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【大長編】爬虫類と今昔

劇団WAGNAS団長オンダ・シュウジです!
僕は1986年生まれで、先日また一つ年を取ってしまいました。

今日のお話はいつも以上に意味不明で、昔から爬虫類好きで同い年くらいかつ都内近郊の人ならば、
もしかしたら一部共感してもらえる部分もあるかもしれない…くらいにニッチな記事です。

また「爬虫類業界」ではなく、僕視点で見てきた世界なのであえて「爬虫類界」と表現しています。
この記事は完全に「主観+思い出+備忘録」のようなものです。

その為、見る人によっては気分を害したり、違ぇよ!ってなるかもしれませんが、あくまで思い出を振り返りながら曖昧な記憶を雑に文章にしただけなのです。
なので、自分自身の半生を語るようでもあり、爬虫類界を見てきた感想文を書きなぐっただけのようで、完全にエゴのみに満ち溢れた記事となります。

それでは『オンダ爬虫類今昔物語』開幕となります!!


★幼年~小学校時代-1990年後半★

小さいときから生物全般、特に変な生き物が好きで、影響としては東宝や円谷の怪獣だったり、
元来の捻くれ体質で周りの大人が気持ち悪がるものを好んでみたり、その結果、幼少期より筋金入りの爬虫類好きでした。

それを見て、周りの大人も子供も「虫好き」と認識してくるのが無性に腹だたしかったのを覚えています。
まぁ虫も好きは好きだけど、あくまで自分の中での本丸は爬虫類だったので。

僕の地元はまぁまぁな都会と言うか、少なくとも徒歩圏内には田んぼや畑などはなくそれこそカブトムシなんかもいないようなところだったので、
幼少期~小学生くらいまではセミやカナヘビを捕まえたり、小学館の爬虫類図鑑を擦り切れるまで読み込んだりしていたものです。

また図書館で借りた、ヒョウモントカゲモドキが表紙の千石先生が書いた本と、爬虫類200種類図鑑みたいな本が好きでしたね!

小学3.4年生の頃以降、近所の熱帯魚系のペットショップ「スリーペット」は良く行き、ミドリガメやゼニガメやアカハライモリはもちろん時折変な生き物もいて、
思えている限りだとグリーンイグアナ、マレーハコガメ、ノコヘリマルガメ、チョウセンスズガエル、アフリカツメガエルなどを見ましたね。

小学校4.5年くらいのときだろうか。そのスリーペットで「ガータースネーク」が1980円で売られていました。
今思えばガータースネークのどの種か不明ですが、お年玉で速攻買いました(笑)
長生きはしなかったけれど、動物園以外で初めて見たヘビ触れたヘビでしたね。

後は今はなき「川口そごう屋上のペットショップ」では、
インドシナウォータードラゴン、スポッテッドサラマンダーやマーブルサラマンダー、今や懐かしのウォータードッグを見た記憶があります。

★中学校時代-1999~2001くらい★

自転車や隣市まで行動範囲も多少広がり、今でも腐れ縁となる共通の趣味の友人なども見つかり、彼に教えてもらったのが、自転車で行ける「かねだい戸田店」でした。

かねだい

かねだいは犬も猫も爬虫類も昆虫も扱うけど、基本熱帯魚ショップで首都圏に何店舗か展開する、恐らく日本屈指の激安ペットショップです。

このかねだいは今でも月に2.3回は餌を買ったり、熱帯魚の入荷や市場価格を調べたりなど、早くも20年以上の付き合いとなったお店です。
とはいえ個人店ではなく、チェーンの大型店風なので店員さんと個人対個人みたいな付き合いはあまりありません

このかねだいでは、今でこそ安価で安定供給されていますが、
当時はヒョウモントカゲモドキ(レオパとは言わない)のハイイエローでも15000円程度、アルビノだと30000円以上の高嶺の花でしたね。

コーンスネークやカリキンでも、原種やメジャー品種でも最低2万~でした。

他にももう図鑑でしか見た事のなかったマタマタやワニガメ、今では飼えないカミツキガメもコモンスナッパーの名称で安価で販売されていましたね。
フロリダスナッパーとかメキシカンスナッパーとか、後年だけど白変やゴールデンのワニガメとか、もはや存在自体が懐かしい…

話は戻り、かねだいはやはりアクア系のお店なので、爬虫類も取り扱うけどその中でもとりわけカメが強かったし安かったのです。

中学生的には、トカゲヘビは高級品で、カメと両生類は頑張れば買えるみたいな認識で、
上にあげたようなカメ+αをいろいろ買っていましたね!
3800円だったマッドパピーを買ったりもしました。

