カルティエの時計は『モノ』クリスマスの気分は『体験』
久しぶりに書く記事なので、僕が2019年から学び続け、考え方の土台となっている【エクスペリエンス•マーケティング】(略してエクスマ)について分かりやすく書こうと思います。
モノを売るな、体験を売れ
エクスマの基本思想は「モノを売るな、体験を売れ」。
もう少し詳しく言うと、商品やサービスの機能やスペックを価値として売るのではなく、そこから得られる気分や意味を価値にしようという考え方です。
この考え方がすごくよく分かるエピソードがあります。
エクスマの師匠である藤村正宏さんが1998年のクリスマスに実際に体験したことです。
銀座カルティエ事件
クリスマスイブに銀座を歩いていると、カルティエの店の前であるカップルが言い争いをしていました。どうやらクリスマスのプレゼントとして、彼氏が彼女にカルティエの時計を買ってあげる約束をしていたらしい。
彼氏「だからさー、本当に同じ時計をドンキでも見つけたんだよ。しかも7万5千円もドンキのが安いんだぜー。」
彼女「いやいやそういう問題じゃなくって。ここで買ってもらいたいの!」
彼氏「何でだよー。7万5千円あれば、それで温泉行ったりできんじゃん?だからドンキ行こ!」
彼女「いーやーだー。ドンキで買ってもらったなんて友達に言えないしー」
…2人の話は平行線のまま、最後には彼女は泣き出してしまったそうです。
モノを買う視点と体験を買う視点
このカップル、それぞれ何に価値があるかの視点が違うから、話は平行線のままだったんですね。
彼氏は、どこで買っても同じモノだから、安い方が良いと言う視点。これがモノを買う視点です。
一方彼女は、どこで買っても同じモノは手に入るけど、クリスマスイブという特別な日に、銀座カルティエという特別な場所で、彼氏からプレゼントしてもらうという特別感・満足感・幸福感・思い出に意味があるという視点。体験を買う視点です。
ここから「そうか、人はモノが欲しいんじゃなくて体験が欲しいんだ!」と気付いたそうです。これがエクスマの原点。
もうモノの価値だけではダメ
今、世の中の商品やサービスは、品質や機能•スペックが最低限のレベルに達しているどころか、高水準なのが当たり前ですよね。買う側からしてみれば、どこで買っても一定の要求は満たせるんです。そんな時に売る側が機能やスペックが価値だといつまでも思っていると、待っているのは値段の下げ合い。価格競争だけです。
だからこそ、目を向けるのは体験を提供すること。
あなたの商品やサービスによって、お客さんにどんな良い気分・意味・ライフスタイルを提供できるのか。それも、あなた独自のやり方で。
それが、体験を売る視点です。
僕がマーケティングのことを語る時、土台となる考え方はここにあります。
このnoteの記事では、この視点から、あなたのビジネスに少しでもお役に立てるんじゃないかと思うことを書いています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた。アリーヴェデルチ!
マーケティングコンサルタント
若山 倫 (ワカ)
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こちらから藤村正宏さんのブログも読んでみてください!
僕のマーケティングの師匠です。
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