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保育士試験②筆記試験対策【独学/合格】

2024年前期保育士試験を受験したみなさん、お疲れ様でした。
私も、昨夜は久しぶりにホッとした気持ちで過ごす事ができました。

「振り返るまでが試験です」ということで、今回の保育士試験への取組みを今一度おさらいしてみたいと思います。

また、本記事がいつか保育士試験を受けようと考えている方の参考になれば嬉しいです。
特に、私と同じように産後間もなかったり、子育て中でいらっしゃったりする女性の学びの再開に際してお役に立てたら幸いです。

今回の記事では、特に筆記試験について振り返りをします。


※前回の記事(保育士試験を受けようと思ったきっかけなど)

▽試験科目と結果

はじめに、初めての保育士試験受験となった今回の筆記試験の結果について書いておきます(令和6年前期)。

1次試験は9科目すべてにおいて合格という結果でした。
各科目とも6割以上の得点で合格がもらえます。

特に隠す必要もないので得点も公開します。

保育の心理学   65点
保育原理     80点
子ども家庭福祉  75点
社会福祉     75点
子どもの保健   70点
子どもの食と栄養 65点
保育実習理論   75点
教育原理     45点★
社会的養護    40点★
★教育原理と社会的養護は50点満点、それ以外は100点満点

「保育の心理学」はいいとして、乳幼児をもつ母親としては身につけておきたい「子どもの食と栄養」が超ギリギリなのは反省…。

よく「一発合格なんてすごい!」と言って下さる方もいらっしゃるのですが(ありがとうございます)、正直な感想をいうと、保育士試験1発合格にはが大事だと感じました。

ある程度保育の分野に明るい人ならともかく、私のような保育分野のド素人が受験する場合、問題との相性次第のところが大きいです。
私はたまたま、比較的相性の良い問題の年に当たったのかなと思っています。

▽保育士試験受験時の私の状況

次に、私が保育士試験を受験した当時の状況について記しておきたいと思います。

私が保育士資格試験を受験したのは、2024年前期(4月試験)。
当時の状況は以下のとおりです。

✔保育系でない大卒
✔保有免許は中高(英語)
✔産後1年
✔1歳児1人を育児中(保育園なし)
✔仕事は週1回+在宅不定期
✔勉強は不得意(特に暗記はダメ)

予備校なし、通信講座もなし、育児の合間を縫って自宅で独学するスタイルでした。

▽学習期間と時間

保育士試験受験を意識して過去問を解き始めたのが、2022年の夏ごろ。
過去3回分くらいをザっと解いてみましたが、9科目オール6割越えの合格ラインには到底届かず。
そんな状況のまま同年秋に出産、その後は保育士の「ホ」の字も思い出せないような1年間がまたたく間に経過。

子どもが1才になったタイミングで「そういえば」とようやく再び保育士試験を意識し始め、本格的に学習を再開したのは試験のおよそ2カ月半前(勘の良い方はおわかりかと思います、そうです、オンライン出願と同時にようやくスタートを切った形です…)。

試験まで2カ月半を切ってからの1日あたりの勉強時間は、トータルで30~45分程度(10分程度の日もありました)。

これじゃ全然勉強時間足りていないのは承知の上でしたが、「前期は9科目中4科目合格して、後期で回収できればOK」と目標を設定し、前向きに頑張りました。


▽使用教材


私が愛用していた参考書は大和書房の「1日10分」から始める保育士絶対合格テキスト(田爪宏二先生 編著)です。

レギュラーで使った参考書は本当にこれ1冊。

この参考書のすごいところは、「1日10分」という文言がまったく誇張でないところ!

私の場合、学習時間が短い日は本当に1日10分の学習時間で1次試験1発合格を決めることができました。
しかもケチケチ2019年版のものを使っていたのに、2024年の試験に対応できた…笑

私は、この参考書でまずは9科目それぞれの概要をザックリ頭に入れ、気になる文言や、もう少し詳しく覚えたいなと思うところを別の書籍や資料等で補足するという使い方をしました。

でも、2024年4月現在の大和書房HPを見る限り、2020年度版を最後にこのシリーズは出版されていないのかも?

絶対にこの参考書でなくてはいけないということもないので、まずは1冊参考書を購入して、しっかりと読み込むという努力が大切だと思います。

▽やってよかったこと

保育士試験の筆記試験対策として、これはやってよかったなぁと思ったことを記録していきます。

▼過去問は先に解く

これは中学生にも伝えていることなのですが、入試や検定に臨む際、「基本的に過去問は早いうちに解く」ということが肝要だと私は思っています。

「ラスボスは最後に取っておきたい」というタイプの人も結構いるので一概には言えないのですが、私は過去問はとっとと解いてしまうタイプです。

特に資格試験の場合、問題の傾向を知った上で学習を進めたほうが効率的ですし、その後の参考書の読み方とか情報の集め方とか、科目ごとの学習時間のかけ方がかなり変わってくると思うのです。

保育士試験は出題範囲が広く9科目にも渡るので、自分の得意・不得意を把握するためにも過去問研究はぜひ早い時期に済ませておくと効率的だなと思いました。

▼とにかく6割得点が大切と心得る

保育士試験の合格ラインは「6割以上の得点」と明確に線が引かれています。

1点の差が運命を左右する入試選抜試験などとは異なり、保育士資格の取得においては「ひとつでも上位の順位を狙わなきゃ」と、マニアックな1点にこだわる必要はありません。

とりあえず6割得点が取れれば、1位も1000位も同じなのです。
だから、とにかく「浅くとも広く、そしてまんべんなく」を意識して、雑学を知っていくような楽しい気持ちを大切に勉強するようにしました。


