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新しいカメラが話題になるたびに思うこと(最終回)

こんばんは。
日中は汗ばむ気温になりましたね。
今日は快晴なんで外で太陽を浴びながら仕事していました。
最近顔が焼けてきたのは気のせいじゃなさそうです。

さて、今日はカメラに関する話題のラストです。

Z8の発売まであと10日ですね。

そういえばずっと買わない理由ばっかり話してきたんですが、いい加減タイトルの「新しいカメラが話題になるたびに思うこと」を話していきたいと思います。

結論からいうと「新しいカメラじゃないといけない理由が見つからない」です。

カメラ産業の視点から見るのであれば、新しいカメラが売れてくれた方が間違いなくいいです。そうに決まってる。
逆に新しいカメラが売れてくれないと、より良いカメラが開発するための資本も無くなってしまいますからね。
新しいカメラを開発し、それが売れることによってさらに性能が良いカメラを開発する。

このサイクルが正常に回らなければ、我々消費者は性能の良いカメラを手にすることができないんですね。

同じカメラ産業でも、フィルムカメラはもう生産されていません。
作っても売れないことが明らかだからですね。
ここ最近はフィルムの値段もどんどん上がっています。
しかしそれは、少ない需要に対して生産しているからであって性能の高さからではありません。

新しいカメラが売れてくれなければ、今販売されているようなデジタルカメラもどんどん値段が上がって、庶民には買えない代物になってしまうかもしれません。

というわけで、カメラ産業から見るのであれば「新しいカメラは売れてくれなければ困る」わけですね。

さて、ここから先は完全な僕の中に流れている考えであって、決して誰かに強制するものでもなければ、これが理想の写真家の在り方だというつもりはありません。
むしろ、率先して新しいカメラを使って写真文化を開拓していく方々には頭が上がりません。
僕は「買わない理由」を言ってますけど、そもそも50万円以上するカメラは逆立しても買えません笑
というわけで、僕の"感想"をどうぞ。


Z8が発表されて、僕と同じことを考えに行き着いた人もいるのではないでしょうか。

デジタルカメラの性能は既にある程度の臨界点に来ている

確かに、連写やAF速度が上がれば今まで撮れなかった写真が撮れることはあるでしょう。
画素数が上がればトリミング耐性には強いし、大判で印刷することもできます。

しかし、それはあくまで写真を使ってビジネスをしている人々である"カメラマン"にとって必要なスペックであって、クリエイティブとしてのいわゆる"写真家"にとっては本当に必要なものなのでしょうか。

話題のZ8をはじめ、各社が提供しているフルサイズカメラは間違いなくどれも一級品です。
それに現在のレンズを合わせれば、チープな言い方ですが「撮れないものはない」でしょう。

こうなってしまうと、あとは付加価値で勝負するしかありません。

小さくなった、軽くなった、より高速で連写できるようになった、より高速にピントが合うようになった。

これらは全て"これまでに撮れなかった写真が撮れるようになる"技術ではありません。

Z8やZ9じゃないと撮れないわけではないんです。
Z6やZ7でも撮れるけど、撮るのが難しかっただけなんです。
それが新しい技術が加わることによって"より簡単に撮れるようになった"というだけです。

これにより、これまでは"カメラが上手い"とされる一部の人にしか撮れなかった、あるいはそこまでカメラに対して情熱を傾けることができなかった人たちにも簡単に"狙った写真"が撮れるようになりました。

では、そうやってカメラが進化したことによって現代の写真の価値が上がり、過去の写真が陳腐化されるのかと言われれば、そんなわけがありません。

むしろ、木村伊兵衛賞を受賞するような現代を代表する写真家たちは未だにフィルムカメラを用いています。
それはデジタルと芸術の親和性の文脈も絡んでくるので深くは言及しませんが、新しいカメラの出現はそれまでにあった価値観を破壊するほどの衝撃はないということです。

では新しいカメラを買う必要性はどこにあるのでしょうか。

カメラを使って自己表現をしたい僕にとっては「カメラ産業の発展」以外にはないだろうと思っています。
いくら性能の良いカメラを買ったからといって、表現が上手にできるようになるわけではありません。

良いカメラといい写真は全くの別物です。

僕はあくまでも"僕が"写真を撮ります。
決して"カメラに"写真を撮ってもらうわけではないんです。

そういう意味で、α7sは僕にとっては十分すぎる性能を持ったカメラなんです。
新しいカメラが必要になるわけもありません。

僕が今度新しいカメラを買うのはいつになるのでしょうか。

というわけで熱く語ってしまいました。
ここ数年は写真を撮ることにに取り憑かれてたんで、写真じゃなくてカメラに話題が集中することに違和感を感じていました。

不快になった方がいらっしゃったら謝罪させていただきます。

というわけで、明日も健やかにお過ごしください。


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