当時のかねだいで一番記憶にあるのはスッポンモドキです。
あれは個人宅で飼える飼えない云々はあるけど、スッポンモドキ安価大量供給時代は見ていて楽しかったですね。
最初は4800円で見たのが、仕舞いにはセールで980円で売られていたり…
賛否両論と言うか完全な「否」ではあるんですが、そういう狂った時代もあったって話です。

セカンドショップ

また同時に良く通っていたのが戸田ジャスコに併設された「セカンドショップ」というペットショップです。
ジャスコ店内にリトルタウンと言う犬猫専門店があって、その「リトルタウンのセカンドショップ」という名目だったのだと恐らく思われます。

ジャスコ併設なのに、ここはもうとんでもなかったです。
今でいうエキゾチックアニマルのオンパレードって感じでしたね(笑)

熱帯魚、爬虫類、両生類、奇虫から、サルやオウムやワラビーまで、非常に心ときめく時間でした。
最近微妙に高騰するかと思いきや、繁殖個体が出回り若干こなれたタイガーサラマンダーですが、これを3000円で購入しましたね。
爬虫類専門店ではないけど、エキゾチックアニマルが大量におり、爬虫類に関しても専門店と言って良いほどの品ぞろえでした。

今思えば、僕が見た唯一の昭和のカオズなごちゃまぜエキゾチックペットショップの流れを汲むお店だったような気がします。
昭和のエキゾチックペットショップは見た事ないので聞いた話からの推測ですが…
ともかく、ここまでごちゃっとしたカオス溢れる、生き物好き少年の心をガシっとつかみ取るようなお店は、今まで見た事がありません。

まぁその後は法だったりモラルだったりの問題で、どんどん綺麗な専門店が増えて爬虫類業界のカオスが改善されて行くわけですが、
ごちゃまぜ生き物屋さんの魅力がぎゅっと詰まったようなお店でしたね。

またこのお店でサソリを買おうとしたら店員さんに未成年には売れないと言われました(笑)
ビルマニシキヘビやグリーンパイソンも初めて見たし、メガネカイマンが19800円で売っていましたねぇ。
また、はじめてペット用ゴキブリ(マダゴキ)を見て、この趣味の深淵を感じたりもしました。

当時の本や情報環境

また今日でも続く爬虫類界のバイブルともいえるビバリウムガイドがこの頃10巻くらいで、既刊全巻セカンドショップにあったので、
ひたすら立ち読みして知識を蓄えたり、広告に掲載されたまだ見ぬ爬虫類専門店に恋い焦がれたりしていましたね!

またネットも満足にない時代だったので、プライスリストとやらの謎の存在に憧れたものです。

もちろん当時は携帯もパソコンも持っておらず、そもそも時代的に満足なネット環境もないため、生体を見て学ぶか本を読んで覚えるかしかなかったわけですね!

またこれは書店や図書館で、獣医の野村氏やパンク町田氏の本をよく読んでいましたねー!
憧れとも少し違いますが、自分自身が子供だったので、生き物好きの大人の本を読むのがとても感慨深かったり誇らしいような気持ちで愛読していました。
後、本屋で買った「毒虫の飼育繁殖マニュアル」は今でもバイブルです

そんなこんなで中学時代は、かねだいとセカンドショップばかり行ったり、色々な本を読んでは自分の確立した部分を作る期間だったような気がしますね。

とはいえ両店とも「専門店」ではなかったため、色々な爬虫類やアクア系雑誌に掲載された「爬虫類専門店」の広告を見返しては、まだ見ぬ専門店への憧れにひたすらモヤモヤしていたような時期でもありました。

★高校時代-2002~2005くらい★

自転車以上に更に行動範囲が広がり、電車に乗って都内の爬虫類ショップ巡りをしました。
ついに中学校時代の念願の夢が叶ったわけです!

今でも名残はありますが、中野高円寺界隈は爬虫類ショップのメッカだった時代です。
始めて中野に行った際は何も下調べもせず(携帯も持ってない)、中野駅へ行けば爬虫類ショップがある!と思い込んで、結局どこのお店も見つからず無念の下に帰宅したという思い出もあります(笑)

爬虫類ショップ巡り

キリがないので箇条書きになりますが、

・中野爬虫類倶楽部
巨大サルバトールモニターのサブちゃんを筆頭に、現代式ザ爬虫類ショップのレイアウトと綺麗な店内の両立、驚きの連続でしたね。
今でも僕の想像する爬虫類ショップのモデルタイプはこのお店なんですよね。

・中野エンドレスゾーン
この時点で通販専門店でしたが後述の理由で入らせてもらったことがあります。
25000円くらいで売約して、結局お店側で落ちてしまって買えなかったけど、当時はまだ飼えた漆黒のスラウェシマングローブスネークがめっちゃカッコよかった。

・中野グリフォン
僕が思う昔ながらのザ爬虫類ショップの系譜。
あまり綺麗ではない、怪しい雰囲気などなどディープな感じで自分好み。あらゆる生体がめっちゃ安かった!

