雑談:取締役とコーポレートガバナンス~サイボウズの取締役ニュースの件から~

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで

 後数日で4月を迎えますね。季節は新年度へと走っていく中で、驚きのニュースを見ました。

新卒1年目も取締役に サイボウズ、社員から公募17人

 今回はこれをネタにして書いてみたいと思います。

1.そもそも取締役とは?

 取締役とは、会社の業務執行に関する意思決定を行う者で会社法で定められている役員のこと。最低1名以上必要、とされていますが取締役会を設置している場合、最低3名の取締役が必要です。取締役は経営に関する重要事項を決定する立場にあるため、株主総会の決議により選任されます。任期は、会社法第332条1項により原則2年間と定められていますが、株式譲渡制限会社は、定款によって10年以下の任期にすることも可能です。(引用: https://www.kaonavi.jp/dictionary/torishimariyaku/ )

 取締役には、上記のように会社の業務執行に関する意思決定を行う社内取締役とは別に社外取締役があります。

 社外取締役は社員が昇格して決まるわけではないので管掌部門を持つことはなく、経営状況のチェックや監督の機能を期待されることになります。組織や事業、社長を含む他の取締役とのしがらみや利害関係がなく、客観的に会社の経営状況に意見することができる立場だということが最大の特徴です。さらに、社外取締役の中でも、経営者や利害関係者から完全に独立して、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役を、独立社外取締役といいます。会社との間に利害関係を持たずに企業価値向上のために経営の監督を行います。独立性に関する規定は通常の社外取締役よりも厳しくなりますが、近年日本国内でも設置する企業が増えています。(引用: https://corporate.ai-con.lawyer/articles/officer-change/6 )

2.新卒が取締役?

 冒頭で引用しました朝日新聞デジタルの記事の中で取締役に選出されたメンバーの中には新卒1年目の方もいたという事です。前章で説明しました通り、取締役には会社の業務執行に関する意思決定をする権限がありますが、新卒1年目(恐らく次年度が2年目?)の社員を選出ってどういう意図があるんでしょう?

 テレ朝NEWSで新卒1年目で取締役に選出された方のコメントが次のように載っていました。「入社1年目の社会経験がまだまだ少ない自分が、取締役を経験して見えたことを、色々なところに伝えていければ」サイボウズの青野慶久社長は「オープンに議論ができる、そういう組織をサイボウズは作りたい」とコメントをしており、取締役の多様化を目的としているそうです。

3.青野王国の樹立?

 一方で、社外取締役を0にして創業時メンバーの取締役が退任したという報道もあります。

 サイボウズの一連の流れは、組織としての活力に繋げたい背景があるのかもしれないけど、私はこのムーブメントは青野王国の樹立を目指しているのではないか?と考えてしまいます。見た目的には先進的な企業だぜ!と標榜しつつ、内実はコーポレートガバナンスを軽視し逆らうものは排除するみたいな論理を構築していくのかな?と思いました。

 勿論、これは私自身の推察にしかすぎませんが社内取締役・社外取締役の役割を改めて見直してみると黒い憶測をしてしまいます。

 

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