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無意味なサービスを増やしまくる日本人

GOタクシーというタクシー配車サービスがあって良く使っているので、便利なのだが、限りなく日本っぽいなぁと思っていることがあるので書くことにする。これは飲食業、全てのホスピタリティ業界に通じて言える、とにかく要らない手順が増える病とでもいえよう。このサービスはタクシーを配車するだけのものだ。それ以上のものでもそれ以下のものでもない。最近、乗車してくれたらコーヒーサービスみたいな広告が出始めて、それを消さないと配車できなかったりする。おかしい日本流の始まりだ。

タクシー業界連合で作っているサービスなので、広告を丁寧に分け合うということなのだろうが、根本的にタクシーに乗る行為とコーヒーを飲むという行為は違う。コーヒーを飲みたいからGOタクシーを使うユーザーはメインユーザーではない。このコーヒー飲めます広告に付いている小さなXマークを見つけて消すという動作がどれだけのユーザーからどれだけの利便性を奪っているかわかっていない。トイレの中に「綺麗に使っていただいてありがとうございます」という謎の未来系の言葉が相田みつを語録とともに置いてあるのと同じぐらい意味不明である。タクシーとコーヒー、トイレと相田みつを、不思議な国ジャパンでしか見られない組み合わせだ。

GOタクシーでも呼んでも、どんどん遠回りになって一向に来る気配がなかったので、キャンセルをする。理由は「想定よりも遅くなっている」なのだが、「到着が遅すぎた、早すぎた」という選択肢。これも完全に意味不明である、これをアンケートに答えても役に立たない。そもそも早すぎる場合は評価に値するのではないか?そして何度もキャンセルを繰り返すとサービス停止しますと脅しの文句が来る。そして僕はついにアカウントが停止された。サービス停止解除は電話して説明しないといけない。そもそも、タクシー配車サービスとはそういうものなのではないだろうか?利便性をアプリで追い求めていくのであれば、呼びやすいけどキャンセルもされやすいということがユーザーの利便性のつながることを考えた方がいい。現にこのアプリを使い始めて、ほぼGOタクシーで僕の生活は完結するぐらいGOタクシーを愛用しているわけだ。

こういう好きなのに良くわからない手順でマイナスになることは多々ある。チェーンのレストランなどの食後に出されるあの意味不明なアンケートと同じである。先日、とある水のテイスティングに採掘地まで6時間もかけて行った友人の料理人、渡されたアンケートを見てすぐさま憤慨した。その設問とは「この水に合う料理はなんですか?」そうこの会社はアンケートを取るという動作のみが仕事となっており、アンケートの結果をどう役に立たせるかということはどうでもいいのだ。水はどんな料理にでも合うはずだ。こんなアンケートを出すぐらいなら、6時間もかけて来てくれた料理人に1ケース送ってあげた方がよっぽどいい。

ユーザーやゲストサイドの視点を持つというのは、利便性や居心地に繋がるものだと思う。無意味なサービス追加や手順の追加で、ユーザーの時間を奪うべきではない。タクシーに乗ったら、一番早く現地に着きたい。こう考えるユーザーがほとんどではないだろうか。そこにシートベルトをしてください、ルートのご希望はありますか?などの聞いておかないとダメシリーズをルール化させてどんどん増やすのも止めた方がいい。ちょっとした時間かも知れないが、歩くかタクシーに乗るかの二択しかない僕はタクシーの中でちょっとでも仕事をしたいし、頭の整理をしたい。だから何もないぐらいのサービスがちょうどいい、プロフェッショナルに到着地点までスピーディーに送ってもらう。そういうシンプルなソリューションが今求められているのではないかと思っている。

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