・中野ディジーポイント
巨大ビルマやベーレンパイソンなんかを初めて見た。
今では生で見る事さえできないペレンティーモニターやベンガルオオトカゲを見たような気がする!

・中野マックスレプタイル
始めていったときもう閉店の店じまい的な雰囲気で残っていたアオダイショウを1000円で譲ってもらった記憶が…

・麻布ウォマ
セレクトショップ系の爬虫類ショップの先駆けか?後期はボールパイソンとレオパのお店の印象だが、この頃はボアコンのお店ってイメージだった。
まだ色々グレーだった時代にセントラルアメリカンのボアコンインペを15000円くらいで買ったなぁ。

・新小岩バーデン
大型系に強いショップでした。
グレイモニターが80000円くらいでいて、すごく欲しくてお金貯めて買いに行ったらすでに売り切れだった

・中野ベストパートナーズ
爬虫類は完全にいません。完全なるエキゾチックアニマル専門店。
ワラビーやカンガルーはもちろん、マニアックな有袋類、げっ歯目やコウモリ、サルやキツネやオオカミまで…なんかすごいお店でした。

・川口熱帯倶楽部
ギリギリ自転車で行けた地元のお店。猛禽や珍獣も多くいて、もちろん爬虫類もそれなりにいました!
中学時代セカンドショップでサソリ売ってもらえなかったトラウマで「未成年じゃやっぱダメですよね?」と遠慮気味に尋ねたら、「え?なんでですか?」って普通にサソリ売ってくれました(笑)

・大宮爬虫類倶楽部
比較的近いのでしょっちゅう遊びに行ってるうちに仲良くなってバイトさせてもらっていたお店です!
爬虫類ショップの裏側や、通販専門店や卸業者へも連れて行ってもらったり、いろいろ勉強になりました。
少なからず横の繋がりが出来たり、お客で来ていた同い年で謎島くんというメイド好きの謎の友人も出来ました。

謎島くん

前述の中学の同級生の奴と謎島くんとの3人で、良くつるんで遊んでいましたね。
でも、18歳の時分ではこのままショップ店員の人生は寂しい気もして、結局もっと遊びたいと思って、適当な専門学校へ行ってしまった経緯があります(笑)

ちなみにその謎島くんは、後の大学時代にイギリス留学したり、只野仁に憧れて大人のお店にハマったり、競馬のジョッキー服を私服にしてそのまま電車に乗ったり、爬虫類ショップ巡りをした後メイドバーエデンへ行ったり、
突然魔王を自称して人肉パンナコッタを食べたがったり、京都産業大学の雌豚を過剰に敵視したり、郵便局で紫ジャージのゴリラと働いていたり…などなどいろいろ個性的で愉快な人だったのですが、残念ながら今では縁は途絶えてしまいました。

当時のお店と特定動物

当時のお店でもうないお店もあるし、時流によって販売商品の方向を大きく変えたお店も多いです。
特にボアコンを売りにしていたお店にその傾向が顕著ですね。ボアコンももはや存在自体が懐かしいですね…
ガイアナとかスリナムとかアマラリとかインペラトールとか、見てないとひどく懐かしい言葉に感じます

今でいう特定動物ですが当時はまだ買えたんですよね、もちろんアミメもワニガメもワニだって買えました。
買えると飼えるは違うと言われていた時代で、確かにその通りだけど、でもロマンはある時代でしたね(笑)

ちなみにボアコン15000~、ビルマ20000~、アミメ20000~、ワニガメ5000~、ワニ20000~で買えましたね。
アミメビルマアナコンダに次ぐ第四の人食い大蛇のアフリカンロックパイソンが、記憶の限り最安7800円で売られたりもしており、なかなか衝撃です。

あ、爬虫類ではないですが高一の時にネオケラが輸入され、ものすごく歓喜した覚えがあります!
20歳過ぎの頃に某ショップでボロボロの亜生体のネオケラを5万で買ったら、翌日直ぐ落ちちゃったなぁ…。
水槽を置けるスペースがあればまた飼いたいですね!