▼幅広い書籍で知識を定着

保育士試験は幅広い知識の習得がカギと気付いてからは、私は図書館を大いに利用しました。

1問1答タイプの暗記作戦でも攻略できそうな試験ではあるのですが、私は暗記が苦手。

そのかわり、ストーリーとして全般的に頭に入れるやり方は向いているので、あえて「広範的かつ詳細に学ぶ」ために、書籍をどっぷり読むスタイルの学習に切り替えました。

例えば、受験者の間で一番の曲者といわれる「教育原理」の出題分野。
近代教育思想の単元を読んでいると、林羅山やら貝原益軒やら教育令やらと、覚えなくてはいけない語句がズラリ…。

そんな時、勉強が苦手な私は図書館で児童書や雑学本を借りて来て、エピソードと共に人物や時代の特徴を掴むようにしました。

時代背景だけでなく偉人達同士のつながりも一気に頭に入る
「発見!しごと偉人伝 教育者という生き方」

今試験の問題との相性が良かったのもありますが、この勉強法で私の場合は、教育原理で9割の得点を得ることができました。

急がば回れ、時間の無い人こそ、赤シートで何度も知識を確認するよりも、書籍で一気に知識を定着させるのもひとつの手だと思いました。


▼各省庁の最新の通知をチェック

過去問を解いたことでわかったことがありました。
「参考書をまるまる1冊覚えても、全科目6割合格はひょっとしたら厳しいかもしれない」という事実。

ほとんどの科目において、”各省庁の最新情報(通知、ガイドライン、調査報告等)”からの出題が少なからずあります。

数え間違いがあるかもしれませんが、ザっと数えただけで全科目160問中20問ありました。

そして、そんな問題に出会う度に「そんなん知らんし」と深い絶望を味わいます。

社会的養護の科目にいたっては、全10問のうち9問が各省庁等からの通知やガイドラインからの出題となっています。
しかもこの科目に限っては、平成20年代等、かなり昔の資料からもたくさん出題されています。

最新の資料は目を通しておけばこっちのもんでもあるので、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、消費者庁あたりの最新の通知や広報、内閣府の白書等は読んでおくといいのかなと思いました。

20%の得点率って、結構大きいですからね。

それから、言わずもがな最新版の保育所保育指針ももちろん必読ですね。

保育所保育指針と併せてカバーしておけば、全体の6分の1くらいは網羅できるのではないでしょうか。
保育士試験の得点は1問5点と大きいので、小さいようで大きなアドバンテージになると思います。

これらの最新情報は、時間のあるときに一気に印刷しておいて、子どもが寝た後にゴロゴロしながら読むようにしていました。

参考までに、2024年前期試験で出題された情報関連のURLをこちらに貼っておきます。
後期試験を受けられる方、ぜひ一度チェックしてみてください。
まったく同じ問題は出ないと思いますが、大体の傾向や、キーワードはつかめるので(キーワードは年数が経ってもそんなに大きく変わらない)、試験時答えに迷ったときに大きなヒントになると思います。

【子ども家庭福祉】

https://www.mhlw.go.jp/content/11923000/001077520.pdf

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-r03/07.pdf

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/sanzensangogaidorain.pdf

【社会福祉】

【教育原理】

【子どもの保健】

https://www.mhlw.go.jp/content/001005138.pdf

https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000476878.pdf

【子どもの食と栄養】


加えて、最近起こった保育関係の事件や事故も要チェックだと思いました。
2024春は、誤飲に関わるようなちょっとトリッキーな問題が出たりしました。


▼ゴロゴロタイムをうまく活用

わたなべは、この度生まれて初めて"子育てをしながらの学習"というものに挑戦しました。
今回得た一番大きな学びは「学生の頃の勉強のイメージは捨てよう!」ということです。

学生の頃の自学といえば、自習室や図書館に通って、あるいはよく整頓された自室の机に向って、姿勢を正し、まとまった時間「やるぞ」と集中して取組むものだったと思います。

が、こんなのハッキリ言って無理!

(自分を律する強さのある方ならできると思いますが…)

子どもの昼寝時間と夜の就寝前が勝負!と決めてはいたのですが、子どもを寝かせつけて「あぁ~やっと自分の時間~♪」と舞い上がる時間には、既に己の体力の限界を超えている…

結果、私が向かう先は学習机!…ではなく、こよなく愛する大好きなソファー。
そこにゴロンと横になると、一瞬にしてダメ人間の完成です。

なので、私は自分のダメさをあえて味方につけることに決めました。
勉強用の参考書は、常にソファーの上に安置!
ソファーに横になると、起き上がらないで手の届く所にあるものしか手に取らなくなるという素晴らしい習性(惰性?)を私は神様から与えられているため、あえてその守備範囲に参考書を仕込んでおくのです。

するとあら不思議、ふかふかのクッションに頭を乗っけて、ゴロゴロ快適に勉強の姿勢に入れるのです♪

ソファーは私をダメ人間にしてくれるため、その姿勢を変えることが面倒くさいがために、30分くらいはあっという間に勉強できてしまいます。
そのまま寝落ちれば記憶も定着しやすく一石二鳥♪

そんな感じで、「長く続けられる方法」で学習を進めることを意識しました。

*******************
以上、産後の復帰戦として挑んだ保育士筆記試験の振り返りをしてみました。

あんまりガリ勉にならず、実生活と結び付けたり、幅広い書籍に触れながら、楽しく勉強できたことが良かったと思っています。

一方で、今回のようなギリギリ合格者では、保育の現場では到底使い物にならないことも確かです。
特に点数が低かった科目を中心に、丁寧に学習を補完しながら今後も学習を続けていかなくてはならないなぁと反省。

2次試験の実技の結果はまた7月末にわかるので、気づいたことがあればまた文章にして振り返ってみたいと思います。

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画像はtakatsuki_illustさんの作品をお借りしました。









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