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#短編小説

できえた最後のやさしさ

できえた最後のやさしさ

(短編小説)
【恋愛 片想い編】

「また誘ってもいいかな?」

気まずそうな相手

「あ、待って。もし誘ってもいいなら右手を挙げて。ダメなら左手挙げて。それだけいいから」

その子は少し間を置いた後、ゆっくりと左手をあげる。

「うん、わかった。ありがとね。じゃ」

笑顔で去っていく失恋。

好きな人にできた最後にして唯一のやさしさ。

                木下ゆうた

AM 7:03

AM 7:03

(短編小説)
【恋愛 休日の朝】

急に不機嫌になる彼女。

朝は特に低血圧だからと彼女は言う。

彼女にとってそれは普段通り。

でもその普段通りを嫌う彼女。

彼女自身みずからの質に嫌気がさしているようだ。

でもそんな一連の彼女全てが好きだ。

彼女がそうなった時はただ黙っておく。

ただ黙って彼女の好きなものを朝食にしてあげて二人黙ってテレビを観つつテーブルを囲う。

ひだり頬に髪をくっつ

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