見出し画像

小さな町で|カミーノ・デ・サンティアゴ巡礼日記#4

パンプローナ〜ザリキエグイ/Pamplona〜Zariquiegui
11.8km

6時起床、7時まで二度寝
スタートしてから歩きっぱなしの3日間、思った以上に身体に疲れが溜まっていたのか、うっかり二度寝してしまいました。朝から身体が重く、足の豆も痛い。
幸い歩けない程ではないけれど、まだカミーノは始まったばかり。今日は休息日にすると決め、4.8km先にあるパンプローナの隣町シスール・メノールに向けて出発です。

画像2

画像1

美しいパンプローナの旧市街と旅立つペリグリーノ達

9時を過ぎてくると気温がぐっと上がり、真夏のスペインの強烈な日差しが肌に突き刺さります。今日は西日がきつくなる前にアルベルゲに到着して、木陰でカフェ・コン・レチェでものみながらゆっくりしたい!

画像3

パンプローナのモホン(道標のホタテ貝)
モホンは場所によってデザインが変わります

画像4

シスール・メノールにはあっという間に到着しました。時計を見るとまだ10時。
事前に調べておいたアルベルゲに行ってみると、12時半オープンとのことで誰もいません。どうしようか迷っていると、一昨日ララソーニャで知り合ったカナダ人と再会しました。彼は足を痛めたみたいで、かなり辛そうです。

もう1件のアルベルゲは12時にオープンすると教えてもらい、30分早いほうがまだいいかなと行ってみると、偶然にもアレクサンドラと再会!

画像7

アルベルゲの前でバッタリと!

再会を喜び、ふたりでタバコを吸う。(禁煙してもう長かったのですが、海外でだけは吸っていました。)
アルベルゲの前で小1時間ほど休憩&一服したところで、アレクサンドラが次の町ザリキエグイまで行くというので、せっかくだし一緒に行くことにしました。

画像7

ネコかわいい 癒しです

画像6

ザリキエグイはここから6キロほどの距離です。パンプローナからシスール・メノールまでは、住宅街と大学が並んでる郊外の景色だったけれど、しばらく歩くと住宅を抜け、麦畑の広がる雄大な景色に。

画像9

画像13

画像8

ひまわり畑も広大!

画像10

画像17

丘の上に続く道の先に見えるのは、無数の風車!
まさにイメージしていたスペインの大地。カミーノの美しい景色にテンションが上がります。

残念ながら麦の刈入れは終わっていて、畑は藁が積まれているだけだったけど、少し前に来ていたら、見渡す限りの金色の穂の絨毯だったのだろうなあ、と想像しました。また季節に合わせて歩きに来るのもいいかも。

画像12

アレクサンドラは足を少し引きずっていて、かなりのスローペース。今日は残りの距離も少ないし景色も最高なので、写真を撮りながら同じペースで進みます。

それにしても、シスール・メノールのカナダ人もアレクサンドラもそしてわたしも、みんな4日目にして疲労の色が濃い。これもペリグリーノになっていく過程なんだろうな、と足の豆をかばいながら歩きます。

画像18

今日もいい天気
明日向かうプエンテ・ラ・レイナまでの道標

正午近くになると、暑さでさらにペースが落ちます。これから先、長距離を歩く日はかなり早起きをしないと厳しいかもしれない。

画像14

12時半、本日の宿泊先ザリキエグイに到着しました。アレクサンドラの選んだアルベルゲでベッドを確保し、とりあえずシャワーを浴びます。生き返る〜。

シャワー後はふたりでバルへ。食事をしながら、バルにいた他のペリグリーノ達とおしゃべりを楽しみました。(わたしは英語が下手なのでフンフン聞いてばかりです。)
バルにいたスペイン人が日本語をすこし話せるとのことで、カミーノで使いそうなスペイン語を教えてもらいました。アレクサンドラからはイタリア語を。巻き舌がスーパー流暢過ぎてマネできない!

画像15

小さな町はバルやアルベルゲの数が少なく、ペリグリーノ同士がコミュニケーションを取りやすいのがいいところだなと思いました。ひとりで歩いていても誰かが声をかけてくれて、あっという間に仲間に入れてもらえる。
昨日のパンプローナのような大きな街も、世界遺産や美食が楽しめるけれど、この町をきっかけに小さな町が大好きになりました。

画像17

バルで楽しい時間をすごした後アルベルゲに戻ると、わたしのベッドの上段に韓国人の男の子が。第一印象は日本人かなと思う顔立ちの、20代半ばの彼は名前をトクジンと名乗りました。パンプローナは人が多くて騒がしいから飛ばしてきたと言います。(ってことは今日はララソーニャあたりから歩いてきたのかな?)アジア人の知り合いは初めてですぐに打ち解けました。
彼はこの後、わたしのカミーノにとって大切な友人のひとりとなります。

夕飯は巡礼者用のディナーMENU(メヌー)をアルベルゲで予約しておきました。宿泊者ほぼ全員がひとつのテーブルを囲んで同じ料理を食べます。今夜の巡礼ディナーは今までの中でいちばん楽しくておいしくて、忘れられない夜となりました。

画像16

町から見える景色
パンプローナの夜景と麦畑

ザリキエグイは丘の中腹にあって景色も最高です。パンプローナに宿泊した場合、距約が約11kmと微妙なのと、前半のカミーノ名所の中でも有名なペルドン峠もすぐのところなので、なかなかここに滞在するタイミングはないかもしれないですが、ゆっくりできておすすめです。
おそらく4日目あたりに通るであろう町。そろそろ疲労も溜まってくる頃でもあるので、時間の許す限りゆっくり滞在してみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?