即売会イベントの時代到来

この頃より即売会イベントがスタートしました。
昨今でこそ各イベントが全国単位で通年開催されているのでありがたみも薄れる存在ですが、
当時のイベントは、夏の静岡レップショーのほぼオンリーだったので、高校の時は初めての子供だけでの小旅行だったりもして楽しかった覚えもあります。

静岡では漠然と憧れていた関西の某ショップでモンペリエヘビを買いました!
またHBMの記念すべき第一回へ行きました!なぜか今でも覚えている渋谷アミーホール!
この頃からレオパと呼ばれ出したヒョウモントカゲモドキもだいぶ値段がこなれてきました。

が、案外思い返してみると大した思い出はないですねぇ…(笑)

嫌い…という訳ではないですが今でもイベントはそこまで大好きな訳じゃなく、たくさん見れる安く買える以外の価値をあまり感じない為、当時もそう思ったのかもしれません。
さらに言えば静岡のレップショー3回目のときくらいから、アイドル的な人を呼んだり等の「爬虫類認知度をあげるための工夫」みたいのが、僕的にあざとく見えて好まなかったという理由もあります。

業界を潤し強くするためにも、一飼育者が爬虫類飼いを咎められない為にも、認知度を上げるのは必要な努力だと思うのですが、頭では理解は出来てもそういうのは好きになれないんですよね…

当時の本やネット環境

またこの頃は爬虫類系の雑誌や書籍を人生で一番よく買っていましたね!
あの頃のビバリウムガイドやクリーパーは欠かさず買っていたし、リアルエステイトのヘビ本やら各種、
ビジュアルガイド各種、今はなきユニークアニマルと言う雑誌、既になきスケイルの既刊も集めていました!

ショップでバイトしていたり、年頃ゆえに意識高かったのか、洋書やドイツ語の本なんかもいくつか持っていましたねー
洋書の翻訳やら頑張ったり、学名を覚えることに躍起になっていたのも、この年代であるが故の情熱でした。

でも最近の本は全然買わなくなっちゃいましたねぇ…
たまに雑誌を立ち読みしても、情報としては楽しいけど、なんか世間にこびてるように感じたり、ユーチューバーみたいのを出してたり、
僕の好きな爬虫類は変わらないけど、僕の好きな爬虫類界ではなくなってしまったように感じます!

蔵書は恐らく実家に全部あるからいずれ運び出さなきゃって思うけど、一体全部で何十キロになるんだろうな

またいよいよ本格的にネットが一般市民の間にも入り込み、めちゃめちゃ詳しい個人ブログなどもありました!
今はあの手のブログはどこへ消えてしまったんだろう…。
ネットが便利になって、「楽」や「金」を追求し過ぎた結果、ネットがスカスカコンテンツだらけになったのは、爬虫類以外においても思う事は多々あります。

ビッダーズの闇

それとこの頃(00年代中盤)で忘れられないのは「ビッダーズの生体オークション」です。
今は哺乳類や爬虫類の通販は禁止ですが当時はそうではありませんでした。

この「ビッダーズの生体オークション」はかなり賛否両論ありますが、見ているのはかなり面白かったです。
生体カタログのような感じなのと、ショップでない個人の輸入業者みたいのも入り乱れて格安でした。

大分黒寄りのグレーな伏魔殿だったので、高校生の時分はそういうのを垣間見る楽しさもあったかもしれません(笑)

アミメやビルマも格安で出ていたし、もちろんワニも。シャム5万、イリエ7万、ヨウスコウ20万みたいな記憶です。
また今では買えない&飼えないドクトカゲも、アメリカ10万メキシコ3万みたいなバカみたいな金額で出ていましたね。

特定動物の大バーゲンセールです(笑)
もしかしたら一部の識者はこの先の法改正などを知っていて、格安でも出してしまいたかったのかもしれないと思ったりもします。

これは黒どころかもはやタブーですが、毒蛇も出ていました。
ヨロイハブ、ガボンアダー、サイドワインダー、ヌママムシなんかは30000円均一で、
オロペルやライノセラス、コブラの仲間は50000円くらいだった覚えがあるなぁ。

当然国産毒蛇も格安で出ていましたね、さすがにオオサンショウウオとかは見た事ありませんが。
また爬虫類外だけど、ディンゴやブチハイエナやイヌワシなんかも出品されており、え?これいいの?と軽く混乱もしました…

ビッダーズの隆盛は、日本のエキゾチックアニマル売買ピークにおける終焉の序曲、そして最後の祭りでもあったかのように僕は感じています。
もちろんこれ以後、徐々に「正しい形」になっていくわけですが、少し寂しくも思い出されます。

