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感涙!コロナで休業した街の電気屋さんを待っていたお客様の思わぬ声と行動。

「あの人から買いたい!」
どこで買っても同じモノが簡単に手に入る今の時代、お客さんからそう思ってもらえるのは理想的ですよね。
先日すばらしいエピソードを聞いて心が震えたので、記事に残したいと思います。

東京・亀戸で「栄電気」という街の電気屋さんを経営されている沼澤栄一さん(通称沼ちゃん)の話です。

感激ポイント①コロナによる臨時休業と伝えた時の反応

5月20日に従業員の方が陽性となり、濃厚接触者にあたる沼ちゃんもPCR検査をしたところ陽性の判定。
ホテルで隔離療養することになって、お店も臨時休業することになりました。

テレビを買いに来たお客さんには「こういう事情なのでごめんなさい、今回は他のお店で買ってもらった方がいいかも」と伝えたり、5月末で引っ越しする方の家電の取り外し工事も止む無くキャンセルしてもらったり、2日間かけて予約が決まっていた全てのお客様へ連絡したそうです。

すると、急な話にもかかわらず
「仕方ないよね」「誰も悪くないよ」
そんな言葉をかけてくれるお客様がほとんど。誠実に正直にお客様と向き合う沼ちゃんの人柄ですね。

さらに店頭には、臨時休業の事情をこの写真のように包み隠さず掲示しました。

これってとても勇気が要ることだったと思いますが、変に「諸般の事情により…」など、ぼやかした表現で書くよりも絶対に良かったと思います。
沼ちゃん本人もそう言っていました。

今回の例だけでなく、言える範囲であれば具体的な事情を伝えることは信頼度がグッと増すと思うし、何よりもお客様に人間味が伝わると思うんです。
「娘の運動会のため」とか「学生時代からの友人の結婚式のため」とかね。
会社と人との関係性ではなく、人と人との関係性が大切ですからね。

感激ポイント②休業明けに待っていた驚きの声

ホテル療養から無事に戻り、営業を再開したのが5月末。
その時にお客様からかけられた言葉は
「待ってたよ」「おかえり!」
という嬉しい言葉。

さらに驚きのエピソードが、
テレビを買おうとしていたお客様が、他で買わずに待っていてくれたそうです。
量販店に行けば同じモノがすぐに買えるのに、です。

そして、5月末で引っ越しを予定していた方は、予定を1か月延期して待っていてくれたそうです。
他の業者でも同じ作業ができるのに、です。
おそらく引っ越し後の予定も決まっていたはずなのに。

僕はこの2つのエピソードを聞いて、涙が出そうなほど感激しました。
お客様とのこんなに素敵な関係性の中で仕事をするのって、本当に理想的だと思います。

競合や競争がない世界

沼ちゃんのように「あなたから買いたい」と思ってもらえるような仕事をしていたら、たとえ隣に大きな家電量販店ができたとしても全く怖くないと思います。

だって沼ちゃんは沼ちゃんの店にしかいないから(笑)。
他社との競合なんて起こり得ません。

沼ちゃんのSNS投稿から普段の仕事や生活の様子がよく分かるのですが、家電のちょっとしたお役立ち情報を発信してくれていたり、仕事とは関係なく地元の飲食店に行ってそのお店の紹介をしたり、はたまた趣味の釣りやサウナの様子を投稿していたり。

「プロが教えてくれる役に立つ情報」
「身近な人の応援」
「人柄が伝わる個を出した投稿」

各種SNSでこれらを発信して、そこからコミュニケーションと関係性が生まれ、早く言えばファンをたくさん作っています。

一朝一夕でできることではなく時間はかかりますが、モノを売るだけではない沼ちゃんの人柄は確実に伝わり、今回のような出来事につながっていますよね。

自分もこうありたい。
感激とともに、そう思わせてくれた沼ちゃんのお話でした。

沼ちゃんや僕がこのような考え方をする基礎にあるのは、藤村正宏先生のエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の思想です。
藤村先生のこちらのブログでは、もっとたくさんの事例をご覧いただけます!

長い文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた。アリーヴェデルチ!

若山 倫(ワカ)
株式会社クレハトレーディング 食品包装部

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