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子育て・親育て

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子、親、家族のはなし。
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#親子

人の言葉からは、必要なものだけ受け取ればいい

ここ最近、改めて言葉の使い方について考えている。 私達は、毎日たくさんの言葉を当たり前のように使っているけど、きちんと使えているかというと、そうではないように思う。 私などは、言ったことが相手にちゃんと伝わっていなくても、大概のことは、「まあいいか」と気にしないようにしている。人の受け取り方は千差万別なので、それぐらいおおらかでいないと気が休まらないからだ。 でも、それで良いわけではない。 しっかり伝わるように指示を出さなければ、スポーツだって、仕事だって、現場が混乱

映画「怪物」に寄せて。理解しようとすることも必要だが、理解できない部分もひっくるめて受け入れることが大事なんだな。

週末、友人2人と映画『怪物』を観てきた。 エンドロールに切り替わった瞬間は、「あれ、ここで終わるの?」と思ったものの、2日経った今も頭の中をフィルムが回り続けている。 時間が経つほど、じわじわと沁みてきて、考えれば考えるほど、もう一度見返したくなる作品だった。 あまりにも頭から離れないので、ここにこうして書いているわけだが、私の感想を読むよりも、「とにかく観て欲しい!」というのが率直な気持ちだ。 自分の目で観て、自分で考えて、もし出来たら誰かと意見を交換し合ってみて欲し

外出先で子どもを一人でトイレに行かせてはいけない理由。

まだ息子が幼かった頃、ちょっと一休みするつもりで入ったカフェで、こんな話を耳にしたことがあった。 「男の子は、被害にあっても表に出ないのよ…」 すごくザワッとする話題。 息子を抱く腕にギュッと力を入れると、隣の席の声は、どんどん大きくなっていった。 「ファミレスとかのトイレは、特に気を付けた方がいいよ。男の子だからって一人で行かせると、いたずらされることが多いんだって。女の子は、いけないことをされたって自覚しやすいんだけど、男の子は、男性から性器を触られたりしても、これ

原点回帰して、本当に大切なものを確かめよう。

週末の朝、ゆっくり起きると、早くから起きていた息子がスイッチを睨みながらブツブツ言っていた。 「家も、仕事も、食事も与えたのに、村人達が子どもを産まないんだよ… 」 どうやらマイクラが思うようにいかないようだ。 ゲームの世界に没入している息子を横目に見ながら、テレビをつけると、こちらも少子化対策について討論中。 あちらも、こちらも、目下の課題は、子どもを増やすこと。リアルの世界では、喫緊の課題だけに、担当大臣がどんな話をするのかと気になって見入ってしまった。 でも、

私たちには、一人一人に果たすべき役割がある。

私たちには、一人一人に果たすべき役割がある。 たぶんある。きっとある。 探しても見つかれなければ自分で創ればいい。 私などは、もう何十年も「これぞ!」という役割は見つけられていないが、それでも自分の役割がないわけがないと思い続けている。 自意識過剰なのか、バカなのか、よくわからないが、どんな時でも、どんな場所でも「自分のやるべきことは必ずあるはずだ!」と考えて探しはじめてしまう性分なので、絶望的になっても立ち上がってこれた。 だからバカでも、それはそれで良いと思ってい

人を思う気持ちが、人を生かす。

一昨日、訃報が届いた。 まだ20歳ぐらいだったけど、聞いた話しでは、医師から「10歳ぐらいまでだろう」と言われていたそうなので、20年もよく頑張ったと思う。 ご家族も、本当に、本当に、頑張ってきた。 子を看取らなければならない親の気持ちを思えば、頑張ったとか、お疲れ様なんて、軽々しく言ってよいのか悩ましいけど、心からそう思う。 こんな時、どんな言葉で哀悼の意を伝えたらよいのか、、考えても、考えても、涙しか出てこない。 言葉なんて無力だ… ⭐︎ 花を見れば、その花屋

親心を諦めたら、そこから始まることもある。

気づけば9月も半ば⁈ いやま、時の流れの早いこと。 先週の『心理占星術子育て研究会』のことを書こうと思っていたのに、人間ドックの結果に翻弄されてあたふたしていたら日が経ってしまいました。ホント健康って大事ですね。 さて、今回の研究会も主宰のnicoさんや、参加者の方々の話に「なるほど」の連続でした。その中でも特に「なるほど」と思ったことが2つあったので、記事にしておきたいと思います。 まず一つ目は、nicoさんの『子どもが自分で火星、金星をやらなければ、親側から木星、土