僕が生まれる前は、ウミガメやチュウゴクオオサンショウウオ、哺乳類でも各種猛獣が普通にペット用で売っていた時代もあるそうなので、それも見てみたかった気もします。
ホウシャやエジプトリクガメなんかも安かったらしいですよね。

また、当時のビッダーズと比べると赤子レベルですが現在のヤフオク「その他虫」「両生類」「卵」のカテゴリーも、
近年何らかの措置が取られそうなくらい魔境なので興味ある人は見てみて下さい。
最近は特に卵カテゴリー…

徐々に綺麗になる爬虫類界

この少し先の未来では、色々法改正により、生体の通販が出来なくなったり、グレーで販売飼育可能だった大型種が規制されたり、
今まで自国の動物を出して外貨を稼いでいた国が輸出を禁止したりなど、色々動乱の時代でもあったように感じます。

あの頃はインドホシガメも1万円ちょっとだったし、ヒラセもモエギも10万しないで買えた。
シナワニトカゲもオオアタマガメも…ルイーにアラネウス、アメリカ&中国イモリ軍団もあの頃は何だったんだというほどの、今や高根の花に。

今では特定外来種はもちろん、オオガシラも外産ヒキガエルの大半もキョクトウサソリもガーも気づけば販売禁止だし、狂犬病の影響で野生の哺乳類の大半も輸入できなくなった。

お金持ちになったらプラチナのアリゲーターガーを巨大水槽で泳がす夢も潰えました。

もちろんそれ自体は良い事だったり、モラル的な意味でも時代の流れで仕方ないことではあるんですが、
何となく昔を懐かしむと悲しいというかロマンがなくなったように感じます。

★専門学校時代-2005~2007くらい★

専門学校時代はビッダーズがなくなった以外は、ほぼ高校時代と同じような感じかなー
僕の爬虫類観みたいのは、既に高校の時にはほぼと言って良いほど完成されたと言っても過言ではないかもです。

知識はこれ以後も多少はアップデートされていますが、爬虫類観については完全に出来上がっていましたね。
やっぱり多感な時期の印象と言うのはその後の一生を左右する価値観を植え付けるって言うのは本当みたいです。

モルフ時代の開幕

また、00年中ごろより本格的にモルフの時代になりましたね!
法規制が完備され、いよいよボアコンなど大型種が一般的に飼えなくなったので、ボールパイソンやレオパのモルフが突き詰められ、
ニシアフやカーペットパイソン、ブラッドパイソンまでもが品種改良されていきました。

でも実は僕は、品種改良はあんまり好きじゃないんですよね…
綺麗なものは綺麗だし欲しいと思うものもあるのですが、どっちかというと原種派です。

新爬虫類主義台頭

専門学校時代は遊ぶのが楽しかったって言うのもあるけど、そういう爬虫類界の状況もあり、ちょっと爬虫類から離れ目でした。

とはいえイベントには多く行ったし、当時のSNS黎明期では爬虫類仲間を作ったりもしたし、充実はしていましたね!
ネット環境もしっかり出来た(しかも出来たばかり)ので、ネット自体が面白くて、有名ショップや爬虫類系ブログなどをひたすらに巡回して情報収集に努めていました。

この頃から現在の兆候があり、爬虫類のメジャー化推進する流れやウチの〇〇ちゃん的な、ハチュ文化?が出来て、
僕みたいなオールドタイプは辟易したものの、まぁそれも時代の移り変わりなんでしょうね。

生き物の命なので賛否両論はある事は承知ですが、今も昔も僕にとって爬虫類とは「コレクション以上ペット未満」の存在です。
またそこに感じる感情は「ロマンと憧れ」がメインですかねー。

個人ネットショップ時代

またネット文化生まれて最初の過度期と言うか、みんなネットで何か遊びたくてたまらなかったのか、個人の小規模ネットショップみたいのが乱立していましたね!

2000年後半には爬虫類が通販禁止となり少し低迷したけど、結構な爬虫類個人ネットショップみたいのが出来ては消えたり、
今でもタランチュラなどの奇虫は通販も可能なので一部は残っていたりしている模様です!

今も健在な地元爬虫類系ショップ

中学時代から行っていたかねだいには相変わらず自転車でしょっちゅう餌を買いに行っていたし、
同時期に地元に出来たイーストアフリカっていう熱帯魚ショップも冷凍ラットが売っていたので重宝しました!

イーストアフリカでもマッドパピー買ったなぁ。
ヘラチョウザメも買ったなぁ!
どっちも長くは無理だったけど、あれから一度も見てないからどっちもまた見たいなぁ!

戸田のセカンドショップはジャスコのイオン改装によりなくなりましたが、ハタチ過ぎになってから別のところでリトルタウン名義で営業しているのを見つけました!
ペットショップと言うより半分トリマー店みたいになっており、爬虫類やエキゾチックはあまりいなかったけど、
1メートル近い巨大なコウモリがおり、戸田ジャスコ時代の中学生の時に感じていたロマンを人知れず思い出したものです。

そういえば地元めっちゃ近くにバグジーっていう爬虫類ショップも出来て、時々いきましたね!
中学時代にあんなに憧れて恋焦がれた爬虫類ショップが実家から徒歩圏内に出来るなんて、不思議な感動と感覚がありましたね。

そんなこんなで、お酒飲んだり色々遊びまくった時期でもあったけど、それゆえ元気でフットワークも軽かったので、地味に恐らく人生で一番多くの生体を見たり購入していた時期でもあります。

★社会人-2007~現在★

大人になってからは飽きたわけじゃないけど、日々忙殺され、一年に2.3回生体を買うか買わないかくらいに落ち着き、ぼちぼちとやっています。

まぁ通販も出来なくなってしまって長いので、直接お店なりイベントへ行かないと買えないという部分もあります。
それによってなくなってしまったお店もあるし、餌専門店などに鞍替えしたお店もあります。
やっぱり地方は厳しいんでしょうね…

新興爬虫類ショップ

また、それに伴って「個人以上店舗未満」みたいな新興店も増えたイメージです。
例えば、爬虫類飼育が趣味で別業種で成功した人がオーナーになって人雇って小規模な専門店を作っている的のところとか、
あるいは、数年前のネットショップ文化からうまくいって大きくなったお店や、SNSメインのお店もあるようですね!

そういった新興店の影響もあってか、既得権益なんておかしな話だと思いますが、
老舗同士で今まであった商工会的な暗黙の了解や不可侵のパワーバランスなど、お客さん目線から見た業界が最近若干変になっているような気もします!

ビッダーズ→ヤフオクへ

後はさっきも軽く触れたけど、現在の魔境・ヤフオク(その他虫カテゴリ)もハマりましたね!

10年前後前かなぁ。
名前忘れたアーマーのトゲトゲのバッタとか、ウェタ各種(ジャイアント以外)とか、バナナスラッグ等の巨大ナメクジとか、ニュージーランドのカギムシとか、チリの巨大ザトウムシとか、
アフリカタガメモドキとか、なんか大きい赤いダニとか、海外の巨大蛾とか…なかなかカオスな連中が出品されていた時期がありました。

正直↑の手のは法的にグレー寄りなのもいて、ここ数年はあまり出ていないですが、クモサソリムカデは当然とし、
安定してアリとダンゴムシとカマキリとナナフシとゴキブリも変なのが出てて、たまに突飛な種の出品もあるので見ていて飽きないですね。

ヤフオクに限った話ではないですが、近年はリオックやネッタイチスイビルなんかも来ており、無脊椎もなかなか面白いですね。
話は変わりますがカブクワにはあまり関心はないんですよね…
理由は簡単で標本に興味がなくあくまで生体への興味が強いからです。

変な哺乳類

余り話に出てきていませんが哺乳類も好きで、物心つく前よりうちにはずっと猫が複数いて、20代後半まで17.8年生きていた猫と一緒に暮らしていましたね!
よくそんなことを言うと猫がヘビを、またヘビが猫を食べたり怖がらないの?なんていう人もいますが、
猫もヘビもそれぞれ自分が赤ちゃんの時から互いを認識しているためか、そういうのはありませんでした(笑)

成人してお金もある程度余裕が出来ると、変な哺乳類も飼いましたねー
国内繁殖のルーセットコウモリやヒメハリテンレックとか…
ただ哺乳類は爬虫類以上に規制が強いのと、エキゾチック哺乳類は爬虫類なんかと桁が違うくらいに高級品なので、そう易々とは買えません…

それこそ自分が10代の頃は、サーバルキャットとかカラカルとか、キツネやオオカミとか、ビントロングやキンカジューやら、
今では飼えないリスザルやスローロリスなんかも、高額とは言え現実的な金額で販売されていたので、今の僕が当時を生きていたら間違いなく飼育していたでしょうね(笑)

今でもアルマジロとかコアリクイとかナマケモノとかワラビーとかハナグマの仲間とか時々流通してますが、めちゃくちゃ高いです。

個人的な植物ブーム

また、ここ5年くらいは植物をがっつり始めちゃったので、お金がそっちに行ってます。
以前から植物も漠然と興味があったんですけど、僕は品種改良ってあんまり好きじゃないんですよね…
植物はそのイメージだったんですよ。でもはじめてみたら想像通りもあったけど想像と全然違う部分もあって、結構ハマりましたね!

爬虫類に関しては正直飽きてはいないもの、市場に出ている生体はもうほぼすべて見た事あるので大体の価格もわかってしまいます。
でも植物はそういうのがまるでわからないので、僕の個人的な知的好奇心を満たすのにも役立ってくれました。
うまく言えないんですが、頭の中で「商品カタログ」みたいのを作るのが好きなタイプなんですよね。

今に馴染めない古き時代の爬虫類マニア

またここ5年ほどの近年における爬虫類シーンでは、イベント多すぎ問題、カジュアルになりすぎ問題、SNSや生き物ユーチューバーとかの台頭で、ひねくれものの僕はなんか萎えちゃってます。
自分だけが好きだと思っていた片思いの相手に、ぽっと出のチャラい奴が急にモーション掛け始めたときのような気持ちです(笑)

とはいえ時代の動きがどうあろうと、爬虫類自体の魅力は変わらないので今でも好きですねー。
実際にお店に行くことは減ったけど、なんだかんだ数日に一回は著名なお店の入荷状況などはチェックしていたりします。

色々な理由で長年流通がなかった生体がまた流れ出したりして、
思い付く限りではオマキトカゲとかマルスッポンとかヘルメットガエルとか…もちろん昔と比べると相応に高価になりましたが。

逆に技術が確立されて繁殖個体が安定的に作出されるようになった、レオパ、ニシアフ、コーン、カリキン、ボール、ベルツノなんかは、昔と比べるとかなり安くなったようにも感じますねぇー

そして、20年以上前は法規制はあったものの暗黙の了解で販売飼育できた特定動物が、
15年前はしっかり法のチェックを入れないと販売飼育できないようになり、
ついに5年ほど前に個人の新規飼育そのものが完全に禁止となりました!

少し寂しい気もしますがモラル的には仕方ないですよねー
レティックが2万ちょいで誰でも買えたってやっぱりおかしいですもん(笑)

僕の年齢で約20年前から見てきた爬虫類界の歴史は、日本におけるエキゾチックアニマルに対するモラルの歴史と言っても過言ではないかもしれません。
それが正しいのはわかってるんですが、何となく心寂しさを感じてしまうオールドタイプのマニアなもんで…

爬虫類プチ旅行編

そういや、ショップじゃないですが5年くらい前に熱川のバナナワニ園とイズーへ行きましたね。
一人旅だったのですがなかなか楽しかったです。
バナナワニ園は大量のワニはもちろん、当時ハマっていた熱帯植物やソテツなんかの大温室がとても良かったな。
良くも悪くも昭和の植物園?みたいな感じで流れる時もゆったり流れており、こういう仕事したかったのかもしれないなぁと少し感傷に浸ったり…
あそこのフルーツパーラー食べたバナナは冗談抜きで今まで食べたバナナの中で一番うまい!ちょっと感動レベルのバナナでしたね!

イズーは期待外れという訳ではないですが、良くも悪くもあらかた予想通りと言った生体のバリエーションや見せ方で、それなりには楽しめました。
アンディランドからの引き継がれ個体?である、巨大ゾウガメの牧舎みたいのがあって、これは見れてよかったなと思いましたね。
フルアダルトのゾウガメ自体なかなか見れないのにたくさんいるし、あの質量の生き物はもはやペットじゃなくて家畜だなぁと心底実感したものです。


新時代マニアの頑張り!

また、ここ数年は僕の中で「ムカデ新年」だと感じてまして、若い世代の人たちが頑張って、色々なムカデを輸入してくれています。
それによってここ近年で急激に飼育できるムカデの種類が倍増しました。同じような感じとしてサソリやヤスデなんかも飼育種が増えて、興味深いですね。

趣味家としては楽しい限りです。

★統括★

最後に、社会人以降、おっ!と思った新入荷した生体を簡単に紹介します。

といっても20歳以降からもう15年以上たっているので、何の参考にもならないと思いますが…
大人になると時間の流れが速いんだなーって、こんなところからも再実感させられますね。

今でも好きなのは爬虫類が変わりないですが、あらかた見てしまったので少しだけ飽きてる部分も否めないので、見た事ない生体の新入荷は情熱を取り戻させます!

