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お茶日記(壱)体験から入会まで

今日は風がつよく、けれどあたたかいです。もう春が目の前ですね。

そんな2月、茶道を習い始めました。初回のお稽古に行った週末の日記です。お茶日記は、より一層ゆるゆる書こうと思います。

季節と心を感じたくて

私が茶道に興味をもったのは、映画「日日是好日」を観たとき。あの静かな空気のなかで、季節の移り変わりが豊かに表現されていました。そして季節だけでなく、移りゆく人の心も。

お茶を通じて、心の在り方を見つめ直したい。移りゆく季節の中に身を置いて。そう思いました。

一緒に観に行った祖母も映画をじっくり味わったようで「やっぱりいいものね」と、どこか懐かしそうに言うのでした。昔習っていたのだとか。

私は「近いうちに始めようかな」という気持ちを抱きつつ、手当たり次第にお教室を探して…というのも違う気がして、なんとなく機会を待っていました。

すると、自分の好きな人がお茶を10年ほどやっているということを知り、急にやる気になります。なんとなく待っていた私はどこへ行ったんだ。

茶道が気になっていたし、好きな人の好きなものは気になるし、やりたいことはやってみる人生という方針だし、よし始めてみよう。

ということで早いうちからと思い、noteにも「今年やりたいこと」として投稿したのです。

2人で始めればこわくない

ひとりで通い始めたわけではありません。友人が、先生を見つけてくれました。

このあおいさんのnoteに出てくる「友人」が私。

昨年夏に東京へ引っ越してきてからも続けたいとは思いつつも、お教室や先生にツテはなく、知らない流派に一人でのこのこ乗り込む勇気はもっとない。
ずーっと尻込みしていたところに、友人がお茶を習いたいとの意思表明を遂げてくれたので、その流れに非常にうまく便乗して実現した、
今年3つ目の「はじめました」です。

ありがたや。非常にうまく便乗してもらえてありがたや。そして文明の利器を駆使して、先生を見つけて体験に申し込んでくれました。むしろ私が便乗している。

体験日、あおいさんは美しいお着物姿で現れ、私も先生も幸せな気持ちになりました。眼福。

わたしはお稽古着を借りたのですが、あおいさんを見ていて「お着物だとこういう動きになるのだな…」と勝手に参考になったので、それもありがたい。

大奥みたいな世界だったらどうしよう、と大奥もろくに知らないくせにドキドキしていましたが、先生は気さくでお優しく、友人もそばにいたので、完全なる初心者の私も安心して体験することができました。

入会、「ふすまも美しい」

その日の体験を終えて、すぐに入会。よく考えたらいろいろなお教室に行ってみるものだったのかもしれませんが、私はこちらで教わりたいと思いました。友人もおなじく入会。ありがたや。

そして2週間後、初回のお稽古でした。帛紗(ふくさ)や懐紙(かいし)など基本の入門セットをさっそく購入して、お稽古に伺いました。

他の生徒さんもいらしていて、あおいさんは平手前(ひらでまえ)、私は帛紗さばきなど基本の所作を教わりました。

あっという間の2時間半で、もう外に出るというのが不思議な感覚。私は予定があり、ばたばたとお暇してしまいましたが、あの静かなお茶室の静謐な空気、お湯を注ぐ音、茶筅を扱う手の動き、ひとつひとつがまだ身体に残っています。

先輩生徒さんが濃茶を点ててくださるとき、私はお茶室のふすまに目が留まりました。

ふすまのこのデザイン、なんて美しいのだろう。

自宅にも和室がありますが、ふすまのことを考えたことなんて、正真正銘一度もなかった。

けれどお茶室にあるもの、手前を進めていく生徒さんを見ているうち、ふと目をやったふすまの引手が、そこにそういうデザインで作られていることに、必然性というかなんとも言えない美しさを感じたのです。

あれは何だったのだろう。

初回日記のおわりに

はじめての茶道。はじめてのお茶室。魔法の用語に聞こえるものばかり。そんな新鮮な目で見たお茶日記、いかがでしたでしょうか。

次回の私の目標は、帛紗を美しく扱うことと、先生や他の生徒さんの一挙手一投足をこれでもかと見て学ぶことです。今回も、見ている時間がとても楽しかった。

それでは、またお読みいただけることを楽しみにしています。

あ、ちなみにトップ写真は祖母から送られてきた懐紙入れと扇子、お手紙です。遊んでほしい弟(いぬ)がのぞいています。









読んでくださってありがとうございます!