目覚めても醒めない夢は、誰にも奪えない。

夏休みの終わりに息子を映画に誘った。 「キングダムを観に行こう!」と声をかけたが、案の定「観たくない」と断られ、息子のリクエストに応えてワンピースを観ることにした。 あまり気乗りしなかったけれど、一度観ている息子が「ストーリーがいい!」と激推しするので、とりあえず付き添い気分で映画館へ。これがなかなかどうして、Adoの歌声が流れ始めた途端、グイッとあちらの世界へ引き込まれてしまった。 歌はもちろんのこと、ストーリーがなかなか興味深い。どっぷりと見入ってしまい、息子が引き

こども達よ、親を乗り越えていけ

一昨日は、心理占星術家nicoさん主宰の心理占星術子育て研究会。 研究会メンバーの息子さんの話を聞きながら、むかし友人から言われたことを思い出した。 「男の子のママって、息子と戦わないといけない時が来るんだって!」 当時は、まだ息子が幼かったので、ぷにぷにした我が子と「戦う」というのが、あまりピンとこなくてちょっとビックリした。 えっ、息子と戦うの? 私のビックリした様子を見た友人は、同情するように畳みかけた。 「そうやってお母さんを打ち負かして、大人になっていく

今週の宙予報「自己満足でもいい、自分を信じる癖をつけよう。」

一昨日の夜、いつものように好きな絵を描いていた息子がこんなことを呟いた。 「死にたくないな…」 なんとなく思いつきで話している様子だけど、なんとなくにしては重い言葉。 毎日、毎日、ニュースでは死亡者と重症者の人数が読み上げられ、さらに、ミサイルが飛び交ってビルが崩壊していく映像や、逃げ惑うウクライナの人々の悲痛な姿を目にすれば、戦争なんてよくわからなくても不安な気持ちになるのだろう。 息子は病気で亡くなった同い年の子の名前を口にして、「死にたくないなんて言ったら、亡く

わかってもらいたいなら、まずは、わかろうとすることが大事なんだよ。

昨日の朝、溜まっていた書類を片付けていたら、こんな作文が出てきた。 思わず笑ってしまったが、もしかしたら息子にとっては大問題かもしれない。 もしかしたら、いくら言っても私が気にしないから、こんなアピール方法をとったとも考えられる。 いつも偉そうなことを書いているくせに、私は我が子のことすらわかっていないし、わかる努力もしていなかったわけだ。 ごめんよ、息子。 * 人と人が分かり合うのは難しい。 どんなに言葉を尽くしても、どんな言い回しをしても、なかなか思っている

今週の宙予報「気まずいの先へ進め。一歩踏み込み、深く関われば、見える世界は変わっていく。」

一昨日、息子がこの時期らしい話をしていた。 「また消しゴムが勝手に使われちゃったの。やめて!って言ったら返してくれたけど、なんか言い訳してた。あの子、いつも勝手に人の物使うから嫌なんだよ。」 息子はぷりぷりと怒っていたが、母としては「やめて」と、ちゃんと言えたことがちょっと嬉しかった。 「やめてって言えたんだ。それならよかった!」 そう返事をすると、息子はちょっと意外そうな顔。「人の物を勝手に使うなんていけないね。」と、お母さんが同調してくれることを期待していたのかも

こどもの「頭が痛い」「お腹が痛い」は、ホント?嘘?見抜ける?

さてさて、ようやく緊急事態宣言も全面的に解除! 学校も従来の通学スタイルに戻りつつある今、子ども達の世界にも活気が満ちてきているのかな?と思いきや、ママさん達からは「子どもが頭が痛い、お腹が痛いと言うので、学校や習い事を休ませた」という話がちらほら。 まあ、季節の変わり目だし、台風は来ているし、体調を崩しやすい時期ですからね。 しかし、子どもの「あたまが痛い」「おなかが痛い」は本当に痛いのか?それとも、ただの甘えやサボりなのか?はたまた他の理由が隠れているのか?実際のと

生きづらさは、特性と環境のアンマッチから生まれる。

さて、今月の心理占星術子育て研究会のテーマは発達障害について。 その道のプロではない私たちには、診断することも出来ないし、専門的な支援アドバイスも難しい。私などは、どんな状態がグレーなのかもよくわかっていないので、みんなそれぞれ何かしらあって、完全完璧「真っ白」な人はいないと思っている。 知りもしないで偉そうなことは言えないけれど、それでも、親子の個々の特性と、環境のアンマッチから生じる「生き辛さ」を読み解いていくことで、関わり方を変えたり、環境を見直したり、視野を広げて