変な生き物の新入荷

・ハリモグラ
のっけから爬虫類じゃない(笑)
でもこれはすごい!すごすぎる!!謎の動物!単孔類!!!
残念ながら国内入荷だいぶ過ぎてから知ったので残念でしたが、もし50万くらいだったら当時借金しても買っていたと思う衝撃の生体でした。

・ウミイグアナ
情報があまりなかったのですが、なんかのブログで見ました。
なんといてもあのガラパゴス島の至宝です!海の爬虫類っていうだけでかっこいい!
ブログ中ではワカメを与えていて、知っている爬虫類のどれとも異なる風貌に何とも言えぬ衝撃を感じたものです!

・ミミナシオオトカゲ
この見た目はなんじゃこりゃ!って感じでしたね(笑)
色々な文献で名前だけ知っていた謎の爬虫類、最後の秘境がついにきてしまった感じです。
しかし一度発見されると案外コンスタントに入ってきてました。
ラオスコブイモリと同じですね、いいやら悪いやら…。

・キイロアナコンダ
昔から時々は見ましたが、国内CBとして一気に大量に安く出回りました。
なんかこういう流れ時々見る感じがしますが、とても驚き感激しました!
とはいえ誰でも飼えるヘビではないですし、最近は安定供給こそありますが価格も一定以上に落ち着きましたね。

・モグラヘビ
一気に地味になりましたが幼少期に小学館の図鑑で見てずっと憧れていた種。
10何年前にいっきに安く出回り、その後はずっと供給がストップしていたように思えましたが、近年ちらっと見ました。
昔より若干高騰はしたが、全然現実的な金額なのでチャンスがあったら買おうかな。

・チチカカミズガエル
小学館の爬虫類図鑑でしか見た事なかった、知識も保護動物と言う程度。
しかしそれゆえ、え!こんなもの輸入されるの!?と思ったものです。タプタプで可愛くて、育てば超巨大カエル説もある模様です。
ここまで来たらホライモリ辺りも来て欲しい、絶対無理だろうけど。

・メキシコハダカアシナシイモリ
見た目は巨大ミミズでカエル、イモリ系に続く第三の両生類!
昔からそんなに多くは見なかったけど、原産国の関係でずっと供給が止まっていたものがここ数年また着始めました!
高1の時に今はなき原宿の両生類専門店「モジョハウス」に悪戯をしたのを思い出します(笑)

また、恐らく永遠にないとは思うけど、デュメリルボアとマダガスカルグランドボア、サンジニアボアは生で見てみたいですねー
特に前者2種についてはアメリカでは繁殖されペットルートに乗ってるとだいぶ昔本で見たので100%無理ではないかもだけど、サイテスが…。

最後に感想を

うん、色々書きました(笑)
この記事は完全に「主観+思い出+個人の備忘録」のようなものです。

また密輸や違法採集については、知りうる情報では何もかも曖昧過ぎるんであえて触れませんでした!

爬虫類は常に僕の人生の傍らにいて意識しなかったことはなく、正直大人になってからは多少離れましたが、
物心~20歳までの人生で一番多感で影響される時代に、共に過ごした爬虫類や取り巻く環境へのディープな感情を書き殴ったつもりです。

ただ若干…ですが20代後半~30ちょいくらいまでは、自分自身も幼少期からすごく好きだったつもりなのに、
同年代くらいで爬虫類系の研究者になったり業界の有名人になったり結果を出している人を見ていると、今のまるで関係ないライフワークを送る自身を顧みては
「あー自分の情熱はそうでもなかったのかなぁ」なんて、ちょびっと哀愁に駆られるような気持ちにもなったりもしましたね。

まぁ今となっては他人なんてどこ吹く風で細々と、好きなことを細々とマイペースでやれる趣味家であればいいなと思っています。

一つのモノを追い続けるって、そのモノ自体も大切だけど、そのモノを取り巻いていた環境や、
その時自分が何を感じていたかなど、それはもはや己自身の歴史や半生とも言えると思います。

僕の10代など一番多感な青春の時期は、もちろん爬虫類だけじゃないんだけど、でも振り返ってみると自分でも想像していた以上に爬虫類と共にありました。
僕の場合たまたま爬虫類と言うちょっと変わったジャンルであっただけで、
それが人によってはスポーツだったり音楽だったり何か趣味だったり…様々ですが、共にあった対象がどうあれ感じ方は同じだと思っています。

ほんの一瞬、ほんの一端だけかもしれないけど、
僕から見た爬虫類界とそれに焦がれていた自分自身の記憶と思い出を文章にしただけの、完全自己満記事ですみませんでした。

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