた結果「楽しい」が生まれるようでした。私はそれまで働く=仕事 と思っていたのでこれが目から鱗でした。
働くことを嫌がっていれば、全てが嫌な仕事になるし、働かないと仕事が楽しいかどうかはわからないし、私は働くレベルが低すぎたのです。
働くことが嫌いなのに「楽しい仕事をしたい」「かっこいい仕事をしたい」という気持ちを持っているやばい奴だと気付き恥ずかしくなりました。
働くことのレベルを上げていくほど仕事を楽しめるはずと捉え直して、働く=嫌なことではないと自分に言い聞かせました。その結果、働いて楽しいと感じる仕事が増え、働くことも好きになって来ました。
フリーランスは働くことが好きな人が多いと思っていたけど、働くレベルが高い人が多くて、仕事が楽しいのかもしれない!

そのなかでも断る仕事
それでもやっぱり、断る仕事はいくつかあるのですが、「働くこと」によって得られる対価がないものを断っています。絶対条件はお金で、次点は自分の成長です。
悩むのはお金の支払いは悪くないが、成長性がないもの(自分のこの先の仕事に繋がらないもの)です。この場合は色々天秤にかけて考えます。このあたりはまだ失敗したなと思う仕事もあるのですが、楽しめています。

働き嫌い、から働く生活に

この5年間、いろいろな仕事をしてきて「働くこと」を楽しむ力が少しついてきたように思います。
疲れたりしたらもちろん「働くのが嫌!」と思う日もあります。
でもちゃんと休んで立て直せば楽しいことを思い出して「働こう」と思えるようになりました。働くなかで、「好き」なことを仕事にする力もついたように思います。
逃げられない「働く」ということ。
フリーランスとして自分の働き方を捉えてみて6年目からも仕事が楽しいと思えるように